オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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<   2015年 01月 ( 9 )   > この月の画像一覧

アラブ世界への呼びかけ、ライブ配信中:【時事】IS(イスラム国)による日本人拘束事件

1月28日19時から、日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)の緊急声明 

アラブ世界へ向けて、アラビア語と日本語での呼びかけ ライブ配信中です ↓

http://www.ustream.tv/channel/ourplanettv-ch1



それぞれの思いを語られています。

b0343370_00022956.jpg

また、あわせてJVJAによる2つ目の声明(1月25日付)

「両者の非暴力による対話は、十分に可能なのです」というメッセージも、

豊田直己さんからの言葉と合わせて張らせていただきます。



************

”下のアラビア語は

「以下の私たちのメッセージが、多くの皆さんのご協力で

イスラム国とそこに暮らす人々に届くことを願っております。」という意味です。

アラブ人のお知り合いに届けていただければと思います。豊田拝

مساعدتكم وبإسهامكم نأمل توصيل هذه الرسالة الى الدولة الاسلامية والى الذين يعيشون
في المنطقة.http://t.co/JlxHU9BKi4

http://www.jvja.net/JVJA_IS_Statement.htm




後藤健二さんの解放を求める緊急声明


 私たち日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)は、「IS( イスラム国) による日本人人質事件に対する声明」で

2人の解放を呼びかけてきましたが、湯川遥菜さんが殺害された可能性が高いことから、

以下、緊急メッセージをイスラム国および日本政府に届けたいと思います。

 1月24日にインターネットに投稿された湯川遥菜さんの遺体とみられる写真を持つ後藤健二さんの画像を見て、

私たちは悔しさと残念さでいっぱいです。

暴力では何も解決しないと声明を通じて訴え続けてきましたが、残念ながらその願いは踏みにじられました。

 しかし私たちは、残された後藤健二さんの解放を求めて、引き続き訴え続けます。

イスラム国と日本政府が真の交渉を行うことを求めます。

公開された画像と音声メッセージによると、イスラム国は日本政府との交渉を呼びかけていますし、

日本政府も人命を最優先すると明言しています。

両者の非暴力による対話は、十分に可能なのです。

 最後になりましたが、湯川遥菜さんが殺害されたことが事実であれば、ご冥福を祈ると同時に、

彼の犠牲が最後となることを祈ります。

また今も戦渦に直面するすべてのアラブの人たちが、苦難から解放されることを心より願います。



2015年1月25日
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会 (JVJA)




※ 以下に付記するアラビア語への翻訳はカイロ大学日本語科卒業生有志の協力で実現しました。

Emergency Statement Calling for the Release of Kenji Goto

We, the Japan Visual Journalist Association (JVJA), in our previous “Statement on IS (Islamic State) Japanese Hostage Incident” called for the release of the two Japanese hostages. However, due to the high possibility that Haruna Yukawa has been killed, we now make the following emergency statement to the Islamic State and the Government of Japan.
Upon seeing the image of Kenji Goto holding a photograph thought to be of the body of Haruna Yukawa posted on the internet on January 24, we were filled with regret and sorrow. We had been appealing through our statement that violence can not resolve anything, however regrettably this wish was trampled upon.
Yet, we continue to appeal for the release of the remaining Kenji Goto. We call on the Islamic State and the Government of Japan to engage in sincere negotiations. According to the released image and recorded voice message, the Islamic State is seeking to enter negotiations with the Government of Japan; and the Government of Japan has also expressed that human life is the top priority. Non-violent dialogue between the two parties is fully possible.
Finally, if it is true that Haruna Yukawa has been killed, we express our deepest condolences, and pray that he will be the last to be sacrificed. We also sincerely pray that all Arab people living in the midst of conflict be released from their suffering.

January 25, 2015
Japan Visual Journalist Association (JVJA)


貼り付けココまで***






情報が錯綜していて、私も全てを知る立場にありません。
板挟みになっているヨルダンの人たちの心情を思うと、簡単なことは言えません。


とにかく、ヨルダン人パイロットの無事を含め、
思いを同じくする世界中の人たちの思いが、
この声が届くことを切に願います。

読んでいただいてありがとうございます。










byしゅくらむ






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by shuklm | 2015-01-28 23:32 | 時事・ニュース | Comments(0)

【時事】IS(イスラム国)による日本人拘束事件について(追記有り)

今更なのですが、ささやかでも何か出来ることをしたいと思い、シェアさせていただきます。



敬愛するジャーナリスト豊田直己さんが中心となって作成されています。

英語・アラビア語訳も併記され、あらゆるルートでの拡散を呼びかけられています。

可能な方は、ぜひお願いします。




IS( イスラム国) による日本人人質事件に対する声明(1月20日付)

http://www.jvja.net/JVJA_IS.htm










この事件について、多くのイスラム教徒が、

「あのような行為をするのは、イスラム教の教えではない。2人の無事と解放を願っている」と

表明してくれています。




≪追加で張らせていただきます 

 国内最大規模のイスラム教モスクが人質解放を求める祈りと声明 ↓

(1月22日NHKニュース映像より)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150122/k10014885901000.html ≫




イスラム教の金曜礼拝がある今日、

日本に住むイスラム教徒の人たちも、2人のために

モスクで祈りを捧げてくれている姿が報道されていました。




IS(イスラム国)からシリアに逃れてきた難民の人たちも、テレビの取材に答えて、

2人のことを案じる言葉を口にしてくれていました。

自分たちだって、大変なはずなのに。





本当に、心から御礼を言いたいです。




彼らの思いに、私たちは報いることが出来ているのだろうか。





たとえどんな結末になったとしても、

彼らが示してくれた日本への思いは、絶対に忘れてはいけないと思いました。





とにかくいまは、最悪の事態に至らないことを願っています。







PS

なお、報道では、犯行グループについて繰り返し「イスラム国」と呼んでいますが、

まるで一つの国家があるような誤解を広めてしまっていると思います。


中東のことを知る方は「IS」あるいは「ISIS」と表記されていますので、

このブログでも、「IS(イスラム国)」という表記に替えさせていただきます。



PS

先日は、書きかけの記事を誤ってUPしてしまい、大変失礼いたしました。

せっかく見に来て下さった方がいらっしゃいましたら、本当に申し訳ないです。

削除した記事は、よくよく推敲してから別の機会にまた書きたいと思っております。

何卒ご容赦ください。








byしゅくらむ






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by shuklm | 2015-01-23 20:53 | 時事・ニュース | Comments(0)

20年目の、阪神淡路大震災の日に。

阪神大震災後10年以上も経ってから、突然フラッシュバックを起こし生きるのが辛くなる方が少なからずいるそうです。

その喪失とどう向き合ってきたのか、という番組が、以前NHKで放映されてました。




いま現在も、続いている。




そして、これから先、3.1110年後にも、同じようなことが起こるんじゃないか。

「復旧・復興」と前を向くことが強調されて、こぼれ落ちているものがあるんじゃないか。






そのことを、忘れずにいたい。






忘れてない。


忘れたくない。


忘れないよ。






改めて、そう刻む日にしたいです。
















byしゅくらむ











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by shuklm | 2015-01-17 14:43 | 沖縄・原発・震災・福祉など | Comments(0)

追記2【時事】フランス風刺週刊紙襲撃事件/パリ・デモの現場からの声 「私はシャルリじゃない」。



素晴らしい文章を見つけたので、ご紹介させて下さい。

シャルリエブド襲撃事件について様々なコラムや意見を目にしましたが、一番、胸を打たれました。






私はシャルリじゃない」 パリ・デモ参加の牧村朝子さん

 2015年1月16日(金)11時7分配信カナロコ by 神奈川新聞

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******シェアココから***



”デモに行くつもりはありませんでした。参加したのは義父母に誘われたから。フランスでは今、シャルリエブドの痛みを自分のものとして引き受ける合言葉「私はシャルリ」が広がっています。私はそれに共感できなかった。


一つには、シャルリエブドの風刺画を面白いと思えなかったから。「こんなに過激なこと描いている俺って自由だぜ」と息巻いているようにしか見えなかった。




もう一つは、みんながそろって同じスローガンを掲げれば、それに共感できない人やイスラム教徒の人が怖い思いをすると思った。「『私はシャルリ』と口にできない自分はおかしいのでは」と思わせてしまうことにもなる。




たくさんの「火種」がある街に出るのは怖かった。でも、イスラム教徒のためでも、フランスのためでもなく、暴力で人を黙らせる行為は許せなかった。「怖い」という理由で家にいるのは暴力に屈することだとも思った。怖い場所にあえて出て行くことに意味があり、「私はシャルリ」というプラカードを持たないことが意思表示だと思いました。”





”事件をめぐっては「表現の自由」か「宗教への冒涜でありヘイトスピーチ(差別扇動憎悪表現)である」という議論になっているけれど、その前に「平等って何だろう」ということを考えた方がいい。


みんながみんな「表現の自由」を叫べるほど平等な世の中ではないからです。「たかが女の言うこと」「どうせイスラム教徒の言うことだ」と耳を傾けてもらえない人がいます。表現の自由を振りかざせる人と振りかざせない人がいる。日本でもフランスでも、世界中のどこでも。”





”行進に向かう途中の駅で目に留まったのは、人混みの中を歩く20代前半くらいの女性でした。

手にしたプラカードを気に掛けながら一人で階段を上っていました。プラカードは壁側に向けられていましたが、やがて人目につくように持ち替えました。



「私はムスリム」


そう書かれていました。




怖かったと思います。実際、女性は周りを気にしてきょろきょろしていた。事件後はモスクが相次いで襲撃されている現状がある。私だって「私はシャルリ」を掲げないだけで怖さを感じた。



でも、だからこそ彼女は行進に向かったのでしょう。「テロに抗議する非移民」「モスク襲撃に反対するイスラム教徒」の対立という単純極まりない見方ではなく、「テロに反対する」という一点で人は非ムスリムもムスリムもなく共存できると示すために、です。”





******シェアココまで***



全文、ネットで読めます↓

http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/kanaloco-20150116-121308/1.htm






周囲と同じでないことを表明することに「怖さ」を感じながら、

実際に現場に立って書いていることだから、物凄い説得力がありました。



私は昨日の朝、いつものようにトイレで神奈川新聞を広げて、

この記事を読んでそのままその場で泣きました。


これまでこの人自身が、いわゆる「セクシャルマイノリティー」という立場から、

圧倒的多数の人に耳を傾けてもらえない状況の中で、

相手に理解を強要するのではなく、

ひとつひとつ言葉を選んで、自分の身をもって通じ合う言葉を紡いできた人だからこそ、このような文章が書けるだろうとも感じました。






こういう人の存在を知ることが出来ただけでも、感謝したいです。






牧村さん自身についての記事も感銘を受けたので、貼らせて下さい ↓


【関連記事】









byしゅくらむ












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by shuklm | 2015-01-17 02:55 | 時事・ニュース | Comments(0)

【時事】続・アジアカップ/ 「敬意を払った」からこそ圧勝した日本。「紛争だけじゃない姿」を示したパレスチナ。


(今更ですが、日本対パレスチナの個人的な感想と、
 イラク戦に向けてひとことだけ書かせてください)
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実力差は歴然。


スコアだけ見れば、日本とパレスチナが初対戦した2014年アジア大会(韓国仁川)と同じ40での日本の圧勝。



でも、内容が全然違ったと思うのです。




仁川アジア大会の日本代表を指揮した手倉森監督は

パレスチナは、中東には珍しいオーガナイズされたチームと評していたそうですが、その通り、

中盤の一瞬の隙をついてパレスチナ側がミドルシュートを放って、会場をどよめかす場面もありました。




今回は、そういうヒヤリとさせられる危ない場面は、ほとんどなかった。




もちろん、日本側のメンバーが全然違う。

仁川アジア大会はU-21で、

今回のアジアカップはW杯出場フルメンバー




でも、日本圧勝の理由は、それだけじゃないですよね。






アギーレ監督は試合前のミーティングで

選手たちにパレスチナチームの映像を見せて、

「相手に敬意を払え。油断せず、集中しろ」

「試合開始の数分を、試合終了前の数分と思ってプレーしろ」

ハッパをかけて送り出したそうですが、それが効いたのは間違いないでしょう。




フルメンバーが、ガチでマジで最初から全開で泥臭く全力出したから
前半で勝負を決定づけた。

相応の敬意と、細心の注意を払ったからだと思うのです。






パレスチナ側は、もう1、2点やられてもおかしくなかった。





それでも、退場で一人選手が少ない中、後半終了間際。
ゴール直近で、清武が本田が次々と撃ったシュートを全部跳ね返して日本の猛攻を凌ぎ切った時には、

スタジアムに大歓声と拍手が湧いてました。


思わずもTVの前で立ち上がってしまいました。





パレスチナの選手も監督も、

「爆弾や戦争だけじゃないパレスチナがあることを見せたいんだ」と

試合前の記者会見で熱く語っていたそうですが、

それをアピールすることはできたのではないでしょうか。



後半ラフプレーが多くなってしまったのはすごく残念でしたが…)





パレスチナにとって初出場のアジアカップは、まだ始まったばかり。

ひとつひとつが、全部、自分たちの歴史になる。
全力で、満喫して欲しいです。






そして日本は、彼らの分まで勝って欲しい。





次の対戦国イラクは、日本に対して複雑な感情を抱いているのではないかと思います。


日本が直接戦争をしたことのない中東では、歴史的にずっと親日感情が高かったのですが、

その親日感情が、イラク戦争後、随分目減りしてしまったとも聞いています。






選手も、私たちも、

そういうことと関係なく生きることはできないけれど、

綺麗事を承知の上で、

ピッチでは、お互いに頑張ってほしいと願っています。





(一部加筆させていただきました。 2015.1.16)
(写真を追加しました。2015.2.8)



byしゅくらむ






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by shuklm | 2015-01-15 21:36 | サッカー・W杯・スポーツと政治 | Comments(0)

追記・【時事】フランス週刊紙襲撃事件 「暴力vs表現の自由」の問題なのか?

[写真特集]フランスで370万人が「反テロ」デモ…50カ国の首脳らも参加

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150112-00010000-yjnews-int.view-000



「衝突より融和」を目指す動きが大きく可視化されたことに、まずは安堵しました。



ただ、「私たちはシャルリーだ」という連呼が、イスラム文化圏の人たちを排除してしまうのではないかと危惧していたのですが、

その同じデモに、イスラム教をはじめとして他宗教・異文化の人たちが多く参加していたとのことで、ひとまずはほっとしました。



また、「私たちはシャルリーだ」だけでなく、「私たちはアフメッドだ」というツイートが広がっているとのことで、ぜひ広めたいと思って追記します。


ハフティンポスト 【パリ銃撃】殺害された警察官はイスラム教徒だった↓

http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/09/ahmed-merabet_n_6441186.html


”アフメッド・メラベは人々を守った。彼こそが現代のイスラム教徒の本当の姿だ。殺人者たちは違う。#JeSuisAhmed”






一方で、この事件を機に、

排除を声高に叫ぶ極右(オランダの極右政治家ヘールト・ウィルダース)や、

事実をねじ曲げて敵を排除しようとする首脳(イスラエルのネタニヤフ首相)もいます。





排除と衝突を煽る声には乗らない、というメッセージを発信していく必要があるでしょう。







大切な視点を提供して下さっているブログを、以下に一部転記させていただきました。

ぜひ全文もお読みいただければと思います。





****************

小林恭子の英国メディア・ウオッチ

仏週刊紙襲撃事件 -欧州の価値観の普遍性を問う



”今回の事件を受けて、オランダの極右政治家ヘールト・ウィルダース氏は「欧州の文化的価値を共有しない人は欧州から出て行くべきだ」と、英国のテレビで語った(8日)。「欧州で生まれ育った人はどうするのか?」と司会者に聞かれ、「それでも出て行って欲しい」―。この言葉をどう解釈すればいいのか。


宗教改革を経験した欧州社会にとって、絶対的な権威の象徴だった教会組織をも批判できる自由は妥協できない価値観だ。

しかし、「すべてが風刺の対象になるべき」という主張を多様な宗教、人種で構成されるようになった欧州市民に強いる部分はないだろうか。

「もっと節度のある表現もあってしかるべきではなかったか」という論調を欧州の複数のメディアの一部で目にするようになったのは変化の兆しに見える”


”仏テレビ局「フランス24」の討論番組(7日)で、イスラム教徒の地方議員マジド・メサウデネ氏は「シャルリ・エブドは風刺の度合いが許容範囲を超えていると思う」と指摘する一方で、「そんな風刺を世の中に出す権利は認める。同時に、『許容範囲を超える風刺だ』という自分の意見も社会に存在する権利があると思う」と述べた。


メサウデネ氏も、ウィルダース氏も同じ欧州市民だ。異なる見解を持つ欧州市民同士が同等の立場で互いに譲り合い、歩み寄ってこそ、未来が開けるのではないかと思う。”


貼り付け元 <http://ukmedia.exblog.jp/23327515>





****************


土井敏邦WEBコラム 日々の雑感 325:

「表現の自由」に名を借りた“暴力”(フランス「シャルリー・エブド」襲撃事件)

”言うまでもなく、襲撃犯たちの残忍な殺害は、許せないし糾弾されなければならない。それは大前提だ。

その上で、私には、どうしても消せない疑問が残るのだ。

そして世界中に「言論の自由を守れ!」の声が大きくなるにつれ、私の疑問は次第に増幅していく。



それはあの「シャルリー・エブド」の「表現」は、ほんとうに「守れ!」と叫ぶべき「言論」だったのかという疑問である。”




”今回の事件もまた、世界に、イスラム教とそのイスラム教徒たちへの差別意識や恐怖心、憎悪の感情を増幅させるだろうし、その「イスラモフォビア」を世界に広げるために利用しようとする個人や組織を活気づかせるだろう。

実際、事件直後からフランス内外でイスラム教徒やモスクへの襲撃が頻発している。

また政治指導者たちの中には、己の政策推進のために、欧米社会で起こったこの事件(アフリカやパキスタンでの事件より、欧米で起こったこの事件は比較にならないほどその衝撃度が大きい)を利用する者も出てくることは間違いない。”



”国際社会でハマスを「危険なイスラム過激派」と同一視させる手法はイスラエルの政治指導者たちの常套手段だ。

実際、ネタニヤフ氏は昨年9月、国連総会でこう発言している。

「ISIS(イスラム国)とハマスは同じ狂信者たちだ。ハマスはISIS(イスラム国)。ISIS(イスラム国)はハマス。

(ハマスを擁護する)国連人権理事会はテロリスト理事会となった」

氏は、ハマスがISISと違い、住民の抵抗運動の中から生まれ、住民の強い支持があり、民主的な選挙で選ばれた組織であることは無視する。

また2009年8月にアルカイダ系の組織「神の兵士」がラファで「イスラム国」を宣言したとき、ハマスがこれを武装制圧し、自分たちとアルカイダ系の組織とは全く異質であることを内外に示したことも見ようとはしない。

皮肉なことに、もしハマスの存在がなければ、ガザ地区はシリアやイラクのようにアルカイダ系の過激なイスラム組織が群雄割拠しかねず、イスラエルにとってさらに危険な状態になり、ハマスがそういう状況を食い止める“重し”になっている。その現実も見ないふりをするのだ。”



”このように突出した一部の「イスラム過激派」を他のイスラム組織や一般のイスラム教徒全体と同一視させるやり方で、「イスラモフォビア」が世界に喧伝され増幅されていく。

それは今回のような事件を目の当たりにした私たち日本人の中にも無意識に浸透していきつつある。

大半のメディア報道の中にそれは象徴的に表れている。

しかも「表現の自由を守る」という大義名分があれば、それは正当化され、私たちは後ろめたさも罪の意識も感じずにすむ。

しかし十数億人のイスラム教徒にとっては、それは紛れもなく、自分たちの尊厳と存在を脅かす“暴力”なのである。”



貼り付け元 <http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20150109.html>





****************


本当に「私はシャルリ」でいいの? 西洋とイスラムの「対立」をあおることにならないか

木村正人 | 在英国際ジャーナリスト




”「表現の自由」を攻撃することは許されない。ましてやテロは絶対に許してはならない。

しかし、シャルリエブド紙の風刺画には、イスラムに対する理解を深めるより、誤解と偏見を広げる効果もあったことは否定できない。


イスラム系移民はTVで「私たちはムハンマドを親よりも大切にしなさいと言われて育ってきた。

それを侮辱されたときの気持ちも理解してほしい」と悲しそうな表情を浮かべた。


ムハンマドの風刺画はどうしても西洋とイスラムの間に分断線を引いてしまう。

「私はシャルリ」というスローガンにイスラム系移民が果たして、ためらいも覚えずに共感できるのだろうか。


例えば、黒人がバナナをくわえて木から落ちる風刺画は許されない。

ユダヤ人がカネを数える風刺画は許されない。

偏見が黒人差別やユダヤ人迫害を助長した歴史があるからだ。風刺画による「表現の自由」にも自ずと限度がある。”


”今大切なのは、国内向けに対テロ戦争やテロ対策の強化を華々しくぶち上げるよりも、西洋がイスラムへの理解を深め、西洋とイスラムが違いを乗り越えて寄り添えるメッセージを政治指導者が積極的に発信することだと思う。


貼り付け元 <http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimuramasato/20150111-00042143/>





****************









byしゅくらむ





by shuklm | 2015-01-13 22:05 | 時事・ニュース | Comments(0)

【時事】アジアカップ・「スポーツの祭典」と政治の関係について、考えてみた。


いよいよ開幕した、アジアカップ。日本代表初戦の相手は、パレスチナ。

20149月アジア大会で対戦して以来の、再戦になります。



個人的には、悲願のアジアカップ初出場のパレスチナには頑張ってほしいし、

でも、アギーレ新体制で再建中の自国代表が負けることを願うのもできないし、


すっごいフクザツですけど、どっちも応援したいんで、とにかく観ます!





で、これを機会に、

「スポーツの祭典」と政治の関係について、あらためて考えてみました。





オリンピックやワールドカップなど、世界的イベントで度々問題になるのが、

スポーツと政治の関係。





私自身は、政治的なアピールの場に使うのはNGだと思ってます。



だから、2012年ロンドンオリンピックのサッカー3位決定戦で、

日本に勝った韓国代表選手が試合後に「竹島は韓国の領土」っていうプラカードを掲げたのはアウト。





コトの経緯とか歴史とかに関係なく、そんなことをOKにしたら、

国際的イベントは、自国問題や自分の主張のアピール合戦の場になってしまう。





ロンドンオリンピック当時は、まさにシリア内戦が勃発していた時期。


私は「竹島」報道を見て、思わず

「シリアだっていま大変なんだぞ!シリアの人たちがこの場で言ってないだけで!」って腹が立ったし。


パレスチナだって「パレスチナを忘れるな!」って言いたくなっても当然だと思います。






かつてパレスチナは、ミュンヘンオリンピックでそれをやった。


手段はともかくとして、少なくともそれによって、

パレスチナ問題の存在を大々的に世界に知らしめることには成功した。






でもそれを、いまは皆が自制しているのです。








だから、2014年ソチオリンピック開会式クライマックスでのプーチン大統領登場は、完全アウト。


(個人的には、旧ソ連時代のロシア・アバンギャルドを視覚化した演出はすごく面白いと思ったのですが…)


ロシアの領土の映像をでっかく映し出したりとか、政治的センス、最低。

チェチェンの人を挑発しているとしか思えない。


っていうか、「アンタ、わざわざ『テロ』を呼びたいのか??」って、

一国のリスクヘッジとして正気を疑いました。


それより何より、

「自分のメンツのために、選手やスタッフや観客を危険にさらすな!!」と思って、気が気じゃなかったです。








実際、世界的イベントを狙ってアピールすれば、

間違いなく否応なしに、世界中の注目を向けさせることができる。





もしも、普段、どんなに声を上げ続けても無視され続けて、

どんなに非道なことがあっても「国際社会」に取り上げられなくて、

それしか世界の人たちに目を向けさせる方法がないとしたら。




そう思い詰めてしまったら、手段なんか選んでいられないと思う。








だから、「スポーツの祭典」が、「フェアプレー精神に則って」成立するためには、

それ以外の状況がどれくらいまともでフェアかに大きくかかっていると思うのです。








パレスチナでは、これまでにイスラエル軍によって20人以上の運動選手が殺され、

32のスポーツ施設と500のアスリートの家屋とナショナル競技場が破壊されているそうです。

2人のサッカー選手も検問所で撃ち殺されています。


(ニュースソース:JSRメールマガジン「パレスチナ最新情報 2014924日発行」より)







すでに試合が始まる前から、チーム状況も、練習環境も投下される金額も、全然平等じゃない。





だけどそれでも、選手たちは「だって十分な練習ができなかったから」とか、

「弱小国(地域)だから仕方ない」とか言い訳したりしない。







それを言い訳にしないで、同じフィールドに立って、

「カラダひとつで闘う」こと自体に、本当に心からの応援を送りたいです。











【関連記事】サッカー・スポーツ・ワールドカップ関連

2014927UP  

【番外編】日本対パレスチナ/「ただの数字」じゃない、パレスチナの人たちを観て。 ↓

http://syuklm.exblog.jp/23457100/










byしゅくらむ






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by shuklm | 2015-01-12 14:20 | サッカー・W杯・スポーツと政治 | Comments(2)

【時事】フランス週刊紙襲撃事件 「暴力vs表現の自由」の問題なのか?



欧州のみならず世界中を震撼させた、フランスの風刺週刊紙襲撃事件。


朝日新聞: パリの新聞社襲撃、12人死亡 イスラム教風刺で物議





どんな理由があっても、殺されていい人はいない。



でも。


「表現の自由への挑戦」「テロには屈しない」という声が大きくなることに対し、

でも、それだけの問題なのか? という疑問がくすぶっていました。

他人が大切にしている対象をどこまで「冒涜」していいか、という問題もあるのでは?


ずっと違和感があったのですが、

それを見事に洞察して下さっている論考がありましたので、ご紹介させてください。



ジャーナリスト 土井敏邦さんのWEBコラム 201519

「『表現の自由』に名を借りた“暴力”」 http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20150109.html

高林敏之さん(西サハラ問題研究室主宰・早稲田大学理工学術院非常勤講師)の分析に基づいて書かれています。



このように考え、発信されている方々がいることに力を得て、

私も及ばずながら書いてみます。



私自身、パレスチナ現地を訪問した体験や、中東出身の人と知り合って交流した実感から、

また個人的に学生時代イスラム教に関心があった立場から少しだけ言わせていただくならば、

「あんなの(今回の実行犯)はイスラム教じゃない!」と思うのです。


そもそもイスラム教は、異なる意見を排除する思想ではないし、

イスラム教が世界中に広がってきたのは、他の宗教や文化に寛容だったからです。


大体、殺人とか命を粗末にするのは、イスラム教では大罪です。

あの襲撃自体、「ムハンマドの復讐」にもなってないんじゃないか。


多くのイスラム教指導者も、大多数のイスラム教徒たちも、テロを支持していません。

他のムスリムを巻き込むのは本当にやめてほしい、と思うのです。



少なくとも私が知っているイスラム教徒は、

皆とても穏やかで気さくな人たちでした。


戒律に厳格だとイメージしていたのですが、

日本で知り合った中東出身の人たちと実際に友人づきあいをしてみると、

結構いい加減なムスリムがいることもわかりました。


私自身は、「1日5回メッカの方向に跪いて礼拝するなんて無理!」とイスラム教を諦めたのですが、それは誤解でした。


友人の中に、いつもジョークを飛ばしている30代の男性がいましたが、

彼は決まった回数の礼拝もしないし、ラマダン(断食月)の日中でも食事するし、

酒も飲むし豚肉も食べるし、自称「不良イスラム教徒」でした。


Hey! Yo! アラー・アクバル!」という、アラビア語のラップ曲を教えてくれたのも彼です。

(当時は2002年、まだ映画「壁と自由とヒップホップ」が公開される以前のことです)


「えっ、アリなのソレ? アラーの神、冒涜してんじゃないの??」と私が仰天して訊くと、

「大丈夫、大丈夫」と彼は、アラブ人がヒップホップ風に踊るネット動画を見ながら、楽しそうに笑っていました。


そんな彼でさえ、今回の風刺週刊紙を見たら、きっと激怒するだろうと思うのです。

「いくらなんでも、これは許せない」と。




襲撃された風刺週刊紙の新聞社は、イスラム教に限らずあらゆる対象にタブーなく切り込んでいくのが売りだったそうで、

欧州では「この事件で表現を自主規制してはならない」という主張が大きいようです。

「風刺画は、フランス革命以来100年の伝統があるジャーナリズムの一形態だから」、と。


確かに、王政や教会が絶対的権力者だった時代に、

マリーアントワネットとか教会組織とかを戯画化することで、

「お前らそんなに偉いのかよ? おかしいだろ?」と、

権威を引きずりおろす民衆の武器として、弱者が強者に対抗する手段としては有効だったでしょう。

さらに、軍国主義・独裁政権の時代にも、レジスタンスのペンを折らなかったことは称賛に値すると思います。


でも、いまはどうか。


現在の国際的な力関係の中では、フランスは圧倒的強者の側にいる。

フランス人が主観的にどう感じているかはともかく、

客観的には強者の側が他者をおとしめ辱める、という構図になっている。



それは別に、今回の風刺画だけの問題じゃない。


「イスラム過激派」がなぜ支持されるのかといえば、

パレスチナやアフガニスタンやイラクなどで欧米がやってきたことが酷すぎるからです。



いま、イスラム教徒への「報復」がフランス各地で起こっていますが、

心あるイスラム教徒は、これまでだって相当に忍耐してきていると思います。

「ここで暴力の連鎖を広げてはならない」と。


彼らの思いを、踏みにじらないで欲しいのです。



日本のマスコミや有識者たちが「表現の自由への攻撃」を非難する一方で、

幸いにして、TVへの反応やツイッターの書き込みを見ていると、

「殺人はダメだけど、表現の自由って言っても何やってもいい訳じゃないよね」といった反応が思ったよりも多くて、安心しました。



欧州でも、不穏な空気が流れる一方、歩み寄ろうとする兆しもあるようです。


神奈川新聞掲載の記事で、

「『もっと節度のある表現もあってしかるべきではなかったか』という論調を

欧州の複数のメディアで目にするようになったのは変化の兆しに見える」という

在英ジャーナリスト小林恭子さんの文章があり、救われる思いがしました。2015111日付 神奈川新聞 総合欄より)


どうか、その回路が閉ざされないように。

イスラム教徒の友人たちが、これ以上傷つけられることがないよう、

そして、これ以上もう誰も命を奪われることがないよう、願っています。



byしゅくらむ



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by shuklm | 2015-01-11 22:58 | メディア・報道などについて | Comments(0)

旅のタイムカプセル 



2015年改めまして、

遅ればせながら明けまして。


今まで読んで下さった皆様、

またお会いできて嬉しいです。


初めての皆様、

訪問いただいき有難うございます。

よろしかったら、今後も時々

覗いて見ていただけると

とても嬉しいです。





2014年 7月のガザ攻撃の時。





次々と飛び込んでくる現地の惨状のニュースと、

「解決の糸口は見えないままです」

といった解説に対して、

毎日のようにテレビに向かって叫んでいました。



それがすべてじゃないよ!


 毎日ずっと戦争やってるわけじゃないんだよ!


 それ以外の日常生活があるんだよ!」と。





そして、そうした報道について、

「暴力はイカン」

「仲良くすればいいのにね」

といったコメントが付く度に、

「知らないのに簡単に言うな!」と

また怒ってました。




でも



よくよく考えたら、自分だって、

現地に行くまで、知らなかったんです。


自分だって、

「テロと報復の連鎖」って思ってたんです。


「ずっと戦闘が続いている大変なところ」って。




行ったことがない人だったら、

知らなくて当たり前




「報道と違う現地の姿」を探して、

2002年訪問した時の写真や

ツアーの報告書などを

引っ張り出してみました。




パレスチナ・イスラエル現地で

手に入れたガイドブックやら

パンフレット、

破壊された小学校で拾った教科書の破片、

土産物屋で買った絵葉書、

カレンダー、テレホンカード等々…

b0343370_08004957.jpg



10年位ぶりにそれらを手に取った時、

突然タイムカプセルが開いたように、


「私が見た、この人たちが生きてた、

生活のディティールを伝えたい」

という想いが、猛然と湧いてきました。


それこそ、小ネタみたいな、

日常の些細なコトまで伝えたい。



いや、むしろ、些細なディテール

こそが大事なんじゃないかと。





そして同時に、どうしても伝えて

おかなくてはと思ったのが、


パレスチナの人たちが日本に対して、

ものすごい親愛の情を寄せてくれていたことです。


どこへ行っても日本人とわかると

驚くほどの大歓迎を受けました




「日本人が来ている」と聞いて、あっというまに集まって来た地元の人たち。

b0343370_18175773.jpg



パレスチナの人からみた日本は、

戦争で廃墟になりながらも、

戦後奇跡の復興を遂げた平和国家」で、

ついには世界第1位にまで経済成長した、

「アジアの優秀な兄貴分」。


自分たちアジアの代表のように捉えてくれていました。




私はこのことを現地で知って、

目から鱗が落ちまくって、

一気に前が開けた気分でした。




こんなにも、思われていたなんて。




もちろん、そこには多分に

美しい誤解含まれているでしょうが、

それでもこれは、日本が持って

物凄い無形の財産だと思います。




だから、「日本は、実はこんなに友人を

持っているんだよ」ということを

声を大にして言いたいんです。


「アメリカしか味方がいない、

他に守ってくれる人がいない」と

思い込んでいる(思い込まされている)

かもしれないけれど、そんなことはないよ、と



彼らから受け取った思いを、

これから先、どうしたら活かしていけるのか。


それを改めて考えたいと思うのです。






20026月の訪問後、私は

パレスチナ・イスラエルには行っていません。


ずっと現地で支援するという方法も

あるけれど、私にはそれは出来ませんでした。



いまは、私自身は、

日本に生まれ育って

日本という地政学的・歴史的な

バックグラウンドを持った人間が

日本で暮らしながら何ができるのかを

考えていきたいと思っています。



その展望や可能性を、この場で

少しでも共有できるなら幸いです。






【関連記事】親日感情・日本への期待


201489UP   「日本は、『アジアの兄貴分』。」

http://syuklm.exblog.jp/23127427/


201489UP   「原爆の日に、伝えたい。パレスチナからの伝言。」

http://userconf.exblog.jp/entry/?srl=23127445


2014823UP  トゥルカレム難民キャンプ ・子供たちの歓声」

http://syuklm.exblog.jp/23217981/




byしゅくらむ



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by shuklm | 2015-01-10 08:30 | オトナの自由研究 | Comments(0)