人気ブログランキング |

オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

syuklm.exblog.jp

タグ:北朝鮮 ( 10 ) タグの人気記事

米朝会談前に・part2。なぜ北朝鮮は核開発を加速させたか?転換点は「イラクとリビアの教訓」~中東からの視点を手掛かりに。







1■「カダフィ政権崩壊はリビア非核化と別問題」か??■






前回はリビア方式非核化を担った

アメリカ最強硬派の主張を紹介してきました。

https://syuklm.exblog.jp/28358263/



今度は、非核化はリビアと北朝鮮に

何をもたらしたのかを見ていきます。


(ノート状態で長文で恐縮ですが、

ご参考になれば幸いです)。

b0343370_19442369.jpg




世の中的な評価としては、

「リビアが非核化したのはよかった。

テロ国家指定も経済制裁も解除された。

カダフィ政権崩壊したのは残念だった

けど」という報道が多いようです。




代表的なのは、

「リビア方式が最善」と唱える

島田洋一氏の以下の主張でしょう。


月刊Hanada20187月号より





***引用ココから***



”産油国リビアの場合は、

制裁解除と同時に、

原油の輸出で経済発展の道筋が付けられた。



大量破壊兵器とミサイルの放棄により、

カダフィは内政の安定を経て、

最終的に二〇一一年、

「アラブの春」の波の中で

殺害されるまで、命脈を保ち得た。


原爆を持っていてもデモ隊には使えず、

二〇〇三年に核を放棄していなければ、

経済的な行き詰まりで、おそらく

より早期に命を落としただろう。”




***引用ココまで****





しかし、もう一方の当事者である

リビアが属するアラブ世界や

アフリカの側の認識を知ると、

それはあまりにもフェアではないと感じます。






ここで主に道案内人としてご紹介する

重信メイさんは、日本赤軍幹部の娘と

して中東で生まれ育ち

ジャーナリズムを学んだという

特殊な生い立ちを持つ方ですが、

現地情勢に精通されているだけでなく

フェアな視点を持っていることから

信頼に足る方と思っています。





リビアの最高指導者だったカダフィの評価についても、

「革命当初は、チェゲバラのような

ハンサムでポリシーのあるリーダー」

であり、全世界の反体制活動・

民衆運動を支援してきたという

「光」の面と同時に、

内政での専横という負の面についても

きちんと指摘されています。





そのカダフィですが、

核査察・非核化を受け入れたのに、

なぜ倒れたのか?







重信メイさん著「アラブの春の正体

欧米とメディアに踊らされた民主化革命」

2012年・角川oneテーマ21発行

より学んだことを記します。






2■非核化受け入れ後の暗転■






革命で政権を奪取した頃は、

「アラブナショナリズム」を掲げる

エジプトのナセル大統領に憧れ、

欧米に対抗していたカダフィですが、

それが挫折すると、

アフリカに軸足を移していったそうです。



そして2000年代、一転して

欧米との外交に積極的になり、

核査察を受け入れ、核兵器の廃絶、

テロ路線からの転換に大きく舵を切ります。

(1988年イギリス・ロカビー上空で

起きたパンナム機爆破事件の

賠償金支払い等)





それにもかかわらず、

ある時点を境に

バッシングが始まったといいます。




なぜ、欧米と対話を始めたカダフィに

対して、バッシングが始まったのか?





重信メイさんの指摘する要因は3つ。



1つ目は、リビアの持つ豊富な資源

天然ガス等)、


2つ目は、リビアと中国の接近


そして3つ目、

決定的な要因は、

「アフリカ合衆国という

独自の経済圏構想だったと。




カダフィは2010年、

「アフリカ連合」の会議で

金本位のディナールという

地域通貨を作ることを発表


これが欧米社会の強烈な逆風を

呼んだというのです。





***引用ココから*****




(重信メイさん著「アラブの春の正体

欧米とメディアに踊らされた民主化革命」より)


※≪≫箇所はしゅくらむによる補足です





いままで、有力な国際通貨と言えば

米ドルかユーロでした。


アメリカにとっては

ドルが基軸通貨である限り、

足りなくなれば刷ればいい、

打ち出の小槌を持っている

ような状態が続いています。


かし、お金ではなく

普遍的な価値のある

を使うということになれば、

アメリカやユーロ圏は

大打撃を受けるでしょう。


イラクの元大統領サダム・フセインは

二〇〇二年に石油の売買をドルではなく

ユーロを使うと宣言しました。

同じ年、アメリカによって

イラク戦争が起こされました。”




”このことと戦争の関係は

明言できませんが、

事実として覚えておく価値が

あると思います”





***引用ココまで*****





少なくとも、2010年末

アフリカ連合の会議で

「金本位」を宣言した

そのタイミングで、リビアで

「革命」という名の「内戦」が

起こった、とアラブやアフリカでは

見られているそうです。



それまでの「アラブの春」が、

止むに止まれぬ民衆の声、つまり

「下からの革命」だったのに対して、

カダフィ政権への反政府運動は、

欧米が介入した「内戦」だったと。







3■ゆがめられた「リビアの春」■






2011年、

リビアへのNATO空爆のキッカケは、

「リビア政府軍による虐殺」という

たった1本の電話だったという

衝撃的な事実。

リアルタイムでそれを目撃した

著者の指摘。






***引用ココから*****





”この時、私はアルジャジーラの放送を

フォローしていたのですが、だんだんと

報道が偏っていくことを感じました。


たとえば、現地に危険では入れない

という理由で、電話取材の音声を

どんどん流し始めたのです。


誰が証言をしているのかも、

どこから証言しているのかも、

それが本当の証言なのかも

わからないまま”





”あるとき、アルジャジーラの

電話取材を受けた人が

「いま、リビア政府軍が

一般住宅を空爆しました。


一〇〇〇人以上が亡くなりました。

虐殺です」と叫びました。


そしてすぐにアルジャジーラが

「民間の住宅地が空爆され

1000人の犠牲者が出た」

というテロップを流し続けたのです。


私はこのとき、

CNNBBCも観ていたのですが、

ほんの数分後には、

アルジャジーラの情報を

もとに緊急ニュースとして、

同じニュースを流しました。


そして、この報道がきっかけとなり、

数日後の国連で、

国際的な軍事介入を認める決議が出ました。





私はこのニュースを見たとき、

違和感を感じました。




まず電話取材だけで、なぜ

この無名の人の言っていることが

正しいと言えるのだろう。

誰もウラを取っていないのに。


一〇〇〇人という犠牲者の数も

どこから出てきたのか。


ジャーナリストであれば

誰もが疑問に思うことが

疑いもなく報道されていたのです”




≪その後これが事実と

異なることが判明するも≫


”リビア攻撃のきっかけになった

この誤報について検証することも

されていません”






NATOによる空爆に

「アメリカは参戦しなかった」、

言っていますが、事実とは異なります。



今回の「反乱」が起こった直後から、

アメリカのCIAは国民評議会

≪反カダフィ派≫の兵士の

軍事訓練に関わっていました。


一度、CIAの乗っているヘリコプターが

墜落したことがあり、その事実が

バレてしまったのです。




しかしそのことを取り上げたメディアは

ごくわずかでした。”





●無視されている「カダフィ後のリビア」





20118月、

カダフィは自宅を追われ逃亡し、

カダフィ政権は崩壊しました。


そして、1020日に国民評議会が

カダフィが死亡したことを発表しました。



それまでメディアは

あんなに騒いでいたのに、

カダフィが死んだあとはさっぱり

報道が止んでしまいました。



おそらく、世界中の人たちは、

その後、リビアは民主化されて

平和な状態が続いていると思っている

のではないでしょうか。”





”しかし≪発行の2012年当時≫、実は

まだ内戦が収まってもいないのです。



いろいろなところで自治政府を作ったり

独立すると言い出した部族も出てきました。


いまのリビアは、部族間の対立が激しく

なっていますが、それは各部族が

武器を持ってしまったからです。


今回の内戦で、欧米、カタール、

バーレーンの「支援」で送り込まれた

大量の武器のお陰で、

リビアはいつ新たな内戦に突入しても

おかしくない危険な状態にあります”




”いま、欧米のメディアはリビアの状態を

見て見ぬふりをしています。

アフリカで起こっている出来事が

報道されないのと同じです。”





***引用ココまで*****





実際この後リビアでは内戦が勃発し、

報道は途絶えました。




私自身も今回、

東京外国語大学の

「日本語で読む世界のメディア」

http://www.el.tufs.ac.jp/tufsmedia/

(アラビア語・ペルシア語・トルコ語等の主要メディアをカバー・訳出)

等で検索してみましたが、

「革命後」リビアの情報は、ほとんど

ヒットしない状態でした。





その中でも見つけることのできた

数少ないリビアについての記事は、

悲憤に満ちたものでした。





▼「シリア、イエメン、リビア:アラブ世界の

再植民地化のための革命が起こったのか?(2)」

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20170810_103234.html


2017年08月05日付 al-Qudsal-Arabi紙

ファイサル・カースィム博士の投稿

(翻訳者:中鉢夏輝氏)




”リビアは、同国の覇権と資源の分配を狙う

多くの勢力の間の戦場と化した。


権力と戦ったリビア人は、

外国勢力がリビアを支配し傘下に置くために

利用する駒に成り下がった。”



”ロシアを含む多くの国々が、

リビア領内に自国の軍事基地を

建設したのではなかったのだろうか。”



”国内の圧制を終わらせるために

国民は立ち上がったはずだが、

外国の圧制が到来した。”



”革命の結果、新たな植民地主義の

ほかに何が残っているだろうか。”







4■「独裁者の末路」が意味するもの・「イラクもリビアも、核を持っていなかったからやられた」■





死亡時の詳細は

いまだ不明なままですが、

拘束されたカダフィが

路上に引きずり出され、

リンチを受けて血まみれになりながら

悲鳴を上げる「最後の映像」が流出し

「これがかつての独裁者の姿か」と、

世界中に衝撃を与えました。


私もそれを観たひとりです。




それが北朝鮮の政権に与えた

インパクトはそれ以上だったでしょう。


カダフィ氏の死亡状況は情報錯綜、拘束時「何が起きている」

貼り付け元 ロイター2011年10月21日付


※静止画ですが流血有り。閲覧はご注意ください

<https://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-23737520111020>






「リビアは核査察も受け入れ、

テロ支援国家指定も経済制裁も

解除されたのに、結局

国土は空爆に晒され政権は崩壊した。



かつてアメリカの”子飼い”だった

イラクのフセインも、最終的には

公平な公開裁判なしに殺された。



自分達もこれと同じ最期を辿るのか?」

と。





つまり国際社会の介入に従っても、

欧米の意に反するとなるや反故にされ

その時々の都合で結局はやられてしまう

という「教訓」を北朝鮮に与えた

のではないでしょうか。







ちょうど1年前20175月の日曜討論にて

南山大学教授・平岩俊司さんNHK

南北会談をリアルタイム解説されていた方)

が同様の指摘をされていました。





「北朝鮮が核開発を始めた当初は、

『核開発を放棄する代わりに

平和協定を結んでほしい』とか、

有利に交渉するためのカードの一つだった。



しかしその後イラク戦争で、

『フセイン大統領が核を持って

いなかったために攻撃された』、


リビアでは『カダフィ大佐が核を

放棄したために、最終的には

アメリカによって排除された』

という思いが非常に強い。




『やはりなんとしても核を持たないと

いけない』ということで、いまや

交渉カードと言うより、明確に

アメリカに届く打撃力を持つことが

交渉力になるし、自分たちの体制維持に

繋がると考えていると思います」







これを、イラク・リビアの年表に

北朝鮮の年表重ねてみると、

一目瞭然です。



参考:「原水爆禁止日本国民会議」

ホームページ

http://www.gensuikin.org/nw/libya.htm

核兵器のページデータに基づき作成

(赤字がイラクとリビア)



200319日 IAEAのイラク核査察報告。

 (1991年~98年の査察で新たな核兵器開発の証拠見つからず。

 しかしアメリカはイラクへの攻撃意思を取り下げず)


2003110日 北朝鮮、アメリカの軍事的脅威を理由にNPT脱退表明


20032月 イラク、IAEAの指示に従いミサイル廃棄

20033月 イラク攻撃


2003年12月 イラクの元フセイン大統領、米軍に拘束される

2003年12月 リビア、すべての化学・生物・核兵器を放棄と発表


2004年 イラク戦争後、大量破壊兵器の捜索をアメリカが断念


2006年北朝鮮第1回核実験

2009年北朝鮮第2回核実験、テポドン2発射


2011年 NATOの軍事介入、リビアのカダフィ政権崩壊

2013年北朝鮮第3回核実験

2016年北朝鮮第4回・第5回核実験





「制裁対象だったイラクやリビアが、

国際社会の言うことに従って

制裁解除しても核廃棄しても、

結局無駄だったじゃないか。


イラク戦争の根拠が嘘だとわかっても、

リビアも非核化した後やられた。

むしろ核を手放したらおしまいだ」

と、北朝鮮が核やミサイル開発を

加速させていることが見て取れます。




実際、

長距離ミサイル・核を持つことによって、

アメリカは本土への反撃を危惧し、

北朝鮮を攻撃しづらくなっている。


「核とミサイルがあればやられない」

いう北朝鮮の認識を裏付ける結果と

なってしまっています。






こうした事実から見るとき、

リビア方式による非核化の結果として

正反対の結果を北朝鮮にもたらして

いるのではないでしょうか。



そういう意味では、大局的には

「リビア方式」「棍棒外交」は

失敗だったといえると思います。





しかもリビアと北朝鮮では核開発の規模が違う。


リビアのそれがほんの初期だった

のと比して、北朝鮮は

核実験まで成功させ、

国防の要となっています。






「リビア方式」というワードを

使わなくても、

即時の「完全かつ検証可能で

不可逆的な非核化」、

「さもなくば圧力最大化・

攻撃も辞さず」というのは、

それとほぼイコールです。



だからこそ、

今回もアメリカが「棍棒」を

振りかざし続けるなら、

交渉が決裂しかねない。



それを強く危惧します。






別に北朝鮮の肩を持つつもりは

ありませんが、

調べてみる限りでは、少なくとも、

「体制を崩壊させない」という保障と

短期的でなく長期的段階的な非核化が

現実的な道というのが事実なのでは

ないでしょうか。





まずはそこになんとか

軟着陸出来ることを願って、

明日の会談を見守りたいと思います。







(北東アジアの平和構築と

朝鮮半島非核化の

具体的な前進のためには、

朝鮮戦争の司令部である在日米軍基地と

地位協定見直しが不可欠だと考えますが

それについてはまた別途書きたいと思います)






【当ブログ内関連記事】



▼米朝会談前に・part1。「リビア方式が成功例」と言う根拠は?対北朝鮮・最強硬派の主張を聞いてみる。




▼北朝鮮危機に考える国防part4・これが38度線リアル!太平洋32か国の軍トップと議論したことは?解決の方途は?@伊勢崎賢治さんJazzLIVE






byしゅくらむ



シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります

にほんブログ村  にほんブログ村 人気ブログランキング

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ  
                

by shuklm | 2018-06-11 20:23 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

米朝会談前に・part1。「リビア方式が成功例」と言う根拠は?対北朝鮮・最強硬派の主張を聞いてみる。




1■「伝える力」の必要性を痛感する日々■




史上初の米朝首脳会談をめぐり、

駆け引きが連日報道されています。



少しでも北東アジアの平和構築が

前進してほしいと願っていますが、


一方で、「交渉なんて無駄だ。

北朝鮮に今まで何度騙されてきたか。

外交努力なんてお花畑だ。

圧力を緩めるな」という意見もあります。



また、戦争までは望んでいないけれど、

「そうは言っても、北は危ないから

核放棄させないと安心できない…」

「結局アメリカを頼りにするしかない」

という意見もあるでしょう。




それに対して、

ひとつひとつきちんと根拠をもって

自分の言葉で向き合う力、

堀潤さん言うところの、伝える力」を

アップしていく必要があると、

日々ひしひしと感じています。


「ファクトに基づいて

小さい主語で語る」ことで、

相手に届く言葉を。





私は北朝鮮専門家でも中東研究者でもない

ただの1勤め人にすぎませんが、

シロウトが入手可能な情報の範囲で

ひとつひとつ学び考えたことを

書いておきたいと思います。



現在アトピー療養中のため

ノート状態で恐縮ですが、

ご参考になれば幸いです。







2■「非核化」をめぐるズレが孕む危険性■





今回1回の会談ですべてが解決する

わけではないのはもとよりですが、

一番気になるのは、

「非核化」をめぐる同床異夢です。





先月27日、NHK日曜討論より

静岡県立大学 奥園秀樹さんの指摘▼


**********


「パンムンジョム宣言の英語版を読むと、

韓国側はシンプルに”朝鮮半島の非核化”

と言っているのに対し、

北朝鮮側は”朝鮮半島を非核地帯化”と

言っている。

北朝鮮に一方的に核を捨てろというのではなく、

トータルでの安全を主張している」


**********





同じ非核化というワードを使ってても、

ここまでズレがある。




最近トランプ大統領は「リビア方式」という

ワード自体は使わなくなりましたが、

掲げている方針である

「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」、

「さもなくば圧力最大化・攻撃も辞さず」

というのは、実はリビア方式と

ほぼイコールなんですよね。





これは本当に軟着陸が難しいと感じます。






そこで、あらためて、

リビア方式って具体的には何なのか、

そしてリビアはその結果どうなったのか?

というのを押さえておきたい。





まず、ボルトン補佐官や支持者ら

「対北宥和はありえない」

「リビア方式にどれだけ近づけられるかがカギ」という

最強硬派の具体的な主張を聞いてみましょう。




そして、もう一方の当事者・リビア

(アラブ世界とアフリカ)の側から

それがどう認識されているのか、

そして北朝鮮がそれをどう受け取った

のかを見ていくことで、

解決の方途を探るヒントになればと思います。





【主な参考図書・ニュースソース等】


重信メイさん著「アラブの春の正体―欧米とメディアに踊らされた民主化革命」2012年・角川oneテーマ21発行


「月刊Hanada20187月号・飛鳥新社


「原水爆禁止日本国民会議」ホームページ

http://www.gensuikin.org/nw/libya.htm


東京外国語大学「日本語で読む世界のメディア」

ホームページ&メルマガhttp://www.el.tufs.ac.jp/tufsmedia/


孫崎享さんTwitter https://twitter.com/magosaki_ukeru


アルジャジーラ英語版Twitter https://twitter.com/AJEnglish


NHK日曜討論


TBSサンデーモーニング








3■最強硬派「リビア方式は成功例」の根拠■






▼初めて買いました、「月刊Hanada

b0343370_19382546.jpeg




20187月号の島田洋一氏の記事

「金正恩を追い詰める非核化の成功例”

リビアモデル”」

から抜粋してご紹介させていただきます。






島田氏は、ジョン・ボルトン補佐官と

直接5・6回面談したことがあり、

リビア交渉時の米側代表だった

ロバート・ジョゼフ氏

(当時の国家安全保障会議

核拡散戦略上級部長)とも5月に意見交換し、

さらに彼の腹心の部下で首席補佐官の

フレッド・フライツ氏とも親交の深い

という、対北最強硬派。



リビア方式が成功例という根拠は?

なぜ「対北宥和はありえない」のか?








**抜粋ここから****



※≪≫箇所はしゅくらむによる補足です





”ボルトンが、目指すべき「完全かつ

検証可能で不可逆的な非核化」の

成功例として常々上げるのが、

「リビア・モデル」だ。”



”実際いかなるものであったのか”




”1.最高指導者に直結する対外情報機関

(CIAとMI6)幹部が、交渉および

廃棄・検証の初期段階を担った。”


”「雰囲気作り」のための譲歩に

傾きがちな国務省や、動きが鈍い

国際機関は関与させなかった”


≪途中から関与≫




2、合意成立の1ヶ月後には

米軍機と戦艦による廃棄対象物質の

海外搬出が始まり、3ヶ月後にはほぼ完了。


≪驚異的なスピード!!≫



”合意発表から約一か月後の二〇〇一年一月、

米海軍のC-17輸送機が、

まず最も重要な物質・パーツを、

リビアから米テネシー州の

オークリッジ国立研究所に搬出した”


≪一国の安全保障にかかわる兵器を、

一国に移転していたという事実…≫





3、すべてのウラン濃縮用機材や原料を

廃棄対象とした「平和利用」目的の部分、

すなわち軽水炉原発の燃料(低濃縮ウラン)

製造用の部分は廃棄対象から除外する

といった措置は認めなかった。


≪イラン的な平和利用も認めないということ≫




4、核のみならず化学兵器、

射程三百㎞以上の中距離ミサイルも

廃棄対象となった




5、合意成立後、疑惑施設の査察要求に

リビアが即時全面的に応じた。


米英諜報機関が把握していなかった

関係施設に自主的に案内したケースもあった。


「完全かつ不可逆的な」廃棄か否かは

物理的には照明困難で、査察に対する

態度で判断するしかない。

リビアは「合格」であった。





6、テロの精算も同時に行われた。


具体的には、一九八八年十二月二十一日

のパンナム機爆破テロ(ロッカビー事件。

スコットランドのロッカビー村上空で発生。

死者二百七十人。うち米国人百九十人、

英国人四十三人)の責任を

リビア政府が公式に認め、

犠牲者遺族に対する二十七億ドルの

賠償金支払いを約束した。


また、中東テロ組織に対する支援の

打ち切りも約束した。





7、リビアへの見返りは「見返り」は、

核・ミサイルの廃棄完了後に提供された。


すなわち、金融制裁と

航空機往来禁止解除が二〇〇四年九月、

テロ支援国家指定の解除が

二〇〇六年六月などである。





8.サダム・フセインの悲惨な末路を

指し示しつつ、カダフィに斬首作戦の

恐怖を与え続けた。




20031213日、

イラクのサダム・フセイン元大統領が

地下の穴倉から米軍に拘束される≫




”その3日後に当たる十六日、

ロンドンでの協議において、

リビア側は全ての大量破壊兵器および

関連物質の廃棄に同意する。


サダムの拘束がカダフィを大いに動揺させた、

というのが米側の理解であった。”




”「当時、カダフィは偏執狂(パラノイア)的に

米軍の攻撃を恐れていた」とジョゼフは言う。”




”米英側は、早く見返りが欲しければ

早く全面廃棄を実行せよ、

との立場を変えなかった”



CIAMI6のような諜報能力を持たず、

軍事力の後ろ盾もない国際機関では、

独裁国家の秘密核開発を暴くことは出来ない”


”IAEAのような国際機関は、

多くの場合、むしろ足を引っ張る

存在となるというのがジョゼフの総括である”






***抜粋ココまで***





この過程では、

リビアに搬出されようとした核物質を

米英独伊が船舶臨検で発見したり、

諜報機関が主導権を握っていました。



また、米側は、

かつてアメリカの”子飼い”だった

フセイン元大統領の末路に震撼した

カダフィに対して、

「実際にレーガン政権下で実行された

斬首作戦を今度こそやるぞ」、という

脅しをかけ続けています。


その結果の核と武器の解体でした。




この文章では、それをもって

リビアモデルの成功とし、

北朝鮮が求める「段階的な非核化」は

その対局であり、絶対に受け入れるべきでない、と結論付けています。







4■「リビア方式成功」のカギは棍棒外交■






これは正直凄いなと思いました。

「棍棒外交の勝利」であることを前面に出して、

はばかることが無い。



確かに、「非核化」というミッションについては

合意から3か月で完了という、

ありえない高速で

ほぼ完璧に実現されたといえるでしょう。


その意味では「大成功」と言えます。





しかし果たして、こういうやり方を、

当然の世界スタンダードとして

よいのでしょうか?




「ならず者国家」認定した相手を

手段を択ばず脅して

締め上げていうこと聞かせる。


世界が積み上げてきた国際法も、

国際機関も関係ない。




こういう振る舞いをしてきたから、

アメリカというナショナルな枠組みに

対して反感や恨みを買ってしまう

のではないでしょうか。


「なんでアメリカは

核兵器も原発も持ってて

戦争やりたい放題でOKなんだよ?」と。


だから「欧米の唱える正義と自由」に

異議を唱えるISや、

それに共鳴する

ホームグロウンテロリストが

産まれてしまうのでは…と思うのですが。





しかし、一方で、

こういう棍棒外交を支持する人たちや、

あるいは「アメリカのやり方は乱暴

かもしれないけど、守ってもらってる

んだから仕方ない」と感じている人たち

にも、届く言葉を増やしていく必要が

あるでしょう。




キレイごとでなく、

「核兵器を持つ独裁国家」と

どう向き合っていけばいいのか、と。






それでは、そのリビアは

非核化後、どうなったのでしょうか?


そしてそれは北朝鮮にとって

どういうものとして認識されたのでしょうか?





今度は、中東専門家・ジャーナリストで

リビアもウォッチしてきた重信メイさんや、

中東メディアの視点を借りて見てみます。



アラブ世界・アフリカの側から

逆照射すると、全く違う姿が現れてきます。





【Part2へ続きます】







【当ブログ内関連記事】

▼歴史的南北会談。韓国の友人たちの願い・分断を解決する最後の1ピースとは??


▼何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。



【関連カテゴリー】



byしゅくらむ



シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります

にほんブログ村  にほんブログ村 人気ブログランキング

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ  
                

by shuklm | 2018-06-09 20:10 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

歴史的南北会談。韓国の友人たちの願い・分断を解決する最後の1ピースとは??




2018年4月27日。

史上初の米朝首脳会談を前に、

史上初めて「非核化・平和の定着」が

俎上に載せられた歴史的な

南北首脳会談・共同宣言を

リアルタイムで観ながら書きました。



▼NHK NEWS WEB

「ドキュメント 南北首脳会談 2018.4.27

両首脳発言や宣言の全文等が見れます





▼史上初めて軍事境界線を越えて

韓国側へ踏み入れた金正恩主席。


そしてサプライズ。


文大統領が「私はいつ北に行けますか」

と尋ねたところ、

金主席「今、越えてみますか」。



金主席に促され、

韓国大統領として初めて

北朝鮮側へ踏み入れた文大統領の映像は、

胸にせまるものがありました。







17:59NHKニュース速報で

共同宣言「完全な非核化を通じ、

核のない朝鮮半島実現」、



「朝鮮戦争終戦・平和協定へ向け

南北・米中の4者による協議を推進」

と報じられました











■韓半島にルーツを持つ友人たちの願い■






中継を見ながら

ずっと思い起こしていたのは、

最近知りあった韓国人の

兵役経験者、20代の友人Kさんの言葉。



「自分が生きている間には

南北分断は解決しないかもしれないけれど、

種を蒔き続けます」と。





彼と同様に、今日の会談を

どれほど多くの韓半島の人達が、

祈るような想いで

見つめていたことでしょうか。





映画「JSA」で描かれたように、

何人もの人が命を落としてきた

まさにこの軍事境界線上での握手の映像に、

涙が出そうでした。






韓国の退役軍人たち

(コリアン・ベテランズ)が、


「いつか北と南が自由に往来できれば」


「今日の階段が非核化に繋がり、

世界平和に貢献することを望む」 

と語る映像も流れていました。










■失望と危機の歴史があっても■






もちろん楽観ばかりは出来ず、

相当な困難も待ち受けているでしょう。




それは韓国人の友人も承知していて、

平昌オリンピック後の

驚くほどの急展開の

対話路線を歓迎しながらも、


「今までさんざん北朝鮮は

対話路線を示した後に

武力挑発をしてきたものですから、

最後まで見届けないといけないと思います」




38度線に位置している

JSA(共同警備区域)は、

昔から様々な事件があったわけで、

一番有目なのが”板門店斧事件”

ではないかと思います。


ちょっと前にも、

北朝鮮の兵士が韓国に

板門店を通って逃げてきた時も

銃撃戦がありました」と語っていました。





しかし、

「それでも、よい流れになっていると

いうことは間違いないと信じています。


南北問題を解決できる

この貴重なチャンスを

逃さないで欲しいです」と。






”板門店斧事件”とは、

1976年に

板門店で起こった軍事衝突。


すわ第二次朝鮮戦争勃発の危機となった

この事件の、まさに収束にあたった

部隊に所属していたのが、

現大統領の文在寅氏でした。




前回2007年の南北会談を実現した

当時の廬武鉉大統領の最側近であり、

自殺した廬武鉉氏の遺志を継ぐことを

政治的使命と公言し、

不退転の決意で

今回の会談に臨んだ文大統領。



「非核化の具体性が弱い」との

批判は百も承知でしょう。

それでも踏み出したことを後押ししたい。


少なくとも日本はその足を引っ張るような

ことをしてはいけないと思います。







では、北東アジアで最後に遺った

冷戦構造を終わらせるためには、

軍事的緊張緩和の実現には、

どういった条件が必要なのでしょうか?



南北分断の実現を阻害しているのは

北朝鮮なのでしょうか??








■南北分断を解決するための最後のピースは??■






国際法上は、いまも戦争状態にある

北朝鮮と国連軍。


休戦協定のもう一方の当事者は

「朝鮮国連軍」です。



だから、いまも臨戦状態なのに、

どんなに戦争を終わらせたくても、

北朝鮮との終戦協定の当事者になる

国際法的な権利が、

韓国にはありません。





事態の打開を最終的に握っているのは

「朝鮮国連軍」。

しかしこの朝鮮国連軍は、

国連とは全く別物だと、

ブトロス・ガリ事務総長が

声明を出しています。



「38度線の国連軍は、

国連旗を出しているが、

安保理とも国連とも関係ない。


運用も撤収もすべて、アメリカの

判断でやるべし」と。





これは昨年9月、まさに

「北朝鮮緊迫」が報じられていたその時、

ソウルに集結した太平洋地域32カ国の

軍事司令官に招かれてレクチャーした

国際紛争解決専門家・

伊勢崎賢治さんが指摘されていたことです。





「北朝鮮問題の解決を阻害しているのは、

南北同じ民族の融和を阻止しているのは、

北朝鮮じゃない。


国連という仮面を被って

居座っている合衆国ですよ。

こんなことを続けさせちゃいけない」、と。


押さえておくべき指摘だと思います。






実際、6・25戦争(朝鮮戦争)で、

韓国軍の指揮権が当時の

ダグラス・マッカーサー司令官に

移って以来、有事の最高指揮権も

在韓米軍に組み込まれたままです。




つまり、南北分断の解決や

軍事的緊張緩和を実現させる

最後の1ピースは、アメリカが

握っているということです。





Kさんたち韓国の人達の思いが

実現できるようにするためにも、

必要なのは圧力や武力行使じゃない。


そもそも北朝鮮と戦争になってしまったら、

拉致被害者も帰ってこれなくなって

しまうのではないでしょうか?







■私たちとの関係は??■





そしてあまりにも知られていない

重要な事実があります。


この「朝鮮国連軍」の本部は、

休戦してから65年経った現在もなお、

日本の米軍・横田基地にあるということです。


横田の前は、神奈川県の

キャンプ座間に置かれていました。



私も、イラク攻撃抗議などで

キャンプ座間には何度も

申し入れに行きましたが、

入口ゲートでは、確かに米国旗と一緒に

常に国連旗が掲げられていました。





北朝鮮から見れば、

朝鮮戦争はまさに日本からやってきて、

そして今もその状態が続いている。





私たちはまごうとことなき当事者。


だからこそ、共同宣言を実現させる

南北分断解決のための最後のピースは、

私たちの手の中にもあるのです。







■自衛隊リアルから手掛かりを考える!■





その朝鮮戦争と

切っても切れない関係にある自衛隊。


自衛隊の成り立ち、時事トピックも絡め

元自衛官が解説!


生トークイベント詳細はコチラ。

しゆくらむもガッツリ企画に関わってます

いよいよ明後日です!!↓↓



▼ぶっちゃけtogethersプレゼンツ

「憲法記念日の前に知りたい!

元自衛官・井筒高雄さんぶっちゃけ生トーク!!」

on4/29()@世田谷区駒沢 深沢教会14:30~ 




▼トークイベントPRパラパラ漫画風動画!!

教えて!井筒高雄マン☆ 







【当ブログ内関係記事】


▼何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみたPart1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。




オリンピックだからこそ観てほしい!普段私たちが知らない南北分断リアル・映画「JSA




▼北朝鮮危機に考える国防part4・これが38度線リアル!太平洋32か国の軍トップと議論したことは?解決の方途は?@伊勢崎賢治さんJazzLIVE







byしゅくらむ



シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります

にほんブログ村  にほんブログ村 人気ブログランキング

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ  
                

by shuklm | 2018-04-27 22:10 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(2)

オリンピックだからこそ観てほしい!普段私たちが知らない南北分断リアル;映画「JSA」



▼韓国で公開当時の最高ヒット記録を更新した映画「JSA」DVDジャケット
b0343370_18423092.jpg




■ちょっと報道が一方的すぎるのでは??■





ここ数日、

北朝鮮特使から韓国大統領への

南北首脳会談の提案などをめぐって、

「北朝鮮の狙いが、米韓同盟の分断に

あるのは間違いありません」

NHKニュース)などと

断定的に報道されている件。




「北の手玉に取られるな!」とか、

上から目線というか、ちょっとそれは

一方的すぎるんじゃないの??と

感じたので少し書きますと。





あのですね、そもそも

文在寅(ムン・ジェイン)大統領、

特殊部隊の出身ですよ?


北朝鮮要人暗殺とかを担う、

韓国最強部隊ですよ??





そのリアルな現場を知り抜いているからこそ、

難しいゲームであることを承知の上での、

あえての対話路線なんですよ。





それを教えてくれた韓国の兵役経験者の

友人が、「すごく心に響いた」と勧めて

くれたのが、この映画「JSA」です。


▼DVDジャケット裏面

b0343370_18431102.jpg

allcinemaの作品紹介はコチラ

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=234048







ぜひ一度観てほしい!









■コレが38度線のリアル!■



あらすじを少々。




北緯38度上、南北軍事共同警備区

JSA(JOINT SECURITY AREA)の

警備兵詰所で起こった、

韓国兵士による北朝鮮兵士射殺事件が題材。


その捜査というサスペンスの形を取りながら、

テーマはズバリ、「南北の分断」。



北朝鮮の兵士たちを

ひとりひとりの人間として描いて

深い共感を呼び、2000年公開当時

韓国の観客数・歴代興行収入記録を

塗り替えたというエポックな作品。





観てまず感じたのは、

いつ銃撃戦になるか

どんな偶発事で戦争になるかわからない

最前線のヒリヒリとした緊張感。





もし戦争が起これば、JSAは

「開戦3分以内に焼け野原、

警備兵は生存率ゼロ」。





ある時は突然非常事態が告げられ、

重火器と装甲車が出動し

照明弾と実弾が飛び交う。


辺りの平原に火を放てば、

地雷が次々と炸裂する。





普段私たちが報道で接する

ソウルやオリンピックやK−POPなど

とのあまりのギャップに、

眩暈すら覚えます。




10年単位で国境を警備している

北朝鮮のベテラン職業軍人に比して、

2年少しの徴兵期間後、また

元の生活に戻っていく韓国の若者たち。




韓国に暮らす人たちは、

私たちと同じように見える日常を

生きながら、同時に、

私達が知らない非日常を生きている。






その非日常の中でも、映画では

兵士たちは敵味方を超えて心を通わせ、

子供のようにじゃれあったりしながら

互いをかけがえのない存在として

見出していくのですが、


境界線越しに言葉を交わすことすら

重罪となる現状のために引き裂かれ、

心を通わせたが故についには

互いに殺し合わなくてはならない

あまりにも哀しい結末を迎えることになります。





映画自体はフィクションなのですが、

今もどこかで繰り返されているであろう

と思わせる慟哭のリアルさが、

胸に迫って来ます。







■すべてを理解することは困難だとしても■






公的には、軍は

「南北の兵士同士の友情などありえない」

という立場をとっているようですが。





そうだとしても、実際、

南北に別れ別れにされてしまった

1千万ともいわれる離散家族がいます。


日本の植民地支配終了と同時に、

東西陣営による占領と

代理戦争=朝鮮戦争で

分断が固定化されてしまうまで、

同じ歴史を共有してきた

誰かの親族であり、

誰かの友人知人でもあるわけです。





いったい誰がわざわざ再び

殺しあいたいと望むでしょうか?





韓国があらゆる機会をとらえて

対話や融和を求めるのは、

至極当然のことだと思うのです。





ましてや、自分たちが望んだわけ

ではない分断であればなおのこと。






もちろん、映画一本観ただけでわかる

ことなど限られていますが。



少なくとも、普段私たちが

一面的にしか見れていないことには

自覚的でいたい。





その身体感覚を補う手段として、

おススメします。






▶︎▶︎「南北融和を阻んでいるのは?」に続きます


歴史的南北会談。韓国の友人たちの願い・分断を解決する最後の1ピースとは??




【当ブログ内関連記事】


何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。


韓国の兵役経験者に聞いてみた・Part2;在韓米軍への複雑な感情、戦禍を望まない声


【関連カテゴリー】

安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和

元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声



※文章加筆修正しました(2018.2.15)
※南北対談・共同宣言の日に、追記しました(2018.4.27)



byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村



by shuklm | 2018-02-14 21:37 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(2)

韓国人青年に聞いてみたPart3;日本の皆さんに伝えたいこと。「嫌韓」、東日本復興支援、反日の中で見た希望




兵役経験者の20代青年、

Kimさんへのインタビューの続き。


東日本震災の復興ボランティア

にも参加してくれた彼から、

ぜひ多くの方に届いて欲しい

メッセージです。







■Q: 日本の人に何か伝えたいことがありますか??■





1◆「嫌韓ブーム」を見て思うこと




A: 「僕個人の意見として、

日本の皆様に伝えたいことは、

テレビ番組やメディアニュースを

信じすぎないで欲しいということです。




2006年から2017年今年にかけて、

僕は毎年、日本に行っています。



2009年からは、

日本語も少しできるようになって、

日本に行くたびにテレビや本、

時には新聞を読みますが、


時には日本語が分からない時の方が

気楽に旅行していられたなー、とも

思うことがしばしばあります。




日本のテレビ番組やニュースを見ていると、

どれだけ組織的にメディアを

コントロールしているのかが

わかってきて、恐ろしい限りです。



日本のテレビ番組は、

当然日本人が作ったもので、

日本の本は当然日本人が

書いたものです。


自分たちが必要なところだけ取って

編集されたものを真実だと思って

疑いを持たずに鵜呑みしているのを

見ると、恐ろしく悲しくなる限りです。



実際に接してみると、

毎日を生きていく人であるのに、

メディアを通して教育、

ひどい言い方をすると洗脳されてきた

現状が悔しいです。




これは日本に限らず、

韓国もアメリカも、

メディアをもってる国であれば

どこも同じ現状があると信じています。



日本で出版された外交や他国に対する

本を読んだからと言って、全部を

分かったわけではないということを

知りたいのです。



他の国をけなすことだったり、

そういった本を書けば、

どうやらよく売れるそうです。


だからあんなに数々の

「嫌」を込めた本が

書店の本棚を多く占めて

いるのでしょう。







2◆転機となった、東日本震災支援ボランティア




2011年に行った東北ボランティアは

悲惨で残念なことだったんですが、

僕としてはかけがえのない

貴重な経験になりました。



おかげさまで、2011年前までは

なかった友達もたくさんできました。


2011年の夏には、色んな国から

ボランティアに来てくれました。

皆、私費で来ているはずです。

中には中国人も韓国人も多少いました。




2011年の記憶を持って、僕は

2012年に日本にワーホリに来ました。



その時に新たに知ったことは、

韓国と日本、日本と韓国が、

共通にかかわったニュースに対して、

全然違う報道をしていたことでした。






3◆日韓戦で掲げられた2種類のプラカード◆




2012年か2013年には、

韓国で韓日戦、日韓戦の

サッカー競技がありました。


ホームグラウンドは韓国だったので、

巨大なプラカードが貼られ、そこには

『歴史を忘れた民族には未来はない』

という表記がありました。


その競技の直後、韓国のニュースと

日本のニュース(NHKなど)では、

そのことについて報道し続けました。




韓国では『当たり前だ!』と、

日本では『どういうことだ!』と

お互い非難するばかりのニュースでした。





だけど実際は、あの日競技場では、

小さかったですが、


『東北を助けてくれてありがとう』


というプラカードがあったのです。



実際それもニュースになりましたが、

お互いを貶めるニュースが続いて、

それには注目されなかったのは

非常に残念です。





僕がこういう意見を持っていると、


韓国人からは

『お前はどっちの味方だ!』と言われ、


日本人からは

『お前もやっぱり韓国人か』みたいな、


『白黒つけなさい!』と

促されると思いますが、


それでも僕が信じているのは変わらなくて、

お互い仲良くしていきたいと思うのです。




外国人に会った時には、

最初から先入観を入れてみないで、

ちょっと時間をかけて、

メディアに振り回されずに

自分の意志で考えてみてほしい限りです。






4◆世界を諦めずにいたい





最近は、『貨幣戦争』という本を

読んでいます。



知れば知るほど、

金と権力で回ってる世界を

知っていけばいくほど、

自分が小さく感じれるところですが、


それでも信じていることを失わず、

やっていきたいと思います。



お時間よろしければ、

是非読んでみて欲しいです」




▼貨幣戦争 Amazon内容紹介

https://www.amazon.co.jp/%E9%80%9A%E8%B2%A8%E6%88%A6%E4%BA%89-%E5%BD%B1%E3%81%AE%E6%94%AF%E9%85%8D%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%B1%E4%B8%80%E9%80%9A%E8%B2%A8%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%96%E3%81%99-%E5%AE%8B-%E9%B4%BB%E5%85%B5/dp/427000620X/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1509880143&sr=8-2&keywords=%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E6%88%A6%E4%BA%89






【当ブログ内関連記事】


韓国の兵役経験者に聞いてみた・Part2;在韓米軍への複雑な感情、戦禍を望まない声


何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。





byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-11-13 07:04 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(0)

韓国の兵役経験者に聞いてみた・Part2;在韓米軍への複雑な感情、戦禍を望まない声






118日付神奈川新聞で

「トランプ氏 必要なら軍事力行使」と

報道されていましたが、



果たして武力行使で

解決するのでしょうか??

なにより、韓国の人たちの思いは?



韓国人青年Kimさんへのインタビュー

何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。

の続きです








1■Q、在韓米軍の存在をどう思いますか?■





A: 

「韓国に米軍が駐屯し始めたのは、

太平洋戦争が終わった

直後からだと思います。



そのあと韓国は、

1950年6.25戦争

(朝鮮戦争)が勃発して、

米軍をメインにした連合軍で

なんとなく収めることができました。



6.25戦争は、

韓国と北朝鮮の対立が

本格的に始まった節目です。





人それぞれ米軍に対する

違う見方を持っている

と思いますが、僕としては

何とも言えない状況であると

いいたいのです。



6.25戦争のときに

米軍がなかったら、

今の韓国はなかったのでは

ないか、と思っています。



だけどやっぱり、

韓国主体として何らかの行動を

とることが難しい現状は、

やっぱりどこか悔しい

ところがあります。




韓国人でもあり

アメリカ人でもある

僕としては、

白黒つけるには難しい

ところがある気持ちです。







2■Q、韓国の人が望む半島統一の形は?■


(韓国の人たちは

朝鮮半島とは呼ばないので、

半島と表記しています)





A: 

「やっぱり韓国人が望む

理想の統一の形は、

戦争をしないで

統一することだと思います。



キム政権が崩壊して、

武力を使わず平和に

統一することを願っています」







part3「日本の皆さんに伝えたいこと」↓に続きます】

https://syuklm.exblog.jp/27670684/





byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-11-12 13:04 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(0)

何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。





日米会談にあたり、

1人でも多くの方に、

どうしても伝えたいことがあります。



戦争になったら真っ先に犠牲となる

韓国の人達は、今どんな思いでいるのか?

どんな思いで暮らしてきたのか?




偶然知り合った韓国人の青年に、

それを聞く機会がありました。







アメリカ国籍を持つ韓国人のKimさん。


今月、新宿街頭で開催された

「まちかど憲法カフェ」を聴いていた

20代前半の彼は、兵役経験者。




「(元自衛官)井筒高雄さん話が

一番印象に残っています。


勇ましいことを言うのは

年寄りの政治家

闘うのは何も知らない若い人だ』という

言葉です」と語っていました。


 



彼に、韓国の対話路線や

兵役という特殊な体験、

北朝鮮問題の解決、そして

日本人へ伝えたいこと等について

インタビューしました。




「人間同士の繋がりを信じたい」

という隣人の肉声を、

ぜひ受け取って下さい。



(数回に分けて掲載します)








1■現場を知るからこその対話路線■



以下、Kさんの言葉です。



「現在の文在寅(ムン・ジェイン)大統領

支持率は、今も高いです。


僕も彼を支持しています。


(前大統領)朴槿恵の退陣を求める

デモにも行きました。





彼は、韓国軍の特殊部隊出身です。



彼は、徴兵期間を短縮したり、

給与を2万円から4万円に上げたり

(兵長基準)、

兵士の待遇改善にも具体的に

取り組みました。


(現場の状況を)

よくわかってるんです



現場を知り抜いているからこその

対話路線なのです。





THAAD(迎撃ミサイル防衛システム・

サード)の配備は、ある日突然でした。


みんな、『えっ?!?』ってなった。



誰も知らない間に、

気がついたら配備されてたんです。


前政権(朴槿恵)の時、

すでに購入が決まっていた。



現政権の意思ではありません」







2■常に危機があったが、戦争という選択肢は選ばず■






「2014年から2015まで、

1年9ヶ月、兵役に就きました。




僕は物品の部隊でした。



特殊部隊や空軍ではなかったので、

会社に勤めているようなカンジで、

最前線ではなかったのですが。




それでも、僕も、一時期、

出撃寸前までいきました。



すべての装備をフルに準備して、

あとは司令官の「よし、ゴー!」

(パチンと指を弾く音)という

という合図を待つだけでした。



すんでのところで回避されました。





何度も何度も危機がありました。


危機を経験したことがない世代は

おそらく韓国ではいないでしょう。




1番危機だったのは、 2010年の

延坪島(ヨンピョン)砲撃事件です。


(北朝鮮と韓国の砲撃戦で、

韓国軍・民間人が23名死傷。

朝鮮戦争後最大の軍事的緊張)





でもそれまでも、

そういうことは何度もありました。





一発撃たれたら、一発撃ち返す。


でもそれ以上はしない。



それが約束、暗黙の了解なのです。






戦争というのは、選択肢として

全くない訳ではないと思いますが、

限りなく抑制しつつある。





韓国の学校でも、反北朝鮮教育は

今はほとんど行われていません。


兵役で入った韓国軍内の学校でも、

『金3代体制と北朝鮮の国民は別』

と教育しています」







3■兵役という特殊な体験






「軍隊というのは非常に特殊な体験です



軍隊に入ると、人は

一度生まれるのです。


までの生活で得てきた

すべて一度捨てる。


身につけていた洋服も

一枚残らず脱いで

家に送り返されます。




そこから新しく始まる。




兵役の2年間は、なんというか、

凝縮された人生そのままの

ようだと感じました。




退役する時に、それまで

その人自身がどんな風に

過ごしてきたのかが、

すべてわかるのです。


同僚や部下を庇ったり

大切にしてきた人は

見送られるし、

とても寂しい退役を

迎える人もいました。





もちろん、軍隊内のいじめもあります。


公然はされていませんが、

自殺も相当数にのぼります。




それでも、いますぐ軍隊を

なくすことは難しい」








4■北朝鮮問題の解決は?■






ここで私はKさんに、

「あなたは、北朝鮮問題の解決は、

どうすればいいと思いますか?」と

聞いてみました。



私の問いに対してKさんは、

「難しい問題です。

簡単にお答えできることでは

ないのですが」と前置きしながら、

言葉を選んで答えてくれました。




「自分が生きている間には、

解決は実現しないかもしれない。


それでも、いつか双葉が

出ることを信じて、種を

蒔き続けるしかないのだと思います」。





その重い言葉を

あまりにもサラッと

何気なく語った彼の姿に、

胸を打たれました。





割り切れなさを生きる。




そうだ、今の日本で必要とされて

いるのはそれなんじゃないか。



簡単に答えの出ない、

割り切れないもどかしさを

抱えて生きること。



それにあまりにも

耐えられなくなっているんじゃないか、

と強く感じました。






実弾が飛び交い犠牲者が出た延坪島事件、

あるいは潜水艇沈没事件があっても、

韓国は、雪崩打って

戦争へ向かうことはなかった。






少なくとも、韓国の人たちが

危うい均衡の上に立つ状況を

冷静に受け入れ、

簡単に割り切れない中で

70年近く生活してきたことに対して、

それをぶち壊す選択を

日本がしてはならないと思います。





part2・3に続きます】







byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-11-05 22:59 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(0)

北朝鮮危機に考える国防part4・これが38度線リアル!太平洋32か国の軍トップと議論したことは?解決の方途は?@伊勢崎賢治さんJazzLIVE


b0343370_20212297.jpg
▲国際紛争解決のプロ・伊勢崎さんが
トランペットでも吠える!
2017.9.24@吉祥寺JAZZ喫茶meg






国連総会でトランプ大統領や安倍首相が

北朝鮮への強行手段を言い募っていたのと

まさに同じ時期の、921日。



太平洋地域32カ国の最高司令官たちが

ソウルに集結。


アメリカ・韓国・日本・中国から、

インド・オーストラリア・ニュージー

ランド・フランスまで。


互いの信頼醸成のための会議を

開催していたというから驚き!




その会議に、アメリカ陸軍から招待されて

レクチャーしてきた伊勢崎賢治さん。




最前線で何が議論されたのか??





現場の生の声を聞きたくて、

924日、帰国後の初ライブ、

行ってきました!


会場は立錐の余地もなし、

熱気ムンムン。


その中で伊勢崎さんからは、

実際に「斬首作戦」を実行したら

何が起こるのか等など、リアルな説明が。 


また、北朝鮮問題解決を妨げているのが

「国連の皮を被った米軍」であること、

地位協定改定が必要であることが指摘され。





そして、「これから命懸けで、

地位協定改定の市民運動をやりますよ」

との宣言が!




その檄と相まって、

ぶつかりあうようなセッションが

繰り広げられ、

聴いているこちらも思わず胸アツに。

b0343370_20214655.jpg
b0343370_20221702.jpg
出演:伊勢崎賢治さん (トランペット)/
▲志賀聡美 さん(トロンボーン)/
田中利佳さん (ピアノ)/
栗田俊宏さん (ベース)/
林ライガさん (ドラム)





いつもにも増して白熱のトーク、

抜粋・再構成してお送りします。




※◾️◆の見出し・( )内は、筆者による補足です











1■北朝鮮問題解決を妨げているのは?■






◆戦争というオプションはありえない!◆






伊勢崎さん

「今回初めて韓国に行って

本当に実感しました。

1953年から時間が凍結されたように

止まってるんです。


まさにいま演った曲『funk deep frozen』

ディープフリーズのような感じ。




北朝鮮からソウルまで50キロしかない。

ミサイルも核兵器も必要ありません。

普通の大砲でソウルは火の海にできる。


お盆には交通渋滞で、鉄道も満員。

攻撃されたら逃げるところなんかない。



だから韓国の人達は冷静です。

戦争というオプションはありえないんです。






今回の会議、ソウルのホテルに、

環太平洋地域32カ国の軍トップが

そろって集結してる。



北朝鮮も、もちろん知ってます。



しかもこのホテル、

なんの警備もないんです。


砲撃すらいらない、

軽武装で5人来たら十分ですよ。



だけど攻撃してこなかった」。








◆北朝鮮問題解決の方途◆






「北朝鮮は韓国相手なら、

核もミサイルも開発の必要はありません。




朝鮮戦争を解決するためには、

休戦の形態を変えるだけでいい。



カンタンな話です。

北と南が休戦協定の当事者になればいいんです。





休戦協定は当事者がやるものですが、

いま休戦は、一方は北朝鮮と中国、

一方は北朝鮮と「国連軍」の間で結ばれてます。



「国連軍」というのは米軍のこと。


韓国は独立したパーティじゃない状態。

それが1953年からずっと続いているんです。




南北同じ民族の融和を阻止しているのは、

北朝鮮じゃない。



国連という仮面を被った合衆国ですよ」。








◆「国連と関係ない」と事務総長も公言!◆






「国連の後方支援基地が、(東京の)

横田基地だって知ってました?


横田基地には、アメリカ国旗と

国連旗がかかってる。

以前は神奈川県のキャンプ座間にありました。




元国連にいた人間としては、

「何が国連軍だ?!

これが国連のコマンドかよ?

(国連の)旗返せ!」と

思いましたよ、ホントに。





ブトロス・ガリが

国連事務総長になった時に、

声明出してるんです。



『38度線の国連軍は、

たまたま国連旗出してるけど、

国連でもなんでもない。


安保理もぜんっぜん関知しないから。


運用も撤収も、全部

アメリカの判断でやってね』って。





僕らPKO(国連軍)やってきた人間は、

安保理決議があって(派遣され)、

定期的に安保理にレポを出してきた。



そういった義務もなにもない。

まやかしです。




PKOや、『テロとのたたかい』が

発動される前の時代の遺物なんです。




どっちが無理強いしてるのか?


国連の皮を被って、

アメリカが居座ってるんですよ」。









2■もし斬首作戦を実行したら?■





環太平洋32か国の軍トップと議論したこと




「占領後をどうするか、

どんなリスクがあるのかについて

レクチャーしてくれってことで、

日本政府をスルーして

僕が呼ばれちゃったんですが。



自衛隊の陸上幕僚長も

参加していたんですが、

なぜか僕のレクチャーだけ欠席でした。

残念です。





戦争は、敵の政権をぶっ叩いておしまいじゃない。


日本は(第二次大戦敗戦後)、

天皇陛下の命令で武装解除したから

占領がうまくいった。




もしトップを斬首してしまったら、

民衆はゲリラ化します。


それに対応するのは、

空軍でも海軍でもない、

陸軍なんです。




だからアメリカ陸軍は冷静に、

非常にリアリティを持って考えてる。




アメリカ陸軍からは大将が来てました。

四つ星は陸軍でも一桁しかいない。



韓国軍トップの中将

『北朝鮮軍なんて斬首作戦すれば

指揮命令系統崩壊する』って

主張してましたが、

米軍の大将はアタマ抱えてましたね()。






もし何百万と言われる軍隊や民間人が

ゲリラ化してしまったら、

そういうのとたたかわなくてはならない



民間人にはこどもも含まれます。



北朝鮮こどもの基準をどう考えてるのか

わかりませんが


こどもはどこで生まれても同じ、

という思いを込めて。



次の曲は、

『チャイルドイズボーン 』です」。







◆ゲリラ化すれば、こども兵士と戦うことに◆





「アフリカ諸国のPKOの現場でいま

深刻な問題になっているのが、

チャイルド・ソルジャー、

こども兵士の問題です。


8歳くらいの子供が、

旧ソ連製の武器をぶっ放してくる。





すべてのこどもは、全ての国際法上、

保護されなくてはならない。



こどもの兵士は、

成人より残酷なことを

することも多いんですが、

こどもの兵士を殺してしまうと、

当然、戦時国際法は味方してくれません。



アフリカ諸国の屈強なピースキーパーも、

子どもを殺した良心の呵責で

PTSDに罹ってしまう。



僕の同僚も自殺しました。






『非対称的な戦争』とはそういうこと。




もし斬首作戦やってゲリラ化したら

こういうことになる。



だから絶対にさせちゃいけないんです。

リアリティとして考えてほしい」。









3■ゲリラ戦・戦時国際法・PKOのリアル■






◆チャイルド・ソルジャーが目の前に現れたら?◆





「いつどういう時なら

こどもの兵士を撃てるのか?

どこまで合法的に殺せるのか?



非常に厳しい話で、

国際的にもガイドラインが

ずっとなかったのですが、

この間やっと、

ルワンダ虐殺時のPKO司令官だった

ロメオ・ダレールが中心になって、

ガイドラインができた。



一介の兵士に全ての責任を追わせる

ことになるを防ぐためです。




そこまで僕らは考えて、

PKOを送ったか?」







◆なぜ軍事法廷が必要なのか?◆





「国外に出ると、日本の刑法の外です

警察組織でも海外に行ったら

日本の刑法は働かないんです。


そこで起こった過失は

全て国際法で裁かれます。



しかし、現在、国際法廷はない。

国際司法裁判所はできつつありますが。




だから、軍事法廷を

各国が作るのは当たり前なんです。





日本だと軍事法廷と聞くと

嫌がる人が多いですが。

尖閣とか国防を

非暴力でやらなくちゃいけない。



自衛隊責任を持つ法体系がない

自衛隊だけが撃った責任を持てないんです」。






PKOの忘れられない兵士◆





「僕の東ティモール管轄下

(東ティモール暫定政府知事の時の国連軍)で、

ニュージーランド軍が参加していました。




ニュージーランドには、

陸軍が4大隊しかいない


1大隊が600人で、

4大隊の全部PKOに出してた

全員が、僕の部下だったんです




その中でも忘れられないのが、

当時19歳だったプライベート

(二等兵)マニングです。



(東ティモール独立直後の

国創りを支援するPKOの任務中、

武装民兵に殺害され殉職した時)、

ニュージーランドの首相がすぐ飛んできて

遺体と一緒に帰って行きました。





殉職者は数字になるけど

殺した数は数字になりません

殺したのは殺人罪にはならない






警察には、『比例の原則』というのがあります。


相手がナイフ持ってたら、

マシンガンで打っちゃいけない





でも戦争では違う。


一般民衆をどれだけ犠牲にするか、

『ゼロにすることは無理。

でも1000人単位で死んだらだめ』、

というのが、戦時国際法




ちなみに自衛隊は『殺人集団」』ではないです。

『殺人』ではないから」。








◆敬意を持つべき人々◆





「いま演った曲は『アラビア』という曲です。

ムスリムと仲良くしましょう、と。



民間人と合法的な敵とは、

絶対戦争しちゃいけない



さらに『北朝鮮と仲良くしよう」』とか言うと、

また批判されそうですが。

日本は拉致被害者の問題があるから

なかなか難しいところがありますが、

でも仲良くするしかない。




次は、タリバンを讃える歌

『ナビラート』(Talibaanの逆読みNaabilat)です。




タリバンは、アメリカを勝たせなかった


建国史上最長の戦争を戦わせて

まだ続いてる

大した奴らです。



こういう人たちを敵に回してはいけません」







4■「主権なき平和」と「主権なき戦争」の現場から■





◆平和のためにこそ、戦争リアルを考える◆





「軍はなくなればいいかもしれないけど、

当面は付き合わなくてはいけない。




アメリカ軍も世代交代しています。

アフガン経験した人達が退役して、

経験値は驚くほど継承されていかない。


で、ああいいう(トランプのような)

大統領が出て来て。

いかに正気を保っていくか。






想像したくないけど

コストを考えて欲しい

そこを考えないで政治家が

行動するから戦争になる


『平和主義だから戦争のことを考えない』

ってやってると戦争になっちゃう」。






◆北東アジアの平和は沖縄から考える!◆




「1番困るのは韓国なのに

日本政府は、なに煽ってるのって。

非常にみっともない



僕、安保法制以外は安倍首相のこと

批判してなかったんですけど、

もうやめようかと(笑)。





今回韓国に初めて行って

本当によくわかりました。


マッカーサーは、日本を

主権国家にする気は無かった。





韓国の研究者も、『韓米地位協定が

1番被差別的だ』って言ってたんですが。


でもあちらが締結したのは戦時中

こちらは平時ですからね。

なのに、ほとんど植民地と変わらない。





今度、布施祐仁くんと

地位協定の国際比較の本を出すんですが。


米軍が結んでいる地位協定なるものは

世界中で115以上ある


その中でも、とんでもなく植民地的・異常で、

最も被差別的なのが日米地位協定です。






今週から(その地位協定の矛盾が集中する)沖縄です。


元首相の鳩山由紀夫さん、そして

(自衛隊を活かす会の)柳澤協二さん、

加藤朗さんたちと、沖縄でトークライブです。



沖縄から考える北東アジアの平和」。


日本から考えちゃいけません」








地位協定改定を実現させる市民運動を






「韓国はいつも臨戦状態なのに、

北朝鮮に対峙する権利もない

これはすごいまやかしです



よく韓国の人たちが我慢してきたなと思いますよ。





米軍にすぐ出て行けとは言いません。

戦争をすぐやめろというのは無理。



だけど、休戦当事者を北と南にするのは、

国連決議、要らないんです。





だけど、いまの休戦が続くことが

アメリカが望むこと。

ずっとここにいれるから。

その方が都合がいいから。




こんなことを続けさせちゃいけない。







僕はこれから、

地位協定改定の運動をやります。



「被差別的な2兄弟」ってことで、

日韓協力で。





これ命かけてやりますよ。



絶対生きている間に

地位協定の改定を見届けたいです。





市民運動、頑張りましょう。


でも、非暴力でね」。






非暴力を貫くむずかしさ◆





「市民運動は非暴力が鉄則です。



非暴力を維持することがいかに難しいか、

ガンジーのお弟子さんたちからききました。




権力は必ずちょっかい出してきます。

逮捕者を出して潰そうとする。

同胞もテロをやってしまう人がいる。




非暴力は、かき乱される。

でも、暴力に乗っちゃいけない。




次の曲は「アヒムサー」。

ヒンズー語で、「ノン・バイオレンス」です






そして、最後の曲は「Peace」。








※文章補足させていただきました(2017.9.29)





【関連情報はコチラ】


▼伊勢崎賢治さんFacebook 929ジャズin那覇@寓話

https://www.facebook.com/events/483298788701965/?active_tab=about


▼「自衛隊を活かす会」930シンポin那覇

http://kenpou-jieitai.jp/symposium_20170930.html


9.24LIVEハイライト映像 by IWJさん

北朝鮮核武装の原因は国連軍の皮をかぶった米軍の恒常的挑発!? 停戦協定の当事者を韓国に!! ~ソウルでの「環太平洋陸軍最高司令官会議」から帰国直後の伊勢崎賢治氏がトーク&ライブ!! 2017.9.24

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/398865



【当ブログ内関連記事・カテゴリー】


頭をアツく冷やすためのJAZZ、憲法記念日に逝った友へ・伊勢崎賢治さんJAZZ&TALKLIVEレポ▼

http://syuklm.exblog.jp/26845414/

国際貢献・PKO・自衛隊

安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和

憲法・国民投票・天皇制など




byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-09-28 07:14 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

【シェア】「挑発に挑発」は逆効果。VFPジャパン(平和を求める元自衛官と市民の会)「対話による解決」キャンペーンリボンはコチラ!※リボンの付け方、追記しました※



わざわざ戦争なんてしたくない。
ましてや、「偶発的核戦争」なんて
ノーサンキュー。


なんとしても不測の事態は避けたい。

ちょっと言い出しにくいならコレ!
ツイッター&Facebook用リボンで
サクッとアピール&拡散☆

※追記※リボンの付け方は末尾に!


b0343370_08033300.png
▲ベテランズ・フォー・ピース・ジャパンより快諾を得て拝借しています





▼▼シェアココから▼▼

※( )はしゅくらむによる補足です




ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン
によるD&Dキャンペーン

◾️◾️DPRK北朝鮮との対話による
外交を呼びかけます◾️◾️





北の核開発は、
アメリカからの核の脅しへの
対抗手段として始まったもの。

それなのに一方的にならず者扱いして、
ミサイルには圧力?

そのリアクションがエスカレートしたら
戦争になる。



先月の(VFPジャパン)訪米(ツアー)でも、
戦争の現場を知り尽くしたアメリカの
ベテランズ・フォー・ピース
(平和を求める元軍人の会)のメンバーは、
外交しかない!と口を揃えた。



マスコミも議員も「外交」と言いにくい
雰囲気の今、私たちこそ声をあげましょう!


攻撃や圧力ではなく外交を。

Yes, I am for Diplomacy and Dialogue(D&D)



キャンペーンツイボン用意しました!
右と左用あります😋




Current situation with DPRK has been tensed, but what we need is not fire and fury, it is diplomacy and dialogue. We, Veterans For Peace and Veterans For Peace Japan want US/Japanese governments to work on diplomacy and dialogue with DPRK.




▲▲▲シェアココまで▲▲▲





▼東京新聞9月6日付
VFPジャパン記者会見でも
代表井筒高雄さん
(元陸上自衛隊レンジャー隊員)が指摘。

これぞ現場リアル!






※追記※ ツイッター&Facebookリボンの付け方はコチラ!



上記リボンのリンク先に行くと、
現在のご自分のプロフィール写真に
このリボンをつけていいか聞かれます。
そこでリボンをつけた画像が作れるので、
右上か右下あたりにある「・・・」とかの
ボタンをクリック
「プロフィール写真にする」という選択肢が
出てくるので、それを選択してください。

右リボン、左リボン、二つあるので
お好みの方をチョイスして下さいね♡


▼VFPジャパンさんが
すっごくわかりやすい図を
作って下さってました!
FBより拝借いたしました♡
b0343370_21100347.png



※追記2※

「やっぱりリボンがうまく付けられないよう~涙」という方、

VFPジャパンメンバーに直接教えてもらいましょう

「アースキャラバンにて、

プロがお待ちしてますよ~!」とのこと。

9月9日・10日開催のチャリティイベント

「アースキャラバン」@都立木場公園にて

VFPジャパンブース出展中!


参加無料・飛び込み歓迎・

お子さん連れOKの盛りだくさんイベント。

近郊の方はぜひどうぞ☆

▼「アースキャラバン」FBイベントページ

https://www.facebook.com/earthcaravan/photos/gm.745404735647701/1963136487257056/?type=3

VFPジャパンのアースキャラバン参加告知ページ

https://www.facebook.com/vfpjp/?hc_ref=ARRJEXXR7IuqBXSsHidNIvF0SGSICge5LmPPC7Vie1j7h_QcdPDHEyLS88I_FCKZk3s





ps
まだ本調子ではないのですが
取り急ぎシェアさせていただきましたっ


byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-09-08 08:05 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(18)

「北朝鮮危機」に考える国防part2・現実を読み解くための軍事リアル・はじめの一歩:ざっくり空母の歴史と現状




ミリタリーオタクでもないのに、

なんでこんなこと書けるのかと言いますと。


以前、神奈川の米軍基地近くで

生活して、米軍がガチで

戦争する時にどんな準備するのか、

間近で観てきたからです。




そこから言わせていただくと、

「即戦争」は現実的じゃないです。

とりあえず今現在は。





日米合同軍事演習は例年通りの内容だし、

北朝鮮の抗議も毎年のこと。



だけど今回オオゴトになってるのは、

北朝鮮のギリギリ瀬戸際外交に、

トランプ大統領という

「世界最大の変数」がかけあわさったことで、

俄然チキンレースの様相になってしまったこと。





だから、いま最大の危機管理は、

「偶発的事態」を防ぐことのはず。





それに対して日本がすることが、

自衛隊で米艦防護?


連休中は、閣僚の半数が

外遊で日本不在なのに???




なんだかあまりにもチグハグすぎる。



リアルな安全保障ってナンダ???





こういう時だからこそ、

ひとりひとりが判断する材料を

増やしていくために、

一個一個確認していきたいと思います。





自分が学んだことを還元することで、

そのお手伝いができればと願って書きます。








1■ざっくり空母の歴史でわかる、戦争形態の変化と現状■





物っ凄く大づかみで書きますと。





◆巨大軍艦の時代◆

第1次大戦後、戦艦大和のような

巨大な戦艦にドデカい砲台並べて

より遠くを攻撃する「大艦巨砲主義」を

採っていた日本は、次第に時代遅れに。


制空権を握られると、ただのデカい標的。

空母を飛び立った戦闘機からの爆撃を避けられず、

当時世界最大級で最強のはずの戦艦大和も武蔵も、

なす術なく轟沈されたのでした。





◆空母+爆撃機の時代◆



爆撃機が戦艦のオマケでなく、攻撃力のメインに。


第2次大戦末期、

日本も空母建造を本格化させるも、

空母同士の激突となった重要な海戦を落とし、

敗色濃厚に。






◆冷戦下、核抑止力の時代◆



米ソの核兵器開発競争の中、

「通常兵器」である空母は一時下火に。



しかし1950年、

突然の朝鮮戦争勃発で、米軍空母が出動。


即時展開できる空母の利点が

再度注目されることに。



当時世界最大かつ

世界初の原子力空母エンタープライズは

1968年、長崎県佐世保に寄港し、

そこからベトナムへ出撃しました。





◆冷戦後、アメリカ最強空母の時代◆



ソ連が崩壊し、

空母を3隻以上保有するのは

世界でアメリカだけに。



現在の全世界の空母保有台数は


アメリカ🇺🇸 10


インド🇮🇳 2


ロシア🇷🇺 1

フランス🇫🇷 1

イタリア🇮🇹 1

中国🇨🇳等 1


となっています。


まさに一強。




また、米軍の全ての空母が

原子力を動力源とした原子力空母となり、

地球の裏側まで一度も燃料補給せずに航行可能に。




ちなみに、

独自空母シャルル・ド・ゴールを

開発したフランスは、

1966年にNATOを脱退しています。


空母打撃群(独自の制空権)持つことが

1国の防衛力に匹敵する」と

言われるゆえんです。








2■押さえておきたい現状:いま始まったわけじゃない空母常駐の意味■





4月からの「北朝鮮危機」報道の中で、

横須賀に停泊中の空母ロナルド・レーガンを見て、

「なんでこんな時期に

こんなところにいるんですか?!」と

驚いた著名人がいましたが、

いやいや、そもそもいつもいるんですってば。




横須賀が空母の「事実上の母港」となったのは、

ベトナム戦争中の1973年。




最初は3年くらいの「一時的な寄港」の予定が、

結局40年以上にわたって常駐しています。




現在、米軍が保有する空母10隻のうち、

アメリカ本土を母港としているのは4隻。


あとはすべてアジア太平洋地域

(ハワイに5隻、横須賀に1隻)常駐していて、

しかも、アメリカ本土外で空母打撃群を

擁しているのは横須賀だけです。




朝鮮戦争で空母にやられた

歴史を持つ北朝鮮から見れば、

間近でそういう部隊がずーーっと

戦力を保持していたら、

常時「日米一体の」戦時体制が

終わっていないと実感する状況が

続いているということになります。




そもそもこのメッセージ性を、

私たちが押さえておく必要はあるでしょう。







このタイミングで安倍首相は、

2020年までに改憲」を掲げました。



「厳しさを増す安全保障」も

理由にしていますが、

日米軍事一体化が招いている

事態なのではないでしょうか?


(このことはまた別途書きたいと思います)




追伸

憲法記念日に、元自衛官・泥憲和さんの

訃報に遭い、言葉を失いました。

現場の実感に基づいた発言や行動の

ひとつひとつに力をいただいていました。

心からのご冥福をお祈りいたします。




【続きます】



【当ブログ内関連記事】


「北朝鮮危機」に考える国防part1・「空母出動」ってどれくらいヤバイの?そもそも空母ってナニ??▼

http://syuklm.exblog.jp/26825257/


世界に広がった反戦米兵活動は、横須賀停泊中の空母ミッドウエイから始まった…

http://syuklm.exblog.jp/26440510/


国防・北朝鮮・安保などはコチラのカテゴリにまとめました▼

安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和




byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
by shuklm | 2017-05-03 19:55 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)