オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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ジェニンにて5・水と薬をくれた医師。遠くに響く、戦車の砲撃音。




20026月7日、午後。 


パレスチナ自治区 ヨルダン川西岸、

ジェニン難民キャンプにて。





6月なのに、真夏のような炎天下。



とりあえず、車椅子利用者と

日陰へ入ろうと移動しました。



イスラエル軍に破壊されて

「爆心地」のようになった瓦礫の

真ん前の家をたずねると、

主人は、介助していた私たちも招き入れ、

氷水を出してくれました


汗とストレスでアトピーが

悪化した私には、

痒み止めの抗生物質まで

与えてくれたのです




彼は、キャンプ唯一の医者だったのです。


どれほど貴重な水と薬だったことか。






「自分は、なにやってるんだ。


こんなところまできて、

こんな大変な状況の人に、

こんな貴重なものを差し出させて。


自分はこの人たちに、

いったい何を返せるのだろう」。





感謝も謝罪も、その場では何ひとつ、

まともな言葉になりえませんでした。







砲撃音を聞きながら撮影 

On June 7th,2002, Jenin Camp, WestBank,Palestine

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外に出ると、耳慣れない

「ドォーン」という重低音が、

遠く響いていました。




そのうち、「タタタタタ」

「パンパンパン」という

連続音も聞こえ始めました。




「何の音?」と訊くと、

「ドオーン」は、イスラエル軍の戦車砲、

連続音は自動小銃とライフルだと、

誰かが教えてくれました。





ジェニンは1キロ四方くらいの

小さなキャンプなので、

距離にして12キロ位の近さでしょうか。




後から考えれば、相当緊迫した

状況だったと思われますが、

あまりの惨状に感覚がマヒ

していたのか、恐怖はほとんど

感じませんでした。



  


ただ、暑かった。

ひたすら暑かった。





気温は、46度。


現地の人でさえ、

「こんな暑い日はない」という

ほどの高温です。





風は、ぴたりと止んだまま、

そよとも吹かない。





一瞬、意識が遠くなりました。






【次回へ続きます】




byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



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by shuklm | 2014-10-15 05:29 | パレスチナ自治区 現地レポなど | Comments(0)