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北朝鮮危機に考える国防Part3・Jアラートの効果は?イージス・アショアで万全か?元「自衛隊最前線部隊」井筒高雄さんの指摘!




もしも仮に「有事」となった場合、
最前線に立つのはどこの部隊か知ってますか?


陸上自衛隊の「中央即応集団」です。


この中央即応集団が編成される前、
戦争時に最前線に派兵されるのは
陸自のレンジャー隊でした。

その隊員だった井筒高雄さんが語る、
この説得力!

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「朝鮮半島 最新情勢レクチャー」
(9月14日VFPジャパンでの
井筒さんの講演)等から、
抜粋・再構成してお届けします。
写真も会場で筆者撮影、
井筒さんの快諾を得て掲載しています。





1■まず押さえておきたい事実■



◆ミサイルが通過したのはそもそも「日本上空」なのか?◆



8月のミサイル軌道の「上空550km」は、
宇宙ステーションよりもはるか上。
日本の領空圏内でなく、
人類共通の領域です▼
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◆ミサイルは日本を通過する?◆



ミサイルは日本を狙ったものではない。
アメリカ本土への攻撃は、
日本を通過しません。



この地図を見ると一目瞭然▼
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そして北朝鮮のミサイル・
核開発は突然始まった訳ではありません▼
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「フセインもカダフィも、
核を持っていなかったからやられた」
と考えた北朝鮮が
自国の安全保障のために、
少しずつ拡大してきたものです。





◆ミサイルは迎撃できる?◆




現在の日本の主な迎撃ミサイルシステム▼
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現在日本に配備されている
ミサイル迎撃システム
「PAC3」は、16基。
1基で守備できるのは、
半径20キロ圏内だけ▼
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単発攻撃で、しかも
この●印の圏内にうまく
落ちてきてくれれば迎撃できます▼
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ですが、20キロ圏内でも
当てなければ落ちてくる。



そして東北は空白区。

これが現実です。






2■Jアラートで効果はあったのか?■




4億円の税金を投入した
「ミサイル避難CM」は、
全国民放43局で放映。

放映や避難訓練の効果について
検証すべきでしょう。




地震大国で海に囲まれた日本は、
もともと防衛しにくい国。

しかも原発54基を抱え、
その安全は企業任せ。

さらに企業は原発を再稼働
させようとしている。




事前の発射情報もつかめず、
PAC3の配備もできず、
Jアラートを鳴らしても、
全く無意味です。


それよりも先にやることがあるでしょう。






3■最新迎撃システムで万全か?■




では、配備が検討されている最新の
迎撃システム「イージス・アショア」
を導入すれば万全になるのでしょうか?
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1基800億円かかるだけでなく、
24時間・365日稼働する、
新たな専用部隊を編成する必要があります。

1基当たり100人規模の部隊が必要で、
導入を決めても、実戦配備までに
最長で4年を要するといわれています。


即効性はまるでありません。


いま「危機」と煽っておいて、
いつ対応できるのか。



しかも実戦で18発中10発しか
成功していない!!!▼
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4◾️見落とされている視点◾️




◆イージス・アショアは中露との防衛問題を呼ぶ◆




さらに、イージス・アショアの射程には、
ロシアや中国が入ってくる▼
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防衛上の新しい問題が発生する
ということです。


守備の裏返しは攻撃もできるということ。


実際、ロシアも中国も
配備に反対しています。







◆日本政府が事態を悪化させている◆




4月、米空母カールビンソンを
自衛隊のイージス艦が護衛する
デモンストレーションを行いました▼
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これは北朝鮮に自国防衛のために
攻撃する口実を与えてしまった。




さらに、8月の小野寺防衛相の
「存立危機事態」発言は、
北朝鮮に宣戦布告したともとられかねない。




実際には、集団的自衛権は
米国の個別的自衛権の発動がなければ
適用できません。



そしてアメリカはご存知の通り、
アフガンとイラク戦争で四苦八苦していて、
アジアで戦争をやる余力はありません。






こういうリスクを、
日本政府は説明していますか?



国内世論に惑わされずに、
日本を外から見る必要があると思います。



ホットラインをどう繋げるか、
きめ細やかな外交やインテリジェンスが
求められていると思います。







※まだまだ盛りだくさんの内容
だったのですが、それはまた別途!!※







5■個人的感想■




時宜を得た企画、
本当に有り難かったです!!



友人とも話してたんですが、
Jアラートや避難訓練で
「避難先は自分で確保」って
言うのがありえねえよね、って。
「ソレって随分ミサイル舐めてない??」って。



しかもイージス・アショア、
配備4年後じゃ全然間に合わないし!!

でもって、配備すると中国ロシアと
防衛でぶつかる、って盲点でした。

イージス・あ・ショア(断崖)じゃん!!





もし政府が本気で「国民の
命と暮らしを守る」気なら、
原発をすぐさま止めて、
さらにスイスみたいに一家に一台
核シェルター作ったほうが確実では?



それよりなにより、
加熱するチキンレースから降りて、
ミサイルをいかに撃たせないように
するかが一番の有効策ではないでしょうか。






※井筒さんからご教授いただいて、文章訂正させていただきました。

「自衛隊最強部隊」
「自衛隊最前線部隊」


「レンジャー隊」
「中央即応集団」


「旧・普通科連隊」
「戦争時、最前線に派兵される陸自のレンジャー隊員」
(2017.9.22)


ちなみに「自衛隊最強部隊」とは、
通常は第一空挺団を指すそうです。

自分たちの国の組織なのに、自衛隊のこと
ホントになにも知らずに済ませてきたんだあ…と
改めて愕然とします。


【当ブログ内関連カテゴリー】
安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和▼
http://syuklm.exblog.jp/i18/


byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



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by shuklm | 2017-09-22 08:10 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)