「暴力でない手段で、イスラエルの占領を終わらせ、パレスチナの未来をつくりたい」。パレスチナで聞いた言葉・その3
パレスチナ人とイスラエル人が協働で運営する非営利団体PCRのメンバー、ジョージ・リシュマーウィさんの言葉です。
2002年6月、第2次インティファーダの頃、市民交流ツアーで現地を訪問した際に会見した非暴力団体のひとつが、PCR。
ヨルダン川西岸地区・ベツレヘムにある事務所で、通訳付きで話を伺いました。
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「1988年(第1次インティファーダ開始直後)、パレスチナとイスラエル双方でこの組織を設立しました。
PCRの正式名称は、
PalestineCenter for Rapprochement Between People
(Rapprochementは国家間の親善の意)。
非暴力によって、パレスチナの解放とイスラエルの占領を終わらせることを実現することを目指しています」
「抵抗には、様々な形があります。
私たちは暴力で抵抗する組織に反対しているわけではありません。
ただ、自分たちの道を選んでいるだけです」
「1987年の(第1次)インティファーダが、非暴力で状況を変えられることを示した、と私たちは考えています。
アラブの習慣では、投石は厄払いの意味もあります。
インティファーダで投石をするのは、暴力とは思いません。
戦車に投石しても叶うわけがない。
暴力も非暴力も、相手との関係で相対的に決まるものだからです」。
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リシュマーウィさんの指摘「暴力は相対的に決まる」というのは、例えばお互いに投石しているのなら対等と言えるけど、投石と戦車なら全く対等ではありえない、ということかと私はとらえました。
こうした主張を掲げる団体が、パレスチナ人とイスラエル人の両者によって運営されていることに注目したいと思います。
エルサレムにある「オルタナティブ・インフォメーション・センター」など、パレスチナ人とイスラエル人が一緒に働く団体が各地にいくつもあることを、現地に行って私も初めて知りました。
「和解」とか「融和」とかお題目を唱えなくても、すでに彼らは日常的にそれをやってる。
ただ私たちが普段知らないだけなのです。
PCRは、2015年現在も活動を継続しています。
平和を学ぶ学生のための音楽交流プログラムなど、様々な活動の様子がHP・Facebookから見れます↓
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【当ブログ内関連記事】
2015.11.19UP記事
「 ”暴力の憎しみの連鎖”って、簡単に言わないでほしい」。パレスチナで言われた言葉・その1
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筆者が知る数少ないアラビア語です。
ここでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュクラム!
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