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オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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ISとどう向き合うか?その1・シリアまで行ってIS系過激派から息子を連れ戻した、ベルギー人父親の訴え。






なぜ若者は、ISなどの過激な思想に

引き寄せられるのか?


私たちの社会は、

どう向き合っていけばいいのか?





随分以前の放送ですが、

そのヒントになる

意義深い取材がありましたので、

ご紹介させていただきます。







**JNN「報道特集」

20141011日放送より要約

写真もすべて同番組より***





世界中の若者が

イスラム過激派組織に引き寄せられ、

各国政府が有効な対策を打ち出せない中、

自ら行動を起こした父親がいる。




イスラム過激派組織に入った

19歳の息子イェユンさんを

シリアまで行って取り戻した、

ベルギー人のディミトリー・

ボンティンクさん(40歳)だ

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元軍人のディミトリーさんは、

単身で何度もIS支配地域へ入国。



報道機関や地元の人たちの協力を得て、

イェユンさんがIS系過激派組織に

いることを突き止める。





一時は過激派から拘束され

「お前はCIAのスパイだろう!」と

銃を突き付けられ死を覚悟したが、

最終的には、息子に会いに来ただけだ

ということが理解され、

再会を果たす。






「再会した息子を

赤ん坊のように抱きしめ、


『お腹が空いてないかい? 

 何が食べたい?』


と話しかけました」。



ISとどう向き合うか?その1・シリアまで行ってIS系過激派から息子を連れ戻した、ベルギー人父親の訴え。_b0343370_15424822.jpg




息子と一緒にベルギーへ帰国した

彼の元へは、世界中の親から、

「自分の子供も連れ戻して欲しい」

という相談が殺到しているという。






帰国後、イェユンさんは

テロ組織に参加した容疑で逮捕され、

現在ベルギー国内法に基づいて

裁判にかけられている。



ディミトリーさんは、

「子どもたちを有罪に

しないでほしい」と訴える。





「もし帰国者を有罪にしたら、

イスラム国にいる他の若者たちは

皆、2度と戻ってこないだろう」。



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さらにディミトリーさんは語る。

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「彼らは犠牲者です。


彼らは、世界をより良くしたい

と願う若者たちです。


過激派組織は、宗教を持ち出して

若者を利用しているだけなんです。





若者というのは、

人生の理想を追い求めるものです。


今のヨーロッパを見て下さい。

理想なんてありません。




私が子どもの頃は、

マーチン・ルーサー・キング牧師や

ケネディ大統領のような

理想を語る人がいました。


現代になにがありますか?





私たちの社会のシステムに

欠陥があるのです。


私たち大人の側の責任なのです」。







****要約ココまで****






実際に命懸けで行動したからこそ

息子にも通じた父親の想いは、

胸に響くものがあります。





私たちの社会が理想や希望を

示せなくなっていることが、

彼らを「向こう側」へ追いやっている。




放送後1年以上経ちますが、

この課題は今も積み残っている

と思います。





だからこそ、私たちの側が

これからどう変われるのかに

かかってると思うのです。







byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



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by shuklm | 2016-01-17 18:20 | 「テロ」・IS・イスラム・宗教について