オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

syuklm.exblog.jp

オリンピックだからこそ観てほしい!普段私たちが知らない南北分断リアル・映画「JSA」



b0343370_18423092.jpg




■ちょっと報道が一方的すぎるのでは??■





ここ数日、

北朝鮮特使から韓国大統領への

南北首脳会談の提案などをめぐって、

「北朝鮮の狙いが、米韓同盟の分断に

あるのは間違いありません」

NHKニュース)などと

断定的に報道されている件。




「北の手玉に取られるな!」とか、

上から目線というか、ちょっとそれは

一方的すぎるんじゃないの??と

感じたので少し書きますと。





あのですね、そもそも

文在寅(ムン・ジェイン)大統領、

特殊部隊の出身ですよ?


北朝鮮要人暗殺とかを担う、

韓国最強部隊ですよ??





そのリアルな現場を知り抜いているからこそ、

難しいゲームであることを承知の上での、

あえての対話路線なんですよ。





それを教えてくれた韓国の兵役経験者の

友人が、「すごく心に響いた」と勧めて

くれたのが、この映画「JSA」です▼

b0343370_18431102.jpg

allcinemaの作品紹介はコチラ

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=234048







ぜひ一度観てほしい!









■コレが38度線のリアル!■






北緯38度上、南北軍事共同警備区

JSA(JOINT SECURITY AREA)の

警備兵詰所で起こった、

韓国兵士による北朝鮮兵士射殺事件。


その捜査というサスペンスの形を取りながら、

テーマはズバリ、「南北の分断」。



北朝鮮の兵士たちを

ひとりひとりの人間として描いて

深い共感を呼び、2000年公開当時

韓国の観客数・歴代興行収入記録を

塗り替えたというエポックな作品。





観てまず感じたのは、

いつ銃撃戦になるか

どんな偶発事で戦争になるかわからない

最前線のヒリヒリとした緊張感。





もし戦争が起これば、JSAは

「開戦3分以内に焼け野原、

警備兵は生存率ゼロ」。





ある時は、突然非常事態が告げられ、

重火器と装甲車が出動し

照明弾と実弾が飛び交う。


辺りの平原に火を放てば、

地雷が次々と炸裂する。





普段私たちが報道で接する

ソウルやオリンピックやK−POPなど

とのあまりのギャップに、

眩暈すら覚えます。




10年単位で国境を警備している

北朝鮮の職業軍人に比して、

2年少しの徴兵期間後、また

元の生活に戻っていく韓国の若者たち。




韓国に暮らす人たちは、

私たちと同じように見える日常を

生きながら、同時に、

私達が知らない非日常を生きている。






その非日常の中でも、映画では

兵士たちは敵味方を超えて心を通わせ、

子供のようにじゃれあったりしながら

互いをかけがえのない存在として

見出していくのですが、


境界線越しに言葉を交わすことすら

重罪となる現状のために引き裂かれ、

心を通わせたが故についには

互いに殺し合わなくてはならない

あまりにも哀しい結末を迎えることになります。





映画自体はフィクションなのですが、

今もどこかで繰り返されているであろう

と思わせる慟哭のリアルさが、

胸に迫って来ます。







■すべてを理解することは困難だとしても■






公的には、軍は

「兵士同士の友情などありえない」

という立場をとっているようですが。





そうだとしても、実際、

南北に別れ別れにされてしまった

1千万ともいわれる離散家族がいます。


日本の植民地支配終了と同時に、

東西陣営による占領と

代理戦争=朝鮮戦争で

分断が固定化されてしまうまで、

同じ歴史を共有してきた

誰かの親族であり、

誰かの知り合いでもあるわけです。





いったい誰がわざわざ再び

殺しあいたいと望むでしょうか?





韓国があらゆる機会をとらえて

対話や融和を求めるのは、

至極当然のことだと思うのです。





ましてや、自分たちが望んだわけ

ではない分断であればなおのこと。






もちろん、映画一本観ただけでわかる

ことなど限られていますが。



少なくとも、普段私たちが

一面的にしか見れていないことには

自覚的でいたい。





その身体感覚を補う手段として、

おススメします。






▶︎▶︎「南北融和を阻んでいるのは?」に続きます


歴史的南北会談。韓国の友人たちの願い・分断を解決する最後の1ピースとは??





【当ブログ内関連記事】


何度も危機を経験してきた韓国。兵役経験者に聞いてみた・Part1;北朝鮮の隣で暮らし続けるということ。

韓国の兵役経験者に聞いてみた・Part2;在韓米軍への複雑な感情、戦禍を望まない声


【関連カテゴリー】

安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和

元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声



※文章加筆修正しました(2018.2.15)
※南北対談・共同宣言の日に、追記しました(2018.4.27)



byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



↓よろしかったらポチポチっと押していただけますと励みになります↓

にほんブログ村 旅行ブログ 中東旅行へ   

にほんブログ村   人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村



Commented by eblo at 2018-02-14 22:27
日本の報道が偏りすぎると感じています。
東京新聞でさえ、韓国大統領を前のめりと書いていました。
北朝鮮がどうなのか、本当のことはわかりません。
しかし、韓国が日本とは全く違う状況なことは確かです。
韓国大統領が、安倍首相に内政干渉ど言ったことに異議はありません。
他国のことに口出しすべきではないと思います。
少なくとも、平和のためにやっている限りは。

逆の立場だったとして、アメリカの顔色しか伺えない日本の首相にどれだけ自主的決断ができるでしょう。
Commented by shuklm at 2018-02-14 22:44
> ebloさん
早速ありがとうございます!
そうなんです、ホントにどうしてそんなに決めつけるのか?何の根拠があって断言できるのか??って投げかけたい。そして仮にそれが事実だったとしても、北と戦争したら、引き裂かれた一千万もの離散家族も二度と会えなくなってしまうかもしれない。そんなことを望むわけがない。どうしてそういう背景を吹っ飛ばしてしまうんでしょう?? 
もし万が一、まかり間違って戦争とかになったりしたら韓国人の友人はどんなに苦しむだろうって思うと、身がよじれます。そんなことにならないようにと願って書きました。
by shuklm | 2018-02-14 21:37 | 元韓国兵士が語るリアル・韓半島からの声 | Comments(2)