オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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なぜ「停戦」が「和平」につながらないのか? その3






2005年、ガザを占領していたイスラエル軍が撤退。





ガザ地区においては、イスラエルの占領は終了し、

軍令からは脱したはずでした。



(軍令については前々回に取り上げましたので、

よろしければ合わせてご覧下さい ↓)

 http://syuklm.exblog.jp/23279416/ 





じゃあ、状況が良くなったのでしょうか?





イスラエルは巨大な分離壁でガザを「封鎖」し、

人の出入りも、物流も、止めてしまいました。




水も電気も燃料もすべて、

国境の検問所を通じて、

イスラエルからしか入手できない。





それなのに、ガザの住民生活を満たすだけの量は供給されず、

停電と断水がひっきりなしに続き、

食料や医療品も不足し、

国連などからの援助物資でようやく

生存をつないでいる状態だったそうです。





闇市をやろうにも、品物がない。



じゃあどうするか。


地下トンネルを掘って持ってくるしかない。





それすら破壊されたら、

じゃあどうやって食っていけばいいのか。






ガザの学生は、留学もできない。

ガザの住民は、ガザの外に旅行もできない。




そして、イスラエル軍の攻撃があっても、

どこにも逃げるところがないのです。





ガザは、文字通り「天井のない牢獄」に

閉じ込められてしまった。






「このままでは、生きられない。

 まともな、人間らしい生活が送りたい」

というガザの人々の願い。



停戦になっても、ガザは、

健康や人命や生きる希望を、日々、削られていくのです。





この状況が変わらない限り、

「和平」にはたどり着けないと思うのです。





そして最大の問題は、

そういうパレスチナの現実を、

イスラエルのほとんどの人たちが知らない、

ということだと思います。




だから、なぜ自分たちが攻撃されるのか、わからない。






私が話をしたイスラエル人の多くは、

穏やかでジェントルな人たちでしたが、

平和団体の人たち以外、ほとんどが

「パレスチナ側が和平を蹴った」と感じていました。




だから、話が噛み合わないのです。






【次回に続きます】  




byしゅくらむ


by shuklm | 2014-09-01 05:53 | エルサレム・和平・国際監視 | Comments(0)