オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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「北朝鮮危機」に考える国防part1・「空母出動」ってどれくらいヤバイの?そもそも空母ってナニ??





**本日のINDEX***



1■そもそも空母ってナニ? ■

2■「空母1隻向かったから即戦争」がありえない理由。■

3■次の動きは? 神奈川の基地を観れば見えてくる■



******

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〔写真:クローズアップ現代+ 4月27日より〕




北朝鮮のミサイル発射やアメリカ空母

カール・ビンソン出動などの応酬で、

危機が語られている今だからこそ、

ひとつひとつの事実の意味を見ておきたいと思います。



結論から言うと、

「空母1隻動かしたから即攻撃」はナイと考えます。

米軍の今までの出撃実績と、

神奈川の米軍基地の最新状況から見ると。



もちろん、トランプ大統領は、

歴代の外交官や識者から見ても

「予測不能」なので、予断を許しませんが。






1■そもそも空母ってナニ? ■



今更かもしれませんが、

「空母」って何なの?ってトコから。


軍事オタクでもマニアでもないシロウトが、

自分の言葉で噛み砕ける範囲で書いてみますと。



◆ざっくり言うと「モバイル爆撃基地」。◆



空母とは、航空母艦=航空機の母艦のこと。



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▲戦闘機の滑走路ごと船に乗っけて運ぶイメージ。

なので、まな板のように長い甲板になってます。

〔写真:「知られざる空母の秘密」柿谷哲也氏著より〕




▼この甲板ごと運んで、飛び立った爆撃機が「目標」を空爆。

その飛行距離は実に5,000キロ。

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わざわざ米軍基地をつくったり

維持しておかなくても、世界中、

いつでもどこでも持ち運んで爆撃することが出来るわけです。




で、この空母、まな板だけの無防備状態なので、

空母を防衛するための護衛艦

(トマホークミサイルやイージスシステム搭載)とか、

潜水艦とか、いろいろ引き連れて1セットで移動してく。

このカタマリが「空母打撃群」▼

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NHK「ニュースウォッチ9」424日放送より〕







2■「空母1隻向かったから即戦争」がありえない理由。■




で、この空母打撃群は、米軍の場合、

実際に攻撃を実行する時は、通常

2群(2セット)以上で行動しています。



1セットでも十分に「制圧」は可能

ですが、念のためバックアップの

2セット目を付けているんです。



湾岸戦争でもイラク戦争でも、

空母5隻体制(5セット)で出撃しました。



今回、カール・ビンソン1隻セットしか

動かしていないというのは、だから、

今すぐ戦争する気は無い」というメッセージに読めます。






3■次の動きは? 神奈川の基地を観れば見えてくる■




では、今後はどうか?



出動態勢が長期化すると、

カール・ビンソンと「交代」すると

いわれている原子力空母ロナルド・レーガン。


神奈川県横須賀市の米軍基地を母港としています。


長年、地元で基地ウオッチをされてきた

「ヨコスカ平和船団」の方に最新状況を伺ったところ、


「ロナルド・レーガンは、定期修理に伴う

放射性廃棄物の搬出が終わりましたが、

NLPもまだ始まっていないので、

連休明けに試験航海、そして本格出航と思われます。


空母2隻体制でないと攻撃はしないので、

動向を見る必要があります」とのことでした。




2017425日のロナルド・レーガン。まだ定期修理中。 〔ヨコスカ平和船団HPより拝借いたしました。有難うございます〕

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「ヨコスカ平和船団」FacebookHPはコチラから▼

https://www.facebook.com/yuyukoukai/?fref=ts

http://heiwasendan.la.coocan.jp/ 





少なくとも、今日明日すぐに2セット

同時に出撃する体制には

全くなっていないということです。



そもそもここ最近、米軍は

空母の空爆による先制攻撃をしていません。




繰り返された「すわ有事・即攻撃か??」

のような報道や政府発表が、かなり問題だと思います。





もし危機というのなら、それこそ

どうやって「有事」を回避するのか、

必要なのはそういう情報なのではないでしょうか。





【part2・なぜ北朝鮮は合意を反故にして核開発を続けるのか?

に続きます】

予定を変更して

【「北朝鮮危機」に考える国防part2・現実を読み解くための軍事リアル・はじめの一歩:ざっくり空母の歴史と現状】

をお送りします


http://syuklm.exblog.jp/26831699/





【参考図書】

「知られざる空母の秘密」柿谷哲也氏著・2010年発行▼
(ミリタリー好きの方の心理などもよくわかります)
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【当ブログ内関連記事】


2016.2.9UP 北朝鮮「ミサイル発射」。抑止力頼みでは解決しないのでは?▼

http://syuklm.exblog.jp/25342606/


2016.12.11UP 【動画アリ】元アメリカ兵と行く神奈川の米軍基地 part1・厚木基地;爆撃機の訓練場/直近に遊び場・民家・国道が…▼

http://syuklm.exblog.jp/26448135/


国防・北朝鮮・安保などはコチラのカテゴリにまとめました▼

安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和





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by shuklm | 2017-04-30 21:50 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

地味にTwitterもやってます。





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最近は、シリア人の友人の言葉 特集。



#シリア

#シリア人にきいてみた

#シリア人の声 


など、つぶやいてます。



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シリアだけでなく、他の時事ネタも

折々に触れていきます。




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by shuklm | 2017-04-13 21:59 | シリア人の友人のこと・難民・シリア関係 | Comments(0)

シリア私見・アメリカのミサイル攻撃を巡って:シリア人の友人の言葉を手掛かりに。





神奈川新聞 4月8日付1面

「米、シリア政権軍攻撃 

空軍基地にミサイル59発

化学兵器使用断定 

首相、支持を表明」▼

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神奈川新聞 ネット記事はコチラ「カナロコ」から

http://www.kanaloco.jp/sp/article/243027

http://www.kanaloco.jp/sp/article/243149

http://www.kanaloco.jp/sp/article/243104




今回のミサイル攻撃のきっかけとなった

化学兵器で双子の子らを亡くした

若い父親の映像を、私も観ました。



彼の嘆きに、贖う言葉など

見つかるはずもなく。





同時に、では中東で何度も

繰り返されてきた今までの犠牲は

何だったの?という思いも湧きます。





だからといって、

「もっと早くやるべきだった。

どんどんやれ」という反応には

到底賛同できないし、


「北朝鮮のことがあるから、

シリア空爆OK」という追認も

違うと感じます。





一番問題だと思うのは、肝心の、

多くのシリアの人たちの思いが

聴こえてこないということです。





シリアの未来は、シリアの人たち

自身で選択できるようにすべきはず。





どうすればそれが可能なのか?






簡単に言えることじゃないのは

百も承知してますし、

私は中東問題の専門家でも

研究者でもありませんが、


シリア人の友人の言葉や

識者の思索などを辿りながら、

わずかでもそれを探っていきたいと思います。







■「祖国が破壊されるのも、アラブ人が傷つけられるのも望まない」■






現在時点で、化学兵器を使用した

犯人は不明です。


仮にそれがアサドでなかったとしても、

アサド政権に問題がないなどと

言うつもりはありません。




イラク戦争前、

日本に留学していて知りあった

シリア人の男性も、

「長年民主化を弾圧してきた

アサドは酷い大統領」

「選挙はあるけど出来レース。

結局は世襲の独裁だよ」と憤っていました。




しかし一方で、悲しい表情で

こうも言っていました。


「だけど、だからと言って、

アメリカの好き勝手にされるのは困る。


これがすごく難しい問題なんだ」




「(アメリカに攻撃されたら)

私が帰る国がなくなってしまうかもしれない。


それは本当に耐えがたいことだよ」




「なにより私たちはアラブ人だから。


サッダーム(フセイン)のことは

皆大っ嫌いだけど、

同じアラブ人が傷つけられるのは

誰も望んでないよ」、と。








■シリア人の望まぬ内戦を激化させたのは■





そもそも今のシリアの混乱の元を

作ったのはアサドだけではない。



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ジャーナリスト重信メイさんによると


シリア民主化を求め声を挙げた人達が

「腐敗の改善や自由を願ってきたのに

いつのまにかアサド政権を倒すという

目的にすりかえられ、自分たちの

運動が乗っ取られてしまった」と

語っていたそうです。




重信メイさん著『「アラブの春」の正体 

―欧米とメディアに踊らされた民主化革命』

201210月発行・角川oneテーマ21新書)▼

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その混乱に乗じてISやアルカイダ等の

「外国勢力」が入り込んで泥沼化したという論証▼

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シリア人が誰も望んでいなかった内戦を

煽ってきたのは、

メディアと欧米によってつくられた

「独裁者アサドVS民主化勢力」という

報道にあったというという指摘は、

無視できないものだと思います。







そして何より、ISを養成してきたのが、

他ならぬ欧米だったという事実も。


中東研究家・板垣雄三さんが指摘されています。

20153月発売「DAYS JAPAN」より▼

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もともとはアサド政権を転覆させるために

「反政府勢力」に、武器と資金と

武装訓練を投入してきたのは欧米だと。

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そして今、ロシアとアメリカの介入で

複雑化し出口が見えない。





どこから道筋をつければいいのか。








■ロシアはなぜあんなにもシリアを支えるのか?■






国際政治学者・高橋和夫さんが、

ロシアにとってのシリア問題の

重要なポイントについて

解き明かされていました。


それは2つ。


①シリアにいるロシア人同胞の安全確保


②チェチェンへの飛び火を防ぐこと





BLOGOS 2015118日付

「シリアに軍事介入 ロシアはなぜアサド政権を守ろうとするのか?」▼

http://blogos.com/article/143457/






***一部抜粋・シェアココから**





”ロシアとシリアの関係は外見よりも深い。

それは1950年代のソ連時代にさかのぼる。”



”ソ連は1950年代中盤に兵器の供給を通じて

エジプトやシリアなどのアラブ諸国に接近した。


兵器の供給は、兵器を操作する要員の訓練を必要とする。


多くのシリア人の青年が訓練のためにソ連に送られた。


例えば、その一人にハーフェズ・アサドというミグ戦闘機のパイロットがいた。

後にシリアの大統領となった人物である。

現在のバシャール・アサド大統領の父親である。




ソ連に送られたのは、軍人ばかりではなかった。”


”シリアを含むアラブ世界からの留学生の大半は男性であった。

そして留学中にロシア女性と恋に落ち、

多くのアラブ人がロシアの花嫁を伴って帰国した。


シリアの場合、その数は2~3万と推定されている。


その結果、子供まで含めると数万のロシア系の人々が

アサド政権の支配地域に生活している。

ロシアとシリアを結ぶ人間的な絆である。


ロシアのプーチン大統領にとっては、

シリア問題の重要なポイントは同胞の安全確保である。”





”もしアサド政権に対してイスラム急進派が勝利を収めれば、

チェチェン人は、その余勢を駆って帰国しロシアでの闘争を激化させるだろう。


プーチンにしてみれば、この面からも急進派の勝利は阻止したい。”





***シェアココまで****







私のシリア人の友人も、

日本の大学院へ留学する前、

ロシアに留学し、現地でロシア人女性と結婚していました。




まさに、ここに登場する

「ロシアが同胞と見なすシリア人」

にあたります。





日本の大学院を卒業後、シリアに帰国、

その後音信不通となってしまった友人が

今回のアメリカの空爆等を含めた

内戦下で、生き延びているのかもわかりません。



その彼も、ロシアが「助太刀」で

祖国を破壊してほしいなどとは

望んでいなかったと思います。








■「アサドを倒せばOK」か?■






「アサド独裁政権を倒せばすべて解決」

とか、そういう問題ではない。





そうしたことを踏まえたうえで、

日本は何が出来るのか。




少なくとも、「悪い政権」を

武力で転覆させて入れ替える

という欧米の常套手段を、

戦後日本は採ってこなかった。



ロシアとも欧米とも違う位置があった。




それを「とにかくアメリカ支持」で

簡単に投げ捨ててはいけないと思います。






そして、

「北朝鮮のことがあるから、

いざという時にアメリカに守って

もらうためには、シリア空爆もOK

という主張は、あまりにも非道だし、


「日本の安全のためになるかどうか」

という判断基準を持ち出すのは、

間違っているのではないでしょうか。





なぜ日本の安全のために

シリアの人たちの命が

差し出されなくてはいけないのか?





もしそれを是とするのなら、

冒頭の若い父親の嘆きを、

繰り返してよいと宣言するのと等しいのです。







【当ブログ内関連記事】


【シェア】「楽園」だったシリア。内戦前の鮮やかな写真の数々。▼

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シリア人留学生の言葉2。イラク攻撃直前にきいた、「イラクと独裁者と中東の民主化」のこと。▼

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シリア・「乗っ取られた」民主化の声。▼

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その他、シリアの難民・支援・映画のことなどをまとめました。

よろしかったらこちらからご覧ください▼

カテゴリー「シリア人の友人のこと・難民・シリア関係」

http://syuklm.exblog.jp/i10/





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by shuklm | 2017-04-08 22:38 | シリア人の友人のこと・難民・シリア関係 | Comments(0)