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頭をアツく冷やすためのJAZZ、憲法記念日に逝った友へ【伊勢崎賢治さんJAZZ&TALK LIVEレポ】





「平和とは、

自らが戦争犯罪を犯す可能性を

想定外にすることではありません。

ジャズ。泥憲和さんに捧げます。」


(伊勢崎賢治さんFacebookより)




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奇しくも、憲法記念日に亡くなられた

元自衛官の泥憲和さん。



陸上自衛隊の地対空ミサイル部隊に所属し、

まさに日本防衛の最前線にいた立場から、

集団的自衛権・改憲などに

精力的な発言を続けてこられました。





自衛隊という、常時日陰に置かれる存在が、

日本の平和、ひいては個々の幸せを

支えているという「事実」を知り

しかしながら、それを見ようともしない、

護憲原理主義者の危うさをもっとも深く理解し、

それでも突き放さずに対話を試みてくださった、泥さん。




懐の深い方、だったと思います。





一方、アメリカ追従の姿勢から

改憲を急ぐ輩には、本来、

「愛国」という言葉に内包されるべきは、

平和主義と基本的人権だと、叱りとばす。



理論と情のバランス感覚に優れた、

稀有な存在の方でした。






その泥さんに捧げられた

JAZZ&TALKLIVE、行ってきました。




泥さんの墓前に捧げられた

伊勢崎さんの言葉の数々を、

どうぞご一緒に噛みしめてください。








「9条も自衛隊も好きな日本人」





同じ憲法記念日に発せられた

安倍首相の改憲発言について。





伊勢崎さん


「安倍さんは、憲法9条はそのままで、

自衛隊を載せるって言い出したでしょ。


うまいなあと思いましたよ。




日本人って、大体が自衛隊が好きだし、

9条も大好きでしょう。


これが選挙の争点になったら、

自民党が歴史的大勝しますよ。」




「野党は何を争点にするか、

真剣に考えたほうがいいですよ。


この問題は、戦後ずっと

ほったらかしにしてきたからこうなった。」




「その最終章を、2年前から安倍さんは用意してた。




護憲派が『自衛隊を合憲』だって

言っちゃったら、憲法の意味がなくなっちゃう。


国の1番大切なものである憲法を

ないがしろにするなんてダメですよ。」






▼曲は、伊勢崎さん作曲の「日本のジレンマ」「忖度」。

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なるほど、と思いました。





国防や災害救助や国際貢献に

黙々と取り組む自衛隊を、

実に9割もの国民が支持していながら、

実際に彼らが直面している

現実や苦悩はほとんど知られていない。




「軍隊でない」という位置づけゆえに

法的身分がない自衛隊員は、

例えば任務であるPKOの場であっても、

個人の責任で引き金を引かねばならない。



「交戦権を認められない」ために、

当然のことながら交戦主体になれない

自衛隊員は、たとえ、南シナ海で

国防の任務にあたっていたとしても、

国際人道法の適用を受けられない。






つまり、いつ戦争犯罪人になっても

おかしくない状態を放置されてきたこと。


今や、それが自衛隊員にとっての

最大のリスクになっていると。






それは、憲法という理念と

自衛隊というリアルの間に生じる齟齬の

必然的な結果であり、

護憲派の主張する

「時の政権の無責任な運用」ばかりに

責任を帰するわけにはいかないのです。




そこを意識的であれ、無意識であれ、

見ないようにしてきた護憲派の姿勢は、

憲法の理念を結果として損なっている。






「自衛隊もこんなに頑張って

くれてるんだから、ちゃんと

位置付けてあげたほうがいいよね。


9条も変わらないんだったら

いいんじゃないの?」という、


ふわっとした世論を作ってきたのは、

多分に護憲派の責任でもあるということ。






だから、安倍改憲案は、そこを明確に取りに来てる。


いい加減、そこに気づいてくれよ、と。






自らが生み出してきた問題に、

どう護憲派は対応していくのか。


いま問われているのは

まさにそこなのだと、

あらためて考えさせられました。







伊勢崎さん「今日のラストの曲はクリフォードの『Peace』。

友人が亡くなった時にはいつもこれを演るんです。

今日は泥さんのために。

泥さんは追悼なんて望んでないかもしれないけど。

僕も追悼なんてされたくないですけどね。










「平和とは、

自らが戦争犯罪を犯す可能性を

想定外にすることではない。」





冒頭に引用した伊勢崎さんの言葉を再度繰り返します。





国際的に、あるいは人道上、

許されるか許されないかは、

憲法の理念とは違う位相で問われること。




だから、自衛隊というリアルと

憲法の理念に齟齬が生じるのは

当たり前であって、

そこを問うことなしに、

わたしたちが愛する「この国の平和主義」を

胸張って世界に誇ることができるのか? 

それは無理だと思うのです。





国連幹部やアフガニスタン武装解除の

日本代表も務めた国際紛争解決の

実務家が突きつける現実は、

今日も重く厳しいものでした。




「護憲派こそそのリアリズムを主張すべき。

それこそが真の平和主義ではないのか?」







泥さんが身を以て私たちに遺してくれた問い。




そこから目を逸らさないで、

真摯に向き合い続けるところに、

状況を切り拓いていくカギがあるのではないでしょうか。







伊勢崎さんの今後のJazzLIVE予定はコチラ!▼

https://www.facebook.com/kenji.isezaki.jazz/?fref=ts




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byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。
筆者が知る数少ないアラビア語です。
ココでの出会いと、ここまで読んで下さったことに、感謝をこめて。
シュックラム!



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by shuklm | 2017-05-09 22:23 | 「国際貢献」・PKO・自衛隊 | Comments(0)