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「パレスチナ問題」手がかりを探す。その2





「パレスチナ問題」解きほぐす手がかりを探す・同じ歴史を、イスラエル・パレスチナ両サイドから見てみる。

http://syuklm.exblog.jp/24940760/

の続きです。






パレスチナから見た歴史と「物語」





パレスチナの側から見た時、

「イスラエル建国」とは、

「故郷の喪失」の始まりでした。





それまでパレスチナの地では、

時代ごとに支配者は変わりつつも、

数千年にわたってユダヤ教徒もイスラム教徒もキリスト教徒も、

お互いを排除するよりも共存して暮らしてきました。



私がパレスチナ現地を訪問した時に

案内してくれたパレスチナ人男性は、

欧州での数百年にわたるユダヤ人迫害の歴史も承知していたし、


「ユダヤ教徒やキリスト教徒(アルメニア系)の人たちが

ヨーロッパで迫害されて逃げてきた時も、

僕たちはずっと受け入れて

一緒に暮らして来たんだよ」と語っていました。








しかし第二次世界大戦後の1947年、

パレスチナの承知しないところで、

国際社会と国連は、「パレスチナの半分を

イスラエルとして認める」という

分割案を決議しました。




この案に対して、周辺アラブ諸国

(エジプト・シリア・ヨルダン等)も

イスラエル承認を拒み、

1948年、イスラエル対アラブ連合の間で

1次中東戦争が勃発します。





イスラエルがこの「独立戦争」に勝利し、

停戦が成立した時には、

国連決議案をはるかに上回る領土を支配していました。



そして、残りの土地は

エジプトとヨルダンが押さえていました。





この時、パレスチナ人の国は、

地上のどこにも存在しなくなっていました。








この戦争の時、ユダヤ人軍事組織による

「ディール・ヤシーン村の虐殺」をはじめとする、

累計数千人単位の虐殺が起こり、

身の危険を感じて故郷から脱出し国内外へ避難した

70万人以上のパレスチナ人が難民となりました。





無人となった村は、破壊されたり地名変更されたり

あるいはユダヤ人が移り住んだりすることで、

現在、地図上から跡形もなく消失させられています。



さらに1967年の第3次中東戦争で

圧勝したイスラエルは、

パレスチナ全土を占領しました。





こうしたイスラエルの占領は

さすがに国連も容認できず、

1次中東戦争後の国連総会では

「故郷に帰還を希望するパレスチナ難民には帰還を許し、

望まない難民には損失補償を行う」と決議。



また第3次中東戦争後には、

「ヨルダン川西岸地区とガザ地区からの

イスラエルの撤退」を決議しています。





しかし、そのいずれも、イスラエルは拒否。


軍事占領が現在に至るまで続いています。







「2度と故郷を失うことはしたくない」





20026月にガザ地区を訪問した友人が、

パレスチナの精神的な支柱のひとりである

農民詩人のサイード・ダウールさんの話を

聞く機会がありました。



その時彼は、



「私たちは、1948年に一度

自分たちの土地を去ったが、

もう二度と出ていかない。


家を壊されたら、

その瓦礫の上にテントを張って生活し、

殺されたらここに墓を建てる」

と語っていたそうです。






同じような言葉を、

私もヨルダン川西岸地区の

難民キャンプの人たちからも聴きました。






そこまでパレスチナ人が

土地にこだわるのには、

もうひとつ理由があるようです。





帰国後に知ったのですが、

イスラエルが建国される以前、

ユダヤ人による国家建設運動

(シオニズム)が盛んになった時、

自ら土地を売ったパレスチナ人が

少なからず存在したのだそうです。






以下、髙橋和夫さん「アラブとイスラエル」からの引用です。




”ここで、指摘しておきたいのは、

ユダヤ人のパレスチナ人の流入が

土地の買収を通じておこなわれたことだ。”



”シオニスト組織は、世界のユダヤ人からの寄付を募り、

その資金をパレスチナでの土地の購入にあてた。


1937年までにパレスチナの5.7パーセントの土地が

シオニストの手に渡っていた。


これがシオニストが、パレスチナへは正当な手段で移住したのだと

主張する根拠の一つをなしている。





”現在のパレスチナ人が、シオニストに土地を売った

パレスチナ人を非難する理由でもある。


シオニストに土地を売り渡したパレスチナ人は

父祖伝来の土地を次の世代に引き継ぐという

責任を果たさなかったわけだ。”




”彼らの父親の世代が、そして

祖父の世代がしっかりしていれば、

こんな苦難をパレスチナ人が

味あうこともなかったのに、

という無念の感情が強い。”







そこからユダヤ人の移住が進み、

そして戦争が始まった時に

故郷を離れて避難した人たちは、

帰ることが出来ないままでいる。



だからいまのパレスチナ人たちは、

「もう二度と故郷を失うことはしない。

絶対に前の世代のようにはならない」と

決めているのです。




少なくとも父祖の地を自ら去ることだけは絶対にしない、と。




何度ブルドーザーでオリーブの樹々や畑の作物ををなぎ倒されても、

何度戦車が来て家を破壊されて家族を殺されても、

そこで生活し続けることがインティファーダ(民衆の抵抗)だ、と。






それが彼らの心の支えとなっているのです。







パレスチナ・イスラエル双方が、

「前の世代のような弱い自分たちであってはならない」

ということを教訓にしている。



それぞれが共有するアイデンティティーと物語があり、

知れば知るほど簡単なことは言えないとも感じます。






しかし、私は現地を訪れて、

衝突ではない方向を向いている声も聴きました。




それを手掛かりに、

一度は和平へ向かった両者の歴史を

もう少し見て行きたいと思います。




続きはコチラ

「パレスチナ問題」手がかりを探す・その3「インティファーダの衝撃」▼

http://syuklm.exblog.jp/24978557/




【当ブログ内関連記事】


2015726UP記事パレスチナ問題って、ぶっちゃけ何なの?

http://syuklm.exblog.jp/24726992/


201581UP記事パレスチナ問題って、ぶっちゃけ何? その2

http://syuklm.exblog.jp/24746703/


2015725UP記事  【日常スケッチ】どこまでも続く田園風景。パレスチナの人たちが、今も「イスラエルって呼びたくない」理由。▼

http://syuklm.exblog.jp/24736236/


和平関係の記事はコチラのカテゴリにまとめました▼

エルサレム・和平・国際監視




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by shuklm | 2015-09-29 21:20 | エルサレム・和平・国際監視 | Comments(0)

「パレスチナ問題」解きほぐす手がかりを探す・同じ歴史を、イスラエル・パレスチナ両サイドから見てみる。その1




当ブログ記事「パレスチナ問題って、ぶっちゃけ何?」にて

http://syuklm.exblog.jp/24726992/

大掴みで把握を試みた話を、前へ進めたいと思います。




どうすれば少しでも解決の方へ向かえるのか?



現地の人たちの言葉などを手掛かりに、

自分なりに考えてみます。







パレスチナ・イスラエル現地を訪れたのは

もう10年以上前ですが、帰ってからも

ずっと気になっていたことがあります。




私が出会ったイスラエル人は皆

穏やかな人物ばかりだったのに、

なぜイスラエルという「国」としての振る舞いは

こんなに酷いことになってしまうのか?



イスラエルの人達は、いったい

どういう心理状態でいるのか?






パレスチナの人たちも、

わざわざ暴力を望んでなどいなかった。



どうすれば折り合うことが出来るのか?







まずイスラエルの側から見てみます。






「2度とホロコーストを繰り返さないために」






イスラエル建国以来の国防観の根底にある考え方は、

「自らの運命を他人に委ねない」ということだそうです。





”イスラエルの若い世代には、

おとなしく羊のようにガス室へと引かれていった

ユダヤ人に対する反発がある。



『なぜ抵抗しなかったのだ?』との批判である。


『なぜもっと抵抗しなかったのか?』という問いかけである。




たとえ結果は同じでも、抵抗すれば

ナチスは六百万発の弾丸を消費せねばならなかったはずだ ”



(高橋和夫さん著「アラブとイスラエル」より)

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つまり、ユダヤ人がホロコーストから得た最大の教訓とは、


「いいようにやられないためには、

自分たちが強くなるしかない」


ということだったわけです。





ホロコーストで600万人を殺され

「安住の地」の実現を求めたユダヤ人に対して、

欧米や国連が用意した先が、パレスチナ。



でも行ってみたら、そこは全然

「安住の地」じゃなかった。





1948年イスラエル建国後も、

周辺のアラブ諸国(エジプト・シリア・ヨルダン等)

との中東戦争は25年間4回に渡って

断続的に続き、

「周りじゅう敵だらけ。

一回でも敗北したら、地球上から

消滅させられてしまう」

という状況は続きます。






そして、最大の後ろ盾であるはずのアメリカも、

いつも味方とは限らない。



現に、アメリカの援護が得られなかった

4次中東戦争では、

イスラエルは建国以来初の大敗北を喫し、

アメリカの緊急支援を引き出すために

核兵器使用まで示唆したほどでした。





「アメリカもアテにならない。

最後は誰も助けてくれない。


世界中を敵に回しても、

自分の身は自分で守るしかない」と

イスラエルが考えたとしても無理からぬことでしょう。




良し悪しは別として、

「最後はアメリカに助けてもらえばいい」と

自分のケツを拭けない日本より、

よっぽど腹が固まっていると言えます。




しかし、腹を固めて

「現実に取りうるあらゆる手段をつぎ込んで国防をやる」

という路線を突き詰めていくと、

「最大の軍事力であり抑止力である核兵器を

保持することは絶対に譲れない」、

という結論に必然的に行きつくことになります。



当然、周辺国が核開発することも認められないわけです。






でも、イスラエルをそうやって

そこまで追い込んでいるのは、誰なのか?





「周辺国や『過激派』から自衛しないと、

自分たちは生存できない」と

思い込こんでいるのは、

イスラエル人が全部悪いのか?




じゃあ、そもそもその原因を作った

欧米とかはどうなのか?







イスラエルを追い込んでいるのは誰なのか?





ホロコースト以前から、

欧米で何百年も続いてきたユダヤ人迫害。




その迫害から逃れる方策について

ユダヤ人社会内でも論争があって、


実は最初は、「今住んでいる社会で

受け入れられる努力をして順化して、

より多くの権利を勝ち取ろう」という意見の方が

大勢だったらしいのです。




それが、なぜ

「ユダヤ人だけで単独の国を創る

=シオニズム」 になったのか?





直接のきっかけとなったのは、

第一次世界大戦前、

1894年の「ドレフュース事件」。




フランス軍参謀本部に勤務する

ユダヤ人将校ドレフュースが

無実の罪で終身刑にされた冤罪事件。



ユダヤ人の受け入れ・同化が

最も進んでいるはずのフランスが

国家ぐるみで証拠隠滅を図って

ユダヤ人を犯人扱いしたこの事件は、

ユダヤ人社会に大きな衝撃を与えました。




「ほらみろ、どんなに受け入れられるように

努力したって、結局ムダだったじゃないか」


「ユダヤ人だけの国を創って

皆そこへ行くしかないんだ」という

シオニズムが始まります。





拒否され続けてきた歴史が、

ユダヤ人を国家建設に向かわせた。




「どこでもいいから、迫害の心配なく

生活できるところが欲しい」

という希望が先だったんです。


国家の建設先=「パレスチナという『約束の地』」は、

後から決まった。



ホロコーストは、その後の決定打だったに過ぎない。






ユダヤ人を欧米が受け入れていたなら、

ユダヤ人がこんなに「イスラエル」という国に

固執しなくても済んだのです。




 

わかりやすい「悪役」を

イスラエルに押し付けといて、

あんまりじゃないのか?



だから、イスラエルだけを批判するのは

フェアじゃないよなあ、と思うんです。






もちろんどんな理由があろうとも、

これまでイスラエル軍のやってきた

ガザ攻撃も占領も、私は全く一切

正当化できないと思います。




それでも、ただイスラエルを非難するだけでは

彼らを硬化させるだけで、

解決にはつながらないのではないか。



彼らがそう思わざるを得ない状況を踏まえた上で、

その上で何が言えるのか、だと思うのです。







次は、もう一方の「当事者にされてしまった」

パレスチナの側から見た歴史を見ていきたいと思います。





続きはコチラ▼

「パレスチナ問題」解きほぐす手がかりを探す・同じ歴史を、イスラエル・パレスチナ両サイドから見てみる・その2▼

http://syuklm.exblog.jp/24946446/

その3「インティファーダの衝撃」▼

http://syuklm.exblog.jp/24978557/



【当ブログ内関連記事】

2015726UP記事パレスチナ問題って、ぶっちゃけ何なの?

http://syuklm.exblog.jp/24726992/

201581UP記事パレスチナ問題って、ぶっちゃけ何? その2

http://syuklm.exblog.jp/24746703/


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by shuklm | 2015-09-28 07:10 | エルサレム・和平・国際監視 | Comments(0)

【時事】パレスチナがオスロ合意を放棄?! 国連総会演説に注目を。




現在ニューヨークで始まっている国連総会。

その場で、パレスチナ代表として出席するアッバス議長が、オスロ合意を放棄する宣言をする、という情報が流れています。



(ニュースソースは、「JSR」のメルマガ「パレスチナ最新情報」。

元外務官僚・天木直人さんのサイトでも「信頼できる情報源」として紹介された無料メルマガです。)



それを打ち消す情報も出ているとのことで、事実はまだわかりません。



ただ、長く膠着状態に陥っているパレスチナ和平への国際的介入をもう一度呼びこむため、オスロ合意を成立させたアラファト議長の後継者であるアッバス議長としては、何らかの手を打たないわけにいかないのは事実でしょう。




1993年にオスロ和平合意が成立してから、22年。


その間に4度にもわたるイスラエル軍の攻撃があり、

そして去年夏のガザ攻撃から1年経っても、1軒の家すら再建できていない。

現在もイスラエルによる建設資材搬入の制限や水道供給中止などが続いており、

「これで一体どうやって和平に向かえと言うのか?」という声が限界に達していても無理からぬと思います。




別の現地在住の方のブログによると、

イスラエル国内メディアでは、「アッバス議長が爆弾スピーチを用意していると語った」という報道もあるとのこと。






国連加盟国の代表による国連総会の一般討論は、928日から103日まで(日本時間929日から4日)。


世界190以上の国と地域の代表が集い、

初日28日にオバマ大統領、プーチン大統領、習近平主席が演説するのに続き、安倍首相、キューバのカストロ議長、イランのロウハ二大統領らも登壇し、シリアやIS等の中東情勢や「テロ対策」等をテーマに、例年にも増して「外交の大舞台」になると言われています。

この中でパレスチナ代表の演説もあると思われます。


パレスチナは、今月10日に「オブザーバー国家」として正式に国連加盟国の国旗と並んで国連本部で国旗を掲揚することを認められてから、初めての国際的な舞台となります。





報道の真偽はともかく、パレスチナの動向にも注目してください。








※ニュースソースにさせていただいている無料メルマガ「パレスチナ最新情報」を発行しているJSRは、私がパレスチナ・イスラエル現地を訪問したツアーでお世話になった、老舗の団体さんです。

ご興味のある方は、末尾に連絡先も貼りますので、ぜひお問い合わせください。

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アル・ジスル-日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)

編集人:奈良本英佑

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※記事の一部修正しました(2015.9.29)

byしゅくらむ


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by shuklm | 2015-09-27 12:10 | 時事・ニュース | Comments(0)

70年越しの宿題・その3。「PKOも自衛隊も認めない」と反対していた自分が、考えを変えた理由。




「憲法改正」が選挙の争点になるなら、今から考えておくべきこと




安倍政権が、来年夏の参議院議員選挙の公約に「憲法改正」を挙げました。


経済とか社会保障とかのついでに、最後にちょこっとオマケでくっついてるみたいな扱いでほとんど報道されていないのですが、

これ、戦後の大転換ですよ。歴代内閣も、中曽根元首相だって言えなかったのに。


神奈川新聞 2015925日付

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ここで、「憲法改正阻止・国民投票反対」でいくのか、「国民投票をやる」方向で行くのか、けっこう大きな分かれ道だと思います。




私は、相手が勝負に出るんだったら、受けて立つべきだと思います。

「相手の土俵に乗ったらダメだ」と護憲派の人達からは非難されるかもしれませんが、あえて言いたい。


「国民投票でガチンコ勝負して、白黒つけよう!」と。






実は、私自身が、以前は「憲法9条堅持。自衛隊は違憲だから、解体すべし」と考えていました。




小学校の授業で「あたらしい憲法のはなし」を読んで落涙し、高校時代には中国で日本の加害の歴史に直面し、その帰結として、PKOにもアフガン攻撃・イラク戦争にも反対してきました。


しかしいまは、むしろ9条の精神を活かすのであれば、「災害救助と国際非軍事貢献と自衛に限定するなら、自衛隊はアリだ」と考えています。

そしてそれを国民投票でハッキリ決めて明文化した方がいい、と思います。




なぜ考えが変わったかと言えば、

実際にパレスチナ・イスラエルを訪問したり、中東出身やアラブ・イスラム圏の人たちから直接話を聴く機会を得たことが決定的でした。





「平和国家・日本」への想いに応える道を



前々回の記事でご紹介させていただいた今井一さんの著書「『解釈改憲=大人の知恵』という欺瞞  九条国民投票で立憲主義を取り戻そう」の内容、

「軍隊を持つのか持たないのかを国民投票で決めて、明確に憲法に定めるべきだ」という主張について、私は99%賛同すると書きました。



ただひとつ、私が今井さんの意見と違うのは、次の一箇所です。




”この件(軍隊を持つのか・持たないのか)について自らの姿勢を明瞭にすることなく、かつて侵略したアジア諸国の信頼を得たいと言ってみても、それにはかなり無理がある。

中国、韓国もそうだし北朝鮮だって同じ。

日本を「軍隊のない国」「戦争をしない国」だと認識している外国の政府など、世界中のどこにもない。”




本当に「日本は戦争をしない国」と認識している政府は存在しないのか?


そんなことはないのだ、というのが、私自身が直接・間接に聴いて実感したことです。



「日本は戦争をしない国」だと認識している人たちが、実は、世界中に数多く存在する。

「平和国家・日本だからこそ、できることがある」と期待の想いを寄せてくれた、パレスチナ、イラク、シリアの人たち。

「日本が東ティモールでPKOでやったような支援を、ぜひパレスチナでもやって欲しい」と言う声もありました。



そして、今年1月の日本人人質事件の時に、「日本は『戦争をしない特別な国』だから、日本人人質を解放せよ」と声明を出して祈りを捧げてくれたイスラム教徒の人たち。




さらに今回、安保法制に反対する国際共同声明を挙げてくれたアフガンの人たちからも同様のメッセージが送られています。

「わたしたちは日本を平和のシンボルのような国だと思っていました」

「日本に平和で、非暴力的な国家であってほしいのです」、と。





日本から直接侵略や支配を受けた歴史を持たない中東・アラブ世界では、アフガン攻撃・イラク戦争に加担した後でも「平和国家・日本」への信頼がまだ確かに存在している。




私は、この可能性に懸けたい。

日本だからこそできる、非軍事の貢献はあると思うのです。




だから私個人としては、自衛隊の存在をちゃんと位置づけて、憲法にもきちんと書いて、そのミッションを皆で決めるべきなんじゃないかと思うのです。

そして改めて、不戦の宣言を選択する。


伊勢崎賢治さんが主張するところの、

「間違えようがないくらい明確な、新しい9条を創る」ってことです。






ちなみに自民党の憲法改正草案は、ハッキリ言って内容がヒドすぎ。噴飯モノです。

「9条を改正して集団的自衛権を行使できる軍隊を持つ」という部分だけでなく、全体として「人権は、制約付きでしか認めない」ってなってるから。



だからこそ、国民投票やって、これ以上間違えようがないくらい、自民党案をキッパリ否決しましょう。




来年夏の参議院選挙だけでなく、その先のことも視野に入れておく必要がある。

このブログでも、軍隊と国際貢献・憲法と国民投票などについては、引き続き書いていきたいと思います。





【当ブログ内関連記事】

2015926UP記事 【シェア】アフガン人からのメッセージ「日本に平和で、非暴力的な国家であってほしいのです」↓

http://syuklm.exblog.jp/24936251/

2015530UP記事 パレスチナが日本に望んでいた、「東ティモールのような支援」とは? ↓

http://syuklm.exblog.jp/24534571/

201555UP記事  憲法の日WEEKに。「国民投票でガチンコ勝負を!」↓ 

http://syuklm.exblog.jp/24443491/




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by shuklm | 2015-09-26 21:42 | 国際貢献・PKO・自衛隊 | Comments(0)

【シェア】アフガン人からのメッセージ「日本に平和で、非暴力的な国家であってほしいのです」



これはアフガンの人たちだけでなく、中東の人たちから等しく日本へ向けられている想いだと感じます。

この思いに応えられる日本でありたい。




**シェアココから*******



Ngo非戦ネット



「わたしたちは日本を平和のシンボルのような国だと思っていました」

「(安保法制が通れば)日本はこれまで平和国家として得てきた尊敬を失うでしょう」

「日本に平和で、非暴力的な国家であってほしいのです」




日本国際ボランティアセンター(JVC)

アフガニスタン事務所 治安担当 サビルラ・メムラワル氏

2015917日都内のNGO非戦ネット関連イベントでの発言




youtube版はこちら

https://youtu.be/gKz_BJb68Pg


アフガン人らが賛同する国際共同声明についてはこちら

http://ngo-nowar.net/20//11/reportpressconference20150910/

(正確には、200以上のアフガン国内NGOが参加するANCBが賛同しているという形です)




****シェアココまで**




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by shuklm | 2015-09-26 20:37 | 中東からの声(パレスチナ、シリアなど | Comments(0)

【イベント情報】パレスチナ地ビール醸造20周年&日本発売10周年! その場で飲める&買える☆(9月26日・27日in代々木公園)



本日10時から始まります!

「東京朝市 アースデイマーケット代々木」にて、



一緒にパレスチナを訪問した友人が運営しているフェアトレードショップ「セーブ・ザ・オリーブ」が、パレスチナの地ビール「タイベビール」を販売します。


その場で味見OK! お好みの味を見つけて下さい。

お出掛けの方がいらしたら、ぜひ味わってみて下さい!




**【セーブ・ザ:オリーブ スタッフFBより抜粋】シェアココから**




セーブ・ザ・オリーブ (Save the Olives9月25日付



【イベント出店のお知らせ】



26日(土)、27日(日)は代々木公園けやき並木の 東京朝市アースデイマーケット代々木に出店します。


今回はパレスチナの地ビール「タイベビール」の醸造開始20周年&日本発売10周年を記念して、また、先週末に現地で開催されたオクトーバーフェストにちなんでタイベビールをメインに販売します。

その場でお召し上がりいただけます。


なお、パレスチナのスカーフ「ハッタ」も数量限定で発売します(アラファト議長が頭に巻いてらしていたあのスカーフです。

(オンラインショップ http://goo.gl/tPn2Gd)。

通常の白黒バージョン以外に、パレスチナ国旗カラーとその他カラフルハッタもご用意しています。

これからの季節にとても使い勝手のよいスカーフです。


初秋の気持ちの良い代々木公園にどうぞ皆さんお越しください。お待ちしております!

10時から16時までhttp://www.earthdaymarket.com/


貼り付け元 <https://www.facebook.com/savetheolives?fref=ts>




***シェアココまで******





「セーブ・ザ・オリーブ」オンラインショップ

タイベビールのご注文はコチラから!↓

http://cart02.lolipop.jp/LA11054252/?mode=ITEM2&p_id=PR00102266107




【当ブログ内関連記事】

和平継続を願って醸造された、「タイベビール」。↓

http://syuklm.exblog.jp/24655193/

【現地情報】オクトーバーフェストinパレスチナ &Newブリュワリー誕生!

http://syuklm.exblog.jp/24913930/




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by shuklm | 2015-09-26 09:46 | 出来ること | Comments(0)

70年越しの宿題・その2。「自衛隊は軍隊じゃない」という理屈が、自衛隊員を危険に晒す。





■「軍隊じゃない」とすると、国際人道法で守ってもらえない!




いままさに自衛隊員が現場で直面する現実として、

絶対はずせないと思われることを書いておきたいと思います。




最大の問題は、

自衛隊員が任務中に「交戦」状態となり、

その交戦相手に拘束されたりした場合、

「国際法に則って、捕虜として人道的に扱ってくれ」って

要請する法的な根拠がない、ということです。





2015920日放映「サンデーモーニング」でも指摘されていました

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****放送内容書き起こしココから****


「日本は紛争当事国ではありませんので、

仮に自衛官が拘束されたとしても、

ジュネーブ条約の捕虜としての

取り扱いを受けることが出来ない。


相手国の刑法で裁かれて、死刑になったり

懲役刑になったりという心配がある」



「現在の南スーダンPKO活動で、

今後は駆け付け警護が出来るようになる。


安保関連法では合法だが、

殺人罪・傷害致死罪で裁かれるリスクは

ゼロではない」




***書き起こしココまで***







もう少し詳しく見てみます。


ジュネーブ条約は、戦争国際法上、

捕虜の人道的扱い等について定めたもの。



「交戦していた相手国の兵士でも、降伏して捕虜になったら、

 拷問・虐待したり、人質にしたり殺したりしちゃいけない。


 ケガしてたらちゃんと治療を受けるのを

保障しなくちゃいけない」っていう取り決めで、

日本も批准してます。




が、このジュネーブ条約は、交戦時は、

紛争当事者=「交戦国」にしか適用されない。



日本には現憲法上では「交戦権」がないので、

現状では交戦主体にはなりえません。


しかも自衛隊員は国内的には国家公務員ですが、

身分的には軍人ではない。


軍人じゃないなら、「武装した民間人」

に過ぎないわけです。


なので、戦争国際法の適用が受けられない。


現地の人を死亡させてしまった場合、

ただの殺人者としてしか扱われないということです。





相手からすれば、「交戦も宣言せず、

俺らんトコに勝手に来て勝手に戦闘やってんだから、

それを止めるために捕まえたらこっちの勝手だろ」

ってことだから、


考えたくもないけれど、捕まった自衛隊員が、

最悪、人質にされたり見せしめ的に殺されたりする可能性もある。



ISに捕まった湯川さんや後藤さんのような目に

遭わされる可能性が格段に上がってしまうということ。




だって彼らを守る法的な根拠が全くなにもないんだから。







今までは、こんな心配は、少なくて済んだんです。



これまで自衛隊が海外で担ってきたのは、

選挙監視や道路などのインフラ整備、

教育・保健・医療分野の協力だった。


政権の側も、最も戦闘から遠い地帯と場面に

なるべく限定してきた。



そして何より、自衛隊員自身が、

現地の人と衝突しないよう、

隊員にも犠牲が出ないよう、

それこそ心身を削るような細心の注意を払って

任務を遂行してきたから、

奇跡的に一発の銃弾も撃たず

何も起こらずに済んできた。


もしやむを得ざる発砲だったとしても、

正当防衛の範囲だった。




しかし今回の安保法制で駆けつけ警護

住民保護を正式な任務に追加した結果、

直接現地の人を銃を向けたり発砲する場面に

自ら飛び込まなくてはならなくなってしまった。


「たまたま正当防衛」じゃない。

撃つのが仕事になるんです。



公平中立のはずのPKOですら、

最新のコンゴPKOをはじめ

そうしないと「住民保護」ができない状態に

なっているのだから。





それなのに、自衛隊員を国際法的に

守ることが出来ないなんて。



法治国家どころか、こんな無法な状態に

彼らを追いやっていいのか





だから、憲法を改正もせずに集団的自衛権で

派兵なんかしちゃダメなんです。


来年5月からの南スーダンPKOの新任務に

行かしちゃいけないんです。






だけど、じゃあ、

集団的自衛権の行使でなければいいのか。


個別的自衛権の行使なら問題ないのか

というと、そうじゃないんです。



それは「日本から遠く離れたどこかの国の戦場」の話ではなく、

もっとありうる事態として「最大の可能性とリスク」は、

日本領海の防衛出動である、と

伊勢崎賢治さんがものすごく重要な指摘をされています。







領海警備(個別的自衛権)でも、自衛隊は法的に守られない!






**シェアココから******



伊勢崎賢治さんFacebook  915日付より



日本有事、つまり、”戦争”の最大の可能性とリスクは、

日本領海内における防衛出動の時です


(遠い中東の”アメリカの戦争”ではありません。


こちらはほとんど集団的自衛権ではなく

「集団安全保障」の世界になっていますから)。



日本領域で自衛隊が「交戦」してしまったら。


自らの自衛隊員が戦時国際法/国際人道法上の

捕虜にならないと公言する、つまり、

同法上の「交戦主体」にならないと公言する日本が

「交戦」してしまったら。



警察行動の「武器使用」と、

国際的に軍事組織と見なされる主体による「武力の行使」は、

同じ武器の使用でも、天と地ほど違います。


その間には、「武力の行使」を統制する

同法の厚い壁があるのです。


”シームレス”では全くないのです。




”いかなる”「交戦権」も放棄すると

高らかに謳う憲法を持ちながら、

「交戦」の可能性をより誘発させる

ジェスチャーをつくりつつある日本。



それも、国際法において”保護観察”の身が、

国際法の”元締め(中国)”に相対しているのですから、

「交戦」になったら、国際法は日本の味方になってくれません。



”事後”に、国際司法の場にその戦いを移しても、

海上(空はもっとそうですが)交戦は

陸上に比べ圧倒的に状況証拠が残りにくい。


日本にとって「交戦」は、自殺行為なのです。



民主・維新の領海警備法案は、自民案より、

ここの部分だけを先鋭化させていますから、

国連憲章を基調とする国際秩序に対する

無謀な挑発行為としか見えません。

”戦争法案”はこっちの方です。



だから「戦争法案反対」「安倍政権打倒」

だけではダメなのです。



水を差してスミマセン。残りの言い訳はライブで。






*****シェアココまで**





つまり、いくら「領海警備行動です、個別的自衛権の範囲です」って主張しても、

「交戦権は認めない」ってことになってる

現憲法下で交戦したら、国際法的には

一切保護してもらえないってこと。




自衛隊員がイレギュラーな状態で

戦闘に参加するということは、

国際法上イレギュラーに扱われても

文句言えないってことなんです。






この問題の延長線上で考えると、

もし仮に、本当に自衛隊員が拘束されてしまう

ような事態が起こってしまったら、

「国際法に則って捕虜として扱ってくれ」と

要請せざるを得ないでしょう。



しかし国際法の適用を受けようとすれば、

「交戦主体」にならなくてはならない。


そうすると「交戦権」を認めていない

現憲法から何から国内法は崩壊してしまう。



ヘタすると、「自衛隊を守るためには

交戦権が必要だから、憲法を改正しなくてはならない」とか、

ホントに訳のわからない事態になりかねない。





たとえ安保法制を廃案にしたとしても、

この法的な裏付けがない状態は変わらないのです。




だから、自衛隊の位置付けを曖昧なままで、

彼らを「前線」に立たせてはいけないんです。

海外でも国内でも。






そういう意味においても、「こまでが自衛権か、

安全保障をどう考えるのか、そのためには

自衛隊にどこまでお願いしなくてはいけないのか」

ということを、私たちが決める必要がある。




これが、当面の「宿題」のひとつだと思うのです。





もちろんそれは、「日本は国際的に

こういう方向を目指したい。

だから自衛隊にはこういうことをやってほしい」

ということとくっついている。




少なくとも「自分はどうしたい」のか。




模範解答などありませんが、私自身も

自分なりに唸りながら取っ組んでいる途上です。


不完全を承知の上で、まずはそれを表明しながら、

議論を少しでも前向きに深める方向に寄与したい。




次回以降、さらに掘り下げていきたいと思います。






【当ブログ内関連記事】


20154UP記事 【時事】「国際平和支援」の最前線。報ステ「緊迫のコンゴPKOに密着」↓

http://syuklm.exblog.jp/24409230/


20155UP記事 【シェア】再録「イラク派遣 10年目の真実」↓

http://syuklm.exblog.jp/24488767/


2015年2月15日UP記事 「邦人救出できない法は変えるべし」という主張が無視しているもの。アフガンでもイラクでも、「日本人だから攻撃されにくかった」理由。↓

http://syuklm.exblog.jp/24136507/




※文言若干修正しました(2015.9.25)
 リンク追加しました(2015.9.28)



byしゅくらむ



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by shuklm | 2015-09-25 07:46 | 国際貢献・PKO・自衛隊 | Comments(0)

「賛成議員を落選させよう」。でもそれだけでいいのか? 70年越しの宿題=「軍隊を持つのか・持たないのか」に向き合おう。







まずは、意思表示。「で、自衛隊はどうするの?」積み残した課題






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共同通信 安保法案についての最新世論調査(2015919日・20日実施)

「国会審議は尽くされていない」79.0

「国民への説明は十分ではない」81.6





最後は国民の懸念を数の力で押し切る形で

成立した安保法案。





所詮は、どんな政府でも100%完璧なんてありえないんだから、

最悪じゃないものを選択し続ける、

民意をなるべく反映させ続けるように

していくしかないのが民主主義。


それを地道に続けていくことだけだと思います。




まずは当面、法案を成立させた議員を支持しない

という形で意思表示をしたい。





参考サイト:


2016年夏の参院選へ向けて「賛成議員を落選させよう」FB

https://www.facebook.com/rakusen2016?notif_t=page_invite_accepted


過去最高の投票率「77%」超えを目指す 

総合政治サイト「選挙ドットコム」FBHP

https://www.facebook.com/thesenkyo

http://go2senkyo.com/







ただ、自民党が次の選挙で敗北して、

野党勢力が政権を執ったとしても、

それで「悪者を退治してメデタシメデタシ」

とはならないのではないか。




仮に安保法制を葬ったとしても、

私たちが直面する問題がある。


「これから先、日本は平和国家としてやっていくのか? 

軍隊を持つのか・持たないのか?」ってこと。




「じゃあ、自衛のための軍隊も持たないのか? 


本物の丸腰でいくと腹を括れるのか?


それとも最低限の自衛のための軍隊は持つのか?


そしてなにより、日本は何を目指していくのか、

国際社会でどんな貢献をしていきたいのか?」






これを一回きちんと決めなくちゃいけないと思うんです。





ここで、いささか挑戦的かもしれませんが、

どうしてもご紹介しておきたい本があります。







「軍隊を持つか・持たないのか?」どちらも選ばずに誤魔化して来たことが安保法案を招いた




今井 一(いまい・はじめ)さん著

「『解釈改憲=大人の知恵』という欺瞞  

 九条国民投票で立憲主義を取り戻そう」

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この本のキモは、冒頭の「はじめに」にすべて凝縮されています。


本質ど真ん中を突いている指摘だと思いますので、

長いですが引用させていただきます。


(なお、この本の発行は2015815日。

 安保法案が衆院を通過した直後です)





**引用ココから***




”安倍晋三率いる自民党議員が圧倒的な多数を占めている国会では、

連日、安全保障関連法案(安保法制、いわゆる戦争法案)を

審議しています。



その最中、元自衛官の女性・Fさんが発した

長文のメールが私の元へ届きました。



その中の一節を紹介します。





「九条まもれ」と言いつつ解釈改憲を認め続けてきた護憲派こそが、

安倍安保法制を呼び込んだと言っても過言ではないと私は思います。


……解釈改憲をこのまま許して安保法制が動き出すくらいなら、

自民党の九条案が憲法改正国民投票で可決される方が

私にとってはずっとマシです。





彼女の言葉を瞬間的に否定したり

馬鹿にしたりしないでいただきたい。



この一文は決して感情に書かれたものではありません。

深く考え抜いたうえで発した言葉です。





Fさんは、制定されようとしている安保法制にも

自民党の九条改憲案にも反対しています。


その立場から「(解釈改憲を許すくらいなら)

国民投票で可決される方がずっとマシ」と記しているのです。




彼女は、立憲主義と平和主義は異なる価値観である

ということを理解しており、この二つを一緒くたにして

「九条と戦争・平和」について語る人が多い中、

これを分けて考えているのです。




立憲主義と国民主権の擁護を叫ぶなら、

彼女の言うことに道理があるのですが、

いわゆる護憲派のなかで、

立憲主義と平和主義を分けて考える意味を

理解している人が、いまどれだけいるでしょうか。





A


憲法九条は「一言一句変えてはならない」と主張するなら、

現に存在する自衛隊の違憲の「戦力」をなくし、

災害救助に特化・再編する。自衛のためでも戦争(交戦)はしない。




B


自衛隊員が侵略に抗するために「人を殺したり、

自身が殺されたり」すること認め、強いるのならば、

憲法に自衛隊の存在と活動について明確に記して、

「戦力保持・交戦は違憲」のレッテルをはがす。






解釈改憲をやめ、立憲主義と国民主権をまもるなら、

私たちは主権者としてABどちらかを選ぶしかなく、

護憲派の人たちも、ただ「九条まもれ」とか

「戦争反対」と叫ぶだけでなく、このことで

自身の考えを示さねばなりません。




これまで、半世紀以上にわたって続けてきた、

どちらも選ばずに曖昧なままやり過ごすという

「大人の知恵」はもうもたない。



それは、究極の解釈改憲をごり押しする隙を

政権に与えます。



そして、日本は憲法九条を護持したまま、

どこかの戦争に突入することになり、

自衛隊員の命と人権を奪う大きな罪をつくることになります。





自民党が民主党から政権を奪い返して以降、

「平和主義」や「言論・表現の自由」を侵す流れが

勢いを増していますが、こうした状況を招いた原因・結果を、

好戦的な自民党・安倍政権にのみ押し付けるのは間違っています。




本当に裁かれるべきは、

主権者である私であり、あなたなのです。






私たちは、この七〇年間、「戦争と軍隊」について

真正面から向き合って、考え、話し合い、

答えを出すことをしませんでした。


そして、歴代の政権が進める再軍備の解釈改憲を

「大人の知恵」として受け容れてきました。




憲法に「戦争放棄・軍隊不保持」を謳いながらの

そうした姿勢は自己欺瞞であり、

解決すべき問題からの逃避でしかありません”







***引用ココまで**






ココに書かれている主張について、私は99%賛同です。




9条があるのに軍隊があるという「違憲状態」を、

9条をまもれ」と言う人たちも

「大人の知恵」として容認してきた。


「自衛隊は軍隊じゃないから」と言い変えて。




そうやってうやむやにしてきた結果が、

いまの安倍政権に「究極の解釈改憲をごり押しする隙」を与えた。



もう2度と、その時々の政権の解釈で

恣意的に使わせないように、

「軍隊を持つのか・持たないのか」、

どっちかハッキリ決める必要がある。



70年間答えを出さずに来たこの課題に、

国民投票できちんと結論を出そう――

というのは、本当にその通りだと考えます。








簡単に答えが出ないからこそ、「準備体操」を始めよう。





もちろん、これはそうそう容易く結論を出せる話ではないと思います。




70年もの間ずっと積み残してきた戦後日本の「宿題」は、

そんなに簡単に片づけられるもんじゃない。



それでも、私たちはこの宿題をもうこれ以上

先延ばしにすることは出来ないと思うのです。



国民的合意のないまま、自衛隊員が法的に

宙ぶらりんの状態でかつてない危険に晒されるのも、

沖縄に日米安保のしわ寄せが集中する状態を続けるのも、

このまま放置なんかできない。



回答期限を5年とか10年とか先に猶予すべきじゃない

のではないでしょうか。






当面は、まずは来年夏の選挙で、自公政権と安保法制にNO





そして同時に、簡単に「解」の見つからない

この「宿題」にケリをつけるための議論も、

少しずつ深めていく必要があると思うのです。








byしゅくらむ


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by shuklm | 2015-09-23 20:42 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)

【イベント情報】シルバーウィーク中、パレスチナ産ビールをイチオシ販売!(in西日暮里)



食べて美味しい自然食と、飲んでウマいパレスチナ地ビールで、

秋を満喫しつつ、胃袋にもココロにも嬉しい現地支援


お近くにお出掛けの方がいらしたら、ぜひ味わってみて下さい!





**【セーブ・ザ:オリーブ スタッフFBより】シェアココから***



セーブ・ザ・オリーブ (Save the OlivesさんがFrom a & e cafe フロマエカフェさんの写真をシェアしました。

2015919日付



【胃袋の連帯 のお知らせ】



タイベ村のオクトーバーフェスト開催にあわせて、

西日暮里にある Froma & e cafe フロマエカフェさんにてシルバーウィーク期間中、

タイベビールをイチオシ販売していただいております!


銭湯の前に立地する自然食中心のまったりカフェです。

おいしい野菜料理とタイベビールのマリアージュをどうぞお楽しみください~




From a & e cafe フロマエカフェ


今週末、パレスチナのタイベ村ではオクトーバーフェストが開催されます。

SAVE THE OLIVEから無農薬栽培で作った麦芽のタイベビールの爽やかなゴールド、熟成感のアンバー、焙煎麦芽ダークを仕入れました。

シルバーウィーク呑んでフリーパルスチナ!



貼り付け元 <https://www.facebook.com/>




******シェアココまで**





タイベビールは、一緒にパレスチナを訪問した友人が運営しているフェアトレードショップ「セーブ・ザ・オリーブ」で扱っています。


オンラインショップでの注文はコチラから!↓

http://cart02.lolipop.jp/LA11054252/?mode=ITEM2&p_id=PR00102266107





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by shuklm | 2015-09-20 16:04 | 出来ること | Comments(0)

【現地情報】オクトーバーフェストinパレスチナ &Newブリュワリー誕生!



毎年10月に開催される世界最大級のイベント・ドイツビールの祭典「オクトーバー・フェスト」。

日本版オクトーバーフェスト開催中ですが、パレスチナでも919日、今まさに開催されているそうです。

b0343370_17014246.jpg


出来たての地ビールに料理、歌、踊り、音楽、手拍子、笑顔。

パレスチナの地ビール「タイベビール」の産地・ヨルダン川西岸地区タイベ村が、国内外からの来場者で盛り上がる映像はコチラ! ↓

https://www.facebook.com/213702478693173/videos/565905270139557/





**【セーブ・ザ:オリーブ スタッフFBより】シェアココから***



シェア①



セーブ・ザ・オリーブ (Save the Olives)2015915日付



【現地情報】


今年もタイベ村でビールと文化のお祭り、オクトーバーフェストが開催されます!

2005年から続くこのイベントには、パレスチナの方はもちろん外国からも沢山のお客様が楽しみにやってきます。

村の人口は1,400人ほどなのに、来場者数は1万6千人!

作りたてのタイベビールと何軒ものパレスチナ料理の屋台、そして音楽にダンスと大人もこどもも皆が笑顔になるお祭りですよ~^^。


TaybehOktoberfest



貼り付け元 <https://www.facebook.com/savetheolives?fref=ts>





*******




そして、ヨルダン川西岸地区初の起業タイベビール・ブリュワリーに続いて、現地で2つ目の醸造所が昨年誕生!


「パレスチナの経済と国の未来のために何かしたい」というクリスチャンの若者たちの熱い想いが実現させた、「シェパードビール」!

ヨルダン川西岸地区の街・ビルゼイトで開業したそうです。


ラベルのアイコンは、シェパード(羊飼い)と頭上に輝く星。

かつて農民や羊飼いだった「我々の先祖すべてへの敬意」を表しているそうです。


いつか日本でも飲めるといいなあ。





**************



シェア②


セーブ・ザ・オリーブ (Save the Olives) (元の投稿:Shepherds Beer)7月10日



【ニュース!】わーぉ!タイベビールに続くマイクロブルワリーがお目見えです!


Palestine pub crawl: Meet thebrewmaster brothers who want to get the West Bank hooked on craft beer

The Palestinian brothers are working on developing abeer-drinking culture but it hasn't been easy.

IBTIMES.CO.UK|作成: NIGEL WILSON




******シェアココまで***






タイベビールは、一緒にパレスチナを訪問した友人が運営しているフェアトレードショップ「セーブ・ザ・オリーブ」で扱っています。

オトナの皆さん、お疲れのカラダに如何ですか?



オンラインショップでの注文はコチラから! ↓

http://cart02.lolipop.jp/LA11054252/?mode=ITEM2&p_id=PR00102266107





【当ブログ内関連記事】

和平継続を願って醸造された、「タイベビール」。↓

http://syuklm.exblog.jp/24655193/

【シェア】「美味しいパレスチナ」Foodマップ ↓

http://syuklm.exblog.jp/24610065/



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by shuklm | 2015-09-19 17:10 | パレスチナ産品&レシピ | Comments(0)