オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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自己責任論に抗うpart2:「ヒーロー」か「非国民」か、二択しかないのか?








■自己責任論はどこから来たのか?■






前回 part1▼の続きです。






シリアで解放された

安田純平さんを巡って、今も


「自分勝手な行動で政府に

 迷惑をかけている。

 自己責任だ」といった主張と、


「いや英雄として迎えるべき」

といった反論が、

噛み合うことなく

飛び交い続けています。




この、

「ヒーロー」か「自己責任」か

という二者択一しかない状況が、

どうにも息苦しく感じます。





自己責任ということで言えば、

安田さんが記者会見で

自身の言葉で語られた通り、

「紛争地取材は自己責任」であり、

プロとしてのミスはあったかもしれない。


取材手法やスタンスへの

批判もあるようですが、


しかし仮にそうであるとしても、

見殺しにしていいというのは

全く別問題。





そもそも「自己責任論」は

どこから始まったのか?



コチラの記事が

時系列を整理して下さってます。



▼文春オンライン2018.11.2付 

14年前、誰が「自己責任論」を言い始めたのか?

#自己責任論






14年前、イラクでの3人の

日本人人質事件当時、

弱者を叩く論理として

一気に流通した自己責任論。



14年前と、

今回の新聞の紙面を読み比べると、

現在の新聞の論調はかなり冷静だと

分析されています。



14年前は

自己責任論を前面に押し出し、

解放後の人質に対して

「3人も利口になるに違いない」等と

かなりどぎつい主張を

展開していた読売ですらも、

今回の件は批判していない。



各紙とも、自己責任論

またはそれへの反論から、

自己責任論はなぜ起きるのか、

という問題提起へシフトしてきている、と。





現在は、マスメディアより

むしろSNSの方が、

右も左も激しい状況です。


こういう時だからこそ、

少しトーンを落として考えたいのです。






■なるべくにフェアに考えるヒントは?■






今回、私が確認できた限りで

比較的フェアと感じたのは、

外交評論家・宮家邦彦さんの

指摘でした。




ざっくりまとめると、



・邦人救出は日本政府の義務。

 そこに差別はない。

 しかし交渉は相手あってのこと


・そもそもマスメディアが行かない

 危険地帯の取材はフリー記者が

 下請けしていて、それがないと

 報道が成り立たない。


・現地では人質ビジネスの市場が

 存在してるが、最近縮小傾向。


・安田さんはそういう状況を承知で

 プロとして行っているのだから、

 生きて帰ってくるのが当たり前。

 しかし仕事は出来なかった訳だから

 安田さん本人は自分を

ヒーローと思っていないだろう


・一方では「ヒーロー」と言われ

 一方では「自己責任」と言われるが、

 そのどちらでもない。



。。。といったところでしょうか。




実はこれまで宮家さんについて

「当たってることもあるんだけど、

元外交官のせいか、ちょっと

上から目線だなあ……」と

感じることもあったのですが。


今回については、

元イラクやヨルダンの大使館勤務

経験や中東調査会顧問でもある

視点は非常に真っ当だと思いました。




詳細は以下をどうぞ▼

安田純平さん帰国~中東人質ビジネスの実態

2018年10月26日 10時58分 ニッポン放送

「飯田浩司のOK! Cozyup!」(10月26日放送)に外交評論家の宮家邦彦が出演。シリアで拘束されていた安田純平さんの解放について解説した。



▼こちらもあわせてご紹介したい

安田さん解放の「自己責任論」も「英雄論」も意味がない 危険取材の現場から

2018/10/31 12:51 ノンフィクション作家 辰濃哲郎さん




■自己確認して終わりにしないために■





その上で私個人の意見を

少し言わせていただくと。



私自身は、

「自分が出来ない事をしている人は

誰であろうと基本リスペクト」

というスタンスなので。


自分がいま行けない現地に行き、

危険を覚悟の上で

最も困難な状況にある人達の声を

聴き取ろうとするジャーナリストの

方々には、最大限の敬意を払いたいと思っています。




それを「自己責任だ」と、

安全地帯から言うのは簡単です。




そして同時に、一方的に

「ヒーロー」と持ち上げるのも

実は無責任ではないかとも思うのです。





ヒーローか非国民か、という

二者択一しかないのか。


何かあるたびに、敵味方を

峻別するリトマス試験紙に使われ、

分断が深まるこの状況を

なんとか食い止められないか。




そのどちらでもない、

等身大で向き合うことが

必要なのではないでしょうか。





ジャーナリストの方々には

報道者のタスクがあるように。


政府には政府の、

評論家には評論家の、

市民には市民の、

それぞれの役割がある。


プロにはプロの、

シロウトにはシロウトの、

各々の役割があるように。





少なくとも今は、

時事トピックとして消費して

その場限りで終わらせないこと、

今後にどう活かしていけるのかが

重要だと思うのです。



「世界はシリアを見捨てるのか?」

という問いは、今もなお

残っているのですから。




そのためにも、

安田さんが現地で見聞きした事を、

生還した貴重な体験を、

等身大で安心して語れるように、

検証の結果やミスも含めて

世界が共有できるように、

その環境が確保されることを願います。




そして同時に、

自己責任論に抗すにあたって、

小さなメディアの

構成要素である

私達ひとりひとりが、

「自己の正当性を確認して

溜飲を下げて終わり」、と

いうことにならないように、

自らのことも省みる機会に

できればと思うのです。






【当ブログ内関連記事】



2015年日本人人質殺害事件の直後に書いた記事です。

哀悼…紛争地で望まれている支援とは?ジャーナリストやNGOはその場にいるだけで人道支援になりうる。






byしゅくらむ



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# by shuklm | 2018-11-04 21:08 | 「テロ」・IS・イスラム・宗教について | Comments(0)

自己責任論に抗うpart1:ジャーナリストが現地にいるだけで「世界は見捨ててない」というメッセージになる。






■「紛争地」の人たちの声■





シリアで3年以上も拘束されていた

安田純平さんが解放され、

とにかく無事であったことを

心から喜びたいと思います。




ISの人質となった後、

2015年殺害されてしまった

後藤健二さんや

湯川春菜さんのような

最悪の結末が回避されて、

本当に良かった。




一方で、またしても吹き荒れる

「自己責任論」に対して、

これだけは伝えておきたいことを書きます。






「紛争地」の人たちがどんなことを

望んでいるのか、知っていますか?






安全な水と食料と住居、

経済的な支援等なども

もちろん必要ですが、


私が出会ったパレスチナの人達は、

異口同音に言っていました。




「ここにいてくれるだけでいい」


「世界から見捨てられていると

感じることが一番辛いんだ」と。





だから、

ジャーナリストの方々や

人道活動家の方々などが

その現場にいるだけで、

外部の眼があるだけで、

意味があるんです。




「世界は決してあなた達を

見捨ててはいないよ」という

メッセージになるんです。






安田さんのしようとしていた仕事は、

日本にいる私達の代わりに、

眼や声になることでもあったのでは

ないでしょうか。







▼イスラエル軍に破壊されたジェニン難民キャンプにて (著者撮影)

200267日、パレスチナ自治区・ヨルダン川西岸地区

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▼パレスチナのこどもたち (著者撮影)

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■「紛争地」と括らないで■







私自身はジャーナリストでも

NGO職員でもありませんが、

現地へ行って実感したのは、

あらかじめ「紛争地」や

「危険地域」なるものが

存在している訳ではない

ということです。




そこにあったのは、ただ

危険に晒されている人達と、

破壊された日常生活でした。






だからこそ、

そこに生きてきた人たちが

これまでどんな思いで

どんな暮らしを送ってきたのか、

どんな未来を夢見ていたのか、

そしていま何を想うのか、

それを伝えたいと願うのは、

ジャーナリストであっても

なくても、関係ないのではないでしょうか。






もしも報道関係者をも

行かせないというのであれば、

それは現地の人に対して、

「世界はシリアを見捨てた。

死んだとしても知ったことではない」

という宣告に等しいのです。










※「じゃあそれと別に、

プロとしての自己責任はないのか??」

といったことについては、

part2に書きたいと思います。








【当ブログ内関連記事】


2015年日本人人質殺害事件の直後に書いた記事です。詳細はぜひコチラをご覧ください。

哀悼…紛争地で望まれている支援とは?ジャーナリストやNGOはその場にいるだけで人道支援になりうる。




▼ぜひ見てほしい、平和だった時の姿。

【シェア】楽園だったシリア・内戦前の鮮やかな写真の数々。




▼内戦で変わってしまったこと・変わらぬ願い

公開初日、満員札止め!シリアの若者を追ったドキュメンタリー「それでも僕は帰る」





▼私たちに出来ること。

シリア伝統の「アレッポの石鹸」で全身ケア 母国の平和を願うシリア難民の手作り






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# by shuklm | 2018-10-27 15:55 | 「テロ」・IS・イスラム・宗教について | Comments(0)

沖縄とパレスチナで見たそっくりの光景、言われた同じ言葉。「帰ったら日本を変えてほしい」






■私が見た沖縄とパレスチナ、デジャヴュのような相似形■






もう10年以上前ですが。

パレスチナ自治区を訪れた時、

あまりの既視感に目を疑いました。



「初めて来たのに、

なんでこの風景を

私は知ってるんだ??」




見渡す限り続く、

整然と区画された田園風景。


車窓いっぱいに見える

広大な敷地は、すべて

イスラエルに占領された土地。






1997年の少女暴行事件後、

嘉手納基地を包囲する

ヒューマンチェーンに参加

するために

沖縄を縦断する国道を

北上しながら見た風景が、

まさにそれでした。



広くてゆったりした

綺麗なビーチやデカイ敷地は、

全部が米軍基地。


縮尺を間違ってるんじゃないか

と思うくらい狭い場所に

ひしめくように押し込められて

いるのが、地元の人たちの家々。





びっくりするほどの相似形を

成していたその風景は、

成り立ちまでが似通っていました。






パレスチナの人が

かつて住んでいたのに、

中東戦争によって追われた土地。


目の前にあるのに、

いまは立ち入ることも

耕すこともできない占領地。






沖縄戦後、アメリカ占領下で

多くの土地が米軍に接収され。

終戦後やっとの思いで

再建した家や畑を、

朝鮮戦争時、

「銃剣とブルドーザー」で

追い出され

米軍基地が拡張されて。



金網の向こうに見えている

自分の土地に立ち入ることも、

子どもの頃に登って遊んだ

庭のガジュマルの樹に

触れることもできないまま

60年以上が経過。







そして、現在。



学校へ向かう子供たちが通る

生活道路を、銃を持った

フルメタルジャケットの

兵士が闊歩する風景も、

パレスチナと同じ。




▼これが日本か 米兵が銃持ち県道を移動、沖縄・高江

2016年7月27日付 琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-324192.html





オスプレイが「不時着」しても、

小学校に米軍機部品が落下し

避難シェルターまで造られても、

飛行を止めることすらできない。


沖縄は占領下じゃないのに、

占領状態がそのまま残っている。




これって独立国なの??







■基地の始まりがそもそも国際法違反■







こうした米軍基地問題の

始まりの問題点について、

沖縄選出参院議員の

伊波洋一さんが指摘されています。



▼伊波洋一さんTwitterより

https://twitter.com/ihayoichi/status/1037579357823201281

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***シェアココから***



”沖縄の基地問題の原点は

米軍占領による住民からの土地強奪。

占領軍による住民財産の没収は

ハーグ陸戦条約「第四六條 

私有財産ハ之ヲ没収スルコトヲ得ス」

によって禁じられている。


米軍基地の返還を求めることは

沖縄県民の正当な権利である。


普天間基地の返還で県内に

新たな基地を求めるのは不当だ。”




***シェアココまで***





少し補足させていただくと、

基地問題の始まりが、そもそも

戦時の敵国領土における

軍の権力について定めた

ハーグ陸戦条約違反だと。


たとえ占領していても、

住民の財産や私有地を勝手に

没収することは国際法違反だと。


この指摘は全くその通りだと思います。



(イスラエルの占領地での入植も

国連安保理や国際司法裁判所から

何度もダメだと勧告されています)




占領者によって

奪われた土地を返還させる

正当な権利を行使しないで、

どこが独立国家なんでしょうか?







■沖縄でもパレスチナでも言われた言葉「帰って日本を変えてほしい」■






なので、

「沖縄ガンバレ」みたいな声を

見聞きすると、

悪意がないのは重々承知して

いるのですが、どうにも

「わじわじ」して

居心地が悪くて仕方ないんです。





パレスチナでも沖縄でも、

言われたのは同じ言葉でした。





「日本に帰ったら、

アメリカの戦争を支えている

日本を変えてくれ」と。







沖縄で交流した様々な人達からも

異口同音に言われました。




平和バスガイドの草分け・

糸数慶子さん(現・参院議員)、


「基地・軍隊を許さない

行動する女たちの会」の

メンバーの女性の方々、


読谷村の反戦地主・知花昌一さん、


「沖縄のガンジー」と呼ばれた

阿波根昌鴻さん(故人)も、


「沖縄が基地を望んだことは

一度もない。

沖縄に基地を置いているのは、

本土の側。

だから本土へ帰ったら、

日本政府を変えて欲しい」、と。






▼阿波根さん達が島ぐるみ闘争の時に建てた

「伊江島 土地を守る会」の団結道場

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■大事なのは、「最前線」を作らせないこと■






実際、

「最前線」の現場で

出来ることは限られます。



パレスチナでは、

私たち市民ツアーの一行は

迫りくるイスラエル軍の

戦車を止められず、

なす術なく難民キャンプを

後にする事しかできませんでした。



沖縄では辺野古の新基地建設完成が

非暴力の直接行動で

10年押しとどめられてきましたが、

でもそれだけでは、

全体状況を止められない。



そうした現地での直接行動を

無駄にしないためにも、次々と

機動隊などを送り込んでくる

政府を止めないと、

延々とどこかで繰り返される。




だから、

いかに最前線を作らせないかが

肝心なのだと。


沖縄とパレスチナで

自分なりに学んだ

最大のことはそれでした。







■最前線で争い合わされるのは■





何より忘れてはならないのは、

「最前線」で争い合わされるのは

いつも普通の人たち同士

だということです。




沖縄の新基地建設工事を

止めようと座り込む

沖縄戦を生き残った

おじいやおばあを

排除しているのは、

地元沖縄の軍警だけじゃない。


神奈川や大阪など

あちこちの県警から派遣された、

若い機動隊員や、警備員たち。




▼高江の機動隊員や警備員たち

Photo by ママ崎ママ

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パレスチナでの占領を

やめさせようと

非暴力で訴える人達を

実弾や催涙弾で追い散らして

いるのは、

つい数週間前まで

ニンテンドーのゲームを

やっていたような、

189歳の新兵たちでした。




▼ひとりひとりは人懐い笑顔のイスラエル兵たち。

2002年6月、パレスチナ自治区

ヨルダン川西岸地区にて

Photo by しゅくらむ(筆者)

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機動隊員も警備員も、

そして若いイスラエル兵も、

ただ自分の仕事をやっているだけ。


誰もわざわざ争い合いたくなどない。


なのにやりたくもない仕事を

しなくてはならないから、

暴力的・排他的にならざるを得ないのでは。







そして、選挙などのたびに

選択を迫られ、いつも

分断に苦しめられるのは、

地元で暮らしている人達です。




そういう現場に、

人を追い込んではならない

のだと思います。




彼らをそういう場に

追いやっているのは誰なのでしょう?




沖縄の主産業が基地で

基地が無いと生きていけない

経済だったのは、

いまや過去の話です。



基地が無くなって困るのは、

一番基地を望んでいるのは、

いまや本土の方ではないですか。





<沖縄基地の虚実11>跡地の経済効果28倍 基地、発展の足かせに

琉球新報 2016年5月22日付

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-283959.html










■簡単に言えないからこそ。日本の何を変えればいいのか?■






現在、激戦が伝えられている

沖縄の知事選。

非常に厳しい選挙だと思います。



私自身は、翁長知事の遺志を引き継ぐ

玉城デニーさんを支持します。



一方で、本土で生活していて

沖縄で生きていく訳でもない私が、

軽々に言えないとも感じていて。


それを承知で、

それでも何かをせずにはいられない。



日米同盟が必要だとしても、

こんな占領状態のままでいいのか??



せめて現状を伝えることくらいは

しなくてはと思い、

書き綴っています。




沖縄の選挙の結果がどうあれ、

沖縄の中だけの選択に

し続けている限り、

解決が難しいからです。




では、

日本本土の何を変えることが

必要なのか?





「アベ辞めろ」を主張するだけ

では危ういと感じています。


民主党政権時代の野田総理も

米軍基地は地位協定により

提供し適切に使用していると

答弁しました。




最大の要因はやはり、

「沖縄は大変だと思うけど、

やっぱり北朝鮮とか

中国が心配だし、

米軍がいないと困る…」という

本土の精神構造でしょう。



つづめて言えば、

「守ってもらってるんだから

占領状態でも仕方ない」。



それが変わらなければ、

誰が首相でも

どの党が政権を執っても同じ

だと思います。





だからこそこの際、

再検証しておきたいんです。


ホントに「米軍は日本を

守ってくれてる」のか??






■日本防衛が目的じゃない?!■





日米地位協定と他国の地位協定の

国際比較に徹底的に取り組まれた

伊勢崎賢治さんと布施祐仁さんの著書

「主権なき平和国家」から見てみます▼

(201710月集英社クリエイティブ発行)




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***一部抜粋ココから****



※見出しと◆はしゅくらむによります※




”アメリカは日米安保条約によって

日本を防衛する義務を負っていますが、

そのためだけに日本に米軍を駐留

させているのではありません。


むしろ、第一の目的は、

日本の防衛以外にあります。”




【例証】



1968年アメリカ国防総省作成の極秘文書

「日本と沖縄の米軍基地・部隊」

(アメリカの民間機関「ナショナル

セキュリティ・アーカイブ」が

情報公開法に基づいて入手し公開)


「(日本に)日本防衛のための基地は一つもない。

いくつかの部隊が副次的に、

そのような任務を持っているだけだ」




1993年から1995年まで陸上自衛隊

トップの陸上幕僚長を務めた冨澤暉氏


「在日米軍基地は日本防衛のためにある

のではなく、アメリカ中心の世界秩序の

維持存続のためにある」


(公益社団法人「安全保障懇話会」

20092月の会報)




1991年の特別協定を結んだ時の

アメリカ国防長官、ディック・チェイニー氏も


「米軍が日本にいるのは、

日本を防衛するためではない。

米軍にとって日本駐留の利点は、

必要とあれば常に出撃できる前方基地

として使用出来ることである。


しかも日本は米軍駐留費の75%を

負担してくれる。


極東に駐留する米軍は、

米国本土から出撃するより

安いコストで配備されている」


199235日、米下院軍事委員会)





”実際、在日米軍基地は、

朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、

アフガン戦争、イラク戦争と

アメリカが第二次世界大戦後に

アジアや中東で行った軍事行動の

ほとんどで出撃拠点や兵站拠点

として使われてきました。”




****一部抜粋ココまで***







そして実際、最新の

米軍の対中戦争シミュレーション

「オフショア戦略」でも、

日本を防衛するなんて書いていないのです。



もし戦争になったら、


「米軍はまず逃げる」


って言ってるんです。




「実際に戦うのは自衛隊で、

戦場は沖縄と日本本土、

アメリカはちょこっと作戦に

アドバイスするだけ」と、

自衛隊最前線部隊出身の

井筒高雄さんも指摘されています。






既に日米合同軍事演習もとっくに

そういうマニュアルで実践されてる。



▼「三上智恵の沖縄<辺野古・高江>撮影日記より

https://youtu.be/92Nxh-PEB28

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こうした事実を見ると、

「米軍が守ってくれる」というのは

自分に都合のいい願望、

というよりもはや幻想です。



この幻想から自由になることが

必要なのではないでしょうか。








■「アメリカに守ってもらってるから仕方ない」と思わなくてもいい!■






解決策は、

改憲よりもまず地位協定の改定だと、

「主権なき平和国家」著者の

伊勢崎賢治さんと布施祐仁さんは

主張されています。




何も日米同盟を今すぐ

破棄するとか、

独自核武装するとかではなくて、

地位協定を普通の同盟国並みの

運用にすることだ、と。





***シェアココから****




”地位協定をめぐる歴史を

冷静な目で見れば、

この問題でアメリカが譲歩する

度合いの大小は、必ずしも

アメリカの防衛にどれだけ

貢献しているかで決まって

いるわけではないことがわかります”



”ドイツでも、韓国でも、イラクでも、

地位協定に関してアメリカ側の譲歩を

引き出す最大の要因となったのは、

受け入れ国の「国民感情」です。”




***シェアココまで****




詳しくはぜひ著書をご参照ください!▼







準戦時下のイラクや韓国でさえ

運用改定を実現できているのです。


なぜ「平時」で「平和」なはずの

日本で出来ないのか?



それは「国民感情」、

私たちの意識次第です。




「仕方ない」と諦める必要はない。



戦略を練りましょう。


これからが勝負だと思うのです。







【当ブログ内関連記事】




▼【日常スケッチ】どこまでも続く田園風景。パレスチナの人たちが、今も「イスラエルって呼びたくない」理由。

http://syuklm.exblog.jp/24736236/


元イスラエル兵が語る占領リアルpart1・ついこの間までニンテンドウのゲームをやってた1819歳の少年が、人間的に壊れてしまう理由。

https://syuklm.exblog.jp/25223656/


▼沖縄はいまだ「占領下」。同じことが東京で起こったらOKか?

https://syuklm.exblog.jp/26104806/


繰り返される暴言と沖縄差別。「モグラ叩き」を終わらせる道は?

https://syuklm.exblog.jp/26296555/


▼必見!国防のリアル。「中国脅威論」とガチで向き合う・アメリカが守ってくれない理由。

https://syuklm.exblog.jp/24895125/





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# by shuklm | 2018-09-24 06:01 | 沖縄・原発・震災など | Comments(0)

平成最後の敗戦の日・明治維新150年の夏に。読みたい3冊


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▲個人的厳選:いまだから読みたい・読み返したい3







1■なぜ戦争を回避できなかったのか?黒歴史・自賛史観を超えて ■





▼『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』 

加藤陽子さん著/朝日出版社/2009年刊


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明治維新後、

「世界最高の頭脳」と称された

日本の指導部が、

「ごく普通のよき日本人」が、

「もう戦争しかない」と思ったのは

なぜか?




「軍部が暴走し、庶民が抵抗

できなかった戦前は黒歴史」

という一面的な歴史観

(その裏返しとしての

日本はこんなに凄かったという

自賛史観)ではない、

侵略・被侵略の図式では見えて

こない視点を提供してくれます。




歴史に学ぶエキサイティングさと

現代に活かせる具体的ヒント満載。








2■明治維新150年、賊軍・官軍の相克から読み解く■





▼『賊軍の昭和史』

半藤一利さん・保坂正康さん著

東洋経済新報社/2015年刊

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「明治維新の”官軍”が始めた昭和の

戦争を、国が滅びる一歩手前で

なんとか終わらせたのは、

全部”賊軍”の人たちだった」






先の戦争で国を破滅へと向かわせ、

今なお日本を振り回す

”官軍”なるものの正体を明らかに

する―というキャッチに魅かれて購入。




まだ斜め読みなのですが、

明治維新が現代にまで与えている

影響を解き明かしていて、

非常に興味深いです。






以下は、個人的見解です。




明治維新は、エリートの

「上からの革命」で、

敗戦もある意味「上からの革命」だった。

それが受け入れられたのは、

「無茶な戦争だけはもう絶対に

御免だ」という国民的合意が

もちろんあってこそですが、

いつのまにかそれが「錦の御旗」

になってしまったのではないか。



左派リベラルが

戦後マジョリティとなった時、

戦争を担った人達が一転して

”賊軍”扱いされ、あまりにも

「無駄死にだった」と冷遇され

すぎたために、遺族の方々の

「自分達の家族・縁者をそこまで

言われたくない」という思いが

強まっていったとしても、

無理はないのではないでしょうか。



それに加えて、

「戦争には負けていない」という

”官軍”でありたい人達からの

「下からの革命」が、現在のヘイト

草の根右派ムーブメントなのではないかと。





その思想的源流と処方を探るために

有効な視点と感じます。









3■地位協定―「交戦」を拒否できない戦後日本のパラドックス■






▼『主権なき平和国家』

伊勢崎賢治さん・布施祐仁さん著/

集英社クリエイティブ/2017年刊

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戦後、平和憲法によって

戦争を放棄し、平和国家として

歩んできたはずの日本。


しかし戦後日本は、果たして

「平和」だったのでしょうか?



その「平和」は、戦後一貫して、

沖縄に基地をしわ寄せして、

沖縄を「憲法番外地」にすることで

成り立ってきたものではないでしょうか。


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なぜ外国軍隊の駐留が必要なのか?


主権と憲法の根源に関わる問題が

放置され、その矛盾が集中して

きたのが沖縄だったのではないでしょうか。



 


憲法で交戦権を否定しているはずが、

日米地位協定によって、実際は

アメリカの戦争への拒否権がない。



地位協定の国際比較によって、

それを明らかにしているのが本書です。





世界でも例を見ない不平等な

日米地位協定のもとで

米軍を駐留させていることで、

アメリカの「自由出撃」を可能にしている。


つまり戦後一貫して、

国際法上は「自動交戦国」だったと。





果たしてこれが独立国なのか?




「主権のない平和」状態を、

これからも続けるのか?


「勝てば官軍」だから、

アメリカについていけばいいのか?




これは沖縄だけの問題ではありません。

現憲法下で、日本中いつでもどこでも

アメリカの戦争に使うことが出来る。






戦後73年。


改めてこの現実から出発して、

現状がどこから来たのかを学び、

過去の歴史からヒントを得て、

少しずつでも変える途を

探っていきたいと思うのです。






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正午、今上天皇が出席する最後の

戦没者追悼式典を見ながら書き始め、

夜、「ノモンハン~責任なき戦い」を見ながら。






【当ブログ内関連記事】


「カミカゼ」をパレスチナに教えたのは日本人。「今でもカミカゼは日本で尊敬されてると思ってた」と聞いた衝撃。




「8月15日終戦」ではなかった。本土玉砕を免れたのは、特攻をとめた人達のお陰だった。







【当ブログ内関連カテゴリー】


安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和

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byしゅくらむ



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# by shuklm | 2018-08-15 21:13 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

「沖縄だから仕方ない」「障害者だから仕方ない」…諸々に抗う。追悼:翁長雄志知事 ※知られざる沖縄戦を追った最新映画「沖縄スパイ戦史」リンク等追記しました※


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▲新基地建設予定地の辺野古の海。 photo by ママ崎ママ
この海に、8月17日にも土砂が投入されようとしている…
#Henokoblue
#辺野古ブル









■なぜ対立せざるを得なかったのか?■





長崎原爆の日の朝、

沖縄県知事 翁長さんの訃報に接して、

「国と激しく対立してきた知事」と

いう報道を聞いて。





そもそも、なぜ、

なんのためにそこまでも

対立せざるを得なかったのか?


こちら側(本土)ではあまりにも

語られていないと感じ、

ささやかな抵抗として書きます。





元々は自民党沖縄県連の幹事長。

知事になってからも一貫して

日米同盟・日米安保堅持派で、

自ら保守を任じていた翁長さん。


辺野古への基地移設を推進する側

だった翁長さんが、なぜ

新基地建設反対の最先頭に

立つことを選んだのか?





”「沖縄の総意」を示そうと銀座を

パレードした県内全市町村長らが、

沿道から「売国奴」「琉球人は

日本から出て行け」などの罵声を浴びた。”



▼生粋の保守政治家だった翁長知事の転機 

沖縄タイムス2018.8.9

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/296083





「十和田湖や松島湾、琵琶湖が埋め立てられたら、

全国はおそらく怒りで震えるでしょう。

しかし沖縄だとそうはなりません。

…無関心な人たちの心は痛まない」



差別と基地が「いじめ」を生む 

翁長知事が語る沖縄デマとニュース女子 


BuzzFeed News Japan 2018.1.4

貼り付け元 <https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/onaga-3?utm_term=.dg3vk7Pzd#.olDQBlbje>







日米安保が必要だとしても、

この沖縄への仕打ちは

あまりにも酷すぎるだろうと。



なぜ沖縄だからといってここまで

差別されなくてはならないのか?



「沖縄をないがしろにするな」

というのは、本当に

止むにやまれぬ声だったのだと思います。







■自治体の長=地方政府の長の責務って?■





住民の声を体現して

国にもいうべきことは言うのは

自治体の首長として当然の責務です。


国の政府同士だってそうですよね?

ニコニコ握手するだけがすべてじゃない。


地方政府の長が担うべき役割を、

命懸けで果たそうとしていた。






抗いそれ自体を目的にしたい訳じゃない。


抗わざるを得なかった経緯に想いを馳せて。





「沖縄だから仕方ない」

「障害者だから仕方ない」といった

諸々の諦めや空気に抗す思いを、

新たにする日にしていこう。


そう念じた日でした。






■■






翁長さんの死去で知事選挙が前倒しとなり、

政治的には全く先が読めない状況です。




沖縄だけの選択にしている限り、

解決は難しいでしょう。



積極的に安倍政権を支持していなくても、

沖縄に「現状維持」を強いているのは、


「沖縄は大変だと思うけど、

でも日米安保が無いと困るし…」


「北朝鮮とか中国とかやっぱり怖いし…

米軍基地が無いとやっぱり不安」


「原爆は酷いけど、核の傘は必要」…


といった、ふわっとした「民意」。




それをどう変えていけるのか、だと思うのです。



ふわっとした民意を形成している要素、

沖縄をめぐる誤解を、ひとつひとつ

丁寧に解きほぐしていくこと。

現実的な展望を積み重ねていくこと。


気が遠くなるようだけれど、

やっぱりそこだと思うのです。





▼大袈裟太郎さん寄稿 

ハーパービジネスオンライン2018.8.9


翁長雄志知事死去。今だからこそ知っておくべき「本土に届かない辺野古問題の誤解」

https://hbol.jp/172403




▼オキナワ初めてのアナタに贈る・part4。3つの誤解を解こう!

当ブログ2016.10.2 

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いま現在も、Twitter等のSNSを通じて、

沖縄の想いや直接の体験に触れたひとが、

「考えが変わった」と発信しているように。




被爆者の人達の発話が

世界中の無数の人たちの心を打ち、

その声を繋ぐICAN等の活動が

核兵器禁止条約に結実したように。





絶えることのない

小さな声の連なりが、

これまで何度も何度も

歴史を少しずつ変えてきたように。





その小さな声のひとつでありたい、と思うのです。






◆全国各地で、翁長知事の追悼記帳所が設けられるそうです◆



Siam Cat_036‏ @SiamCat3さんのツイートより


【翁長知事の追悼記帳所】


沖縄県は8日に死去した翁長雄志知事の

逝去を悼むため10日から17日まで

県庁や各地の合同庁舎などに追悼記帳所を設置。

東京は東京事務所(都道府県会館10階)。

開庁日の午前10時から午後4時の間、受け付け。

都道府県会館--

http://www.tkai.jp/Default.aspx?TabId=84

貼り付け元 <https://twitter.com/SiamCat3/status/1027739340913266688>




#翁長知事追悼
#翁長知事死去
#沖縄
#沖縄県知事

#沖縄県知事選挙




追記;

知られざる沖縄戦を掘り起こした

最新力作映画、全国上映開始!!

「沖縄スパイ戦史」▼

▼Yahoo!ユーザーによる映画レビューページはコチラ






********







【当ブログ内関連記事】


▼元海兵隊員も「危険を感じた」オスプレイは、日本の防衛と関係ナシ!今すぐ配備中止を。




▼首相答弁・沖縄の基地の軍事的必然性はなかった!→ゼロベースで考える契機に

https://syuklm.exblog.jp/28095561/


▼【シェア】高江で、機動隊員ひとりひとりに、語りかける。

https://syuklm.exblog.jp/26119302/









PS ブログ4周年の御礼と個人的な思い■




現在アトピー等の回復途上で、

外出を控える状態が続いています。

PCに向かうことも暫く出来ず、

今回、徹夜しても思ったことの

半分も書けず悔しい限りなのですが、

微力でも綴り続けることによって

なにがしかの貢献となることを願います。





2014年夏、

イスラエルのガザ攻撃に対して、

何か発信しないと精神的に死ぬ、

と始めたこのブログ。


お陰様で、89日で4年目を

迎えることができました。

支えて下さった方々には感謝しかありません。


渾身の言葉を尽くせば、

地球の反対側の見ず知らずの人とも

思いを通わせることが出来る。

行動を起こしてくれる人がいる。

その体感が私を前へ進ませてくれました。


そしてそれによって今、

20年以上ずっと抑えてきた、

「描くこと」への欲求が湧き上がっています。

描いて伝えないと死ぬ。




そういう自分が、

持てるリソースを最大限使って、

どう世の中に意味のあることができるのか、

如何に自分も人もハッピーにできるのか、

それを追求し続けていきたいと思います。



ブログ自体はさらに細々となってしまうかもしれません。

こんなニッチでマイナーなブログでも

お待ちいただいている方々には本当に申し訳ありません。


でも自分なりの発信は、形を変えても

変わらず続けていきます。

自分自身が生きていくために。



繋がり続けることによって、

一緒に現実をより良い方向に

塗り替えていけるように。




どうか、今後もよろしくお願いいたします。






平成最後の原爆の日に記す。






BGM:  


楽園

ポロメリア

あなたへの月

星に願いを

ジュゴンの見える丘

ひばり

by Cocco






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# by shuklm | 2018-08-12 02:19 | 沖縄・原発・震災など | Comments(0)