オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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改憲の「割りきれなさ」、護憲の「落とし穴」。これからの「論憲」のために






1■「護憲でも改憲でもなく、論憲を」■




今朝のサンデーモーニングにて。

バズフィード編集長の古田大輔さんの指摘▼


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「改憲対護憲、タカ派対ハト派といった

2項対立図式で世界は割り切れない。

護憲でも改憲でもなく、論憲が必要」


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「でもこういう言い方すると、大体、

両側の陣営から批判されるんですよね(笑)」


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「それがわかっているからこそ、

そういう人達って黙っちゃうんですよね。



そうすると改憲派と護憲派の

極端な意見ばかりが目立つようになってしまう。



でも実際には、

安倍政権の支持率は高いのに、

憲法改正には反対する人が増えている。


そこの意見の多様性にこそ目を向けてほしいと思います」



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では、安倍首相の改憲案に対して、

護憲派・「平和主義」側からの意見はどうでしょうか。


典型的なのは、安倍改憲案への反論

として書かれた朝日新聞の社説です▼


5月4日付「憲法70年 9条の理念を使いこなす」

http://www.asahi.com/articles/DA3S12922579.html





これについて、

国連幹部やアフガニスタン武装解除の

日本代表も務めた国際紛争解決のプロ・

伊勢崎賢治さんが問題点を指摘されています。



そこを手掛かりに、「論憲」の土台を探っていきたいと思います。






2■≪解読≫「自衛隊は軍隊じゃない」ことで何が起こるか■




伊勢崎賢治さんのFB(5月4日付)より▼

https://www.facebook.com/kenji.isezaki?fref=ts


「9条の悲劇は、世界第4位の通常戦力に

軍事組織としての法理を与えず、

その法理が支配する現場に送り、

その法理が義務付ける誤射/誤爆に伴う

戦争犯罪を審理する法体系を持たない非人道性を、

兵力地位協定の被害国でありながら黙認し、

今まで事故が起きていない幸運を

9条のお陰としていることです。

好きな新聞社ですが、この社説、だめです。」





一文にかなり高度なことがギュウギュウ

詰め込まれているので、頑張って解読を

試みてみます(^^;






①「世界第4位の通常戦力に

軍事組織としての法理を与えず、

その法理が支配する現場に送り」


 ↓↓↓


自衛隊は世界有数の戦力だけど、軍隊じゃない。

9条では軍隊を持たないことになってるから。


法理がないっていうのは、

軍隊じゃないために国際人道法の適用外だったり、

軍隊として当然持ってるはずの軍法がないってこと。


じゃあ例えば軍法がない状態で「なにか」あったらどうなるのか?




②「その法理が義務付ける誤射/

誤爆に伴う戦争犯罪を

審理する法体系を持たない非人道性」


 ↓↓↓


軍法では、誤射とか誤爆とか戦争犯罪の裁き方も決まってる。


でも軍法のない自衛隊が、万が一

現地の人を死傷させてしまったら、

「日本へ連れ帰って、もっと厳しい

軍法で裁くから、ここはひとつ勘弁を」と

現地の人を説得する材料が無い。


それがないのに帰国させれば、

現地の人からみれば「やり逃げ」になってしまう。


現地の人にとっても自衛隊員にとっても

「非人道的」な状態に置いてしまっている、ということ。




③「兵力地位協定の被害国で

ありながら黙認し、

今まで事故が起きていない幸運を

9条のお陰としていること」


 ↓↓↓


この「やり逃げ」、

既に日本は「地位協定のカベ」で、

何度も被害に遭ってきた当事者のはずなのに。


沖縄でオスプレイが「不時着」大破した時も、

不平等な地位協定のために、

日本側は何もできなかった。


そういう悔しさや苦しみを、自衛隊員が

他国の人に味あわせることに

なってしまうかもしれない。


今まで現場で「何か」起きずに

すんだのは、9条のおかげではない。


現場の自衛隊員が身を削るような

細心の注意を払ってきたから。



 ↓↓↓↓


まとめると、

9条の「軍隊不保持」のために、

自衛隊員にとっても現地の人たちにとっても

過酷なシチュエーションを強いることに

なってしまうというパラドックス。


こんな宙ぶらりんの状態のまま

自衛隊を海外に送っていいのか?

ということですよね。






3■「護憲vs改憲」では勝てないのでは?内容で勝負するためには??■





この社説に典型的な主張で行くと、

立場の違いはあっても

「自衛隊OK、米軍OK、9条もOK

なんだから、

「安倍改憲案と何が違うの?」って

ハナシになってしまいます。



護憲派がずっと言ってきたことをそのまま形にしただけ。



そうすると、改憲側の方が、

より現実的に見えてしまうのではないでしょうか。




野党や左派リベラルは、

「護憲・改憲反対」だけでは

選挙も国民投票も勝てないと、

自分自身も危機感を感じます。



だから、これからもっと

勝負できる内容を練り上げていく

必要があると思うんです。




安倍改憲案の穴を突いていく手も

ありますが、それだけでは、

自衛隊員が晒されている

非人道的な現実を変えられない。



9条の条文死守を自己目的化

するのではなく、9条の精神を

活かしていく道はなんなのか。




ココはキモだと思いますので、

今後もさらに掘り下げていきます。





【当ブログ内関連記事】


安倍首相の改憲案。北朝鮮危機もネタ? 明文化しても自衛隊員を救えない理由。▼

http://syuklm.exblog.jp/26833150/


自衛隊員が直面してる現実を、私達はリアルに知ってるだろうか? その1~3▼

http://syuklm.exblog.jp/25417679/

http://syuklm.exblog.jp/25432174/

http://syuklm.exblog.jp/25446802/


憲法、国民投票、自衛隊、安全保障などはコチラのカテゴリーにまとめました▼

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byしゅくらむ


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by shuklm | 2017-05-07 17:17 | 憲法・国民投票・天皇制など | Comments(0)