オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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北朝鮮「ミサイル発射」。抑止力頼みでは解決しないのでは?







2016年2月7日、北朝鮮は

「観測衛星」打ち上げを実行。


「事実上の長距離ミサイル発射実験」

として一斉に報じられました。





国連安保理は緊急召集、

各国も非難を表明していますが、

「国際社会も有効な手立てを打てないまま」とも指摘されています。





この事態をどう捉えていけばいいのか。




ちょうど当ブログの今月のテーマも

「安全保障」なので、シロウトなりに考えてみました。







北朝鮮にとって、冷戦は終わっていない





手掛かりにしたいのは、

国際政治学者・藤原帰一さんの著書

「正しい戦争は本当にあるのか」に出てきた言葉。




「北朝鮮の体制は、アジアで

最後に残った冷戦構造。


アジアで冷戦をどう終わらせるのかという問題」


といった指摘をされていました。





なるほどな~と思いました。






自分なりに噛み砕いてみるに、

確かに、北朝鮮にとって、

冷戦(東西陣営の代理戦争)は終わっていない。




朝鮮戦争は「休戦」したけど、

「終戦」はしていない。



「アメリカとの戦争」がいつ再開されるか

わからない状態で、60年も臨戦態勢が続いている。





その間に、東欧社会主義政権が崩壊して、

東西冷戦は終結。


北朝鮮までカバーしていたソ連の核の傘が、

いきなりパッと消えてしまった。




ソ連に代わったのロシアも、

朝鮮戦争時の盟友だった中国も、

いま本気で守ってくれるとはとても思えない。




北朝鮮の政権は、丸裸状態で、

自らの安全を自前で確保しなくてはならなくなった。




だったら「自国を攻撃されない抑止力」としての核を

保有したいと思ったとしても無理ないんじゃないか。





「冷戦構造のアタマ」で考えてる限り、

アメリカという世界最強国に張り合うための

自前の核の傘を持とうと思ったら、

「核ミサイル」数発くらいじゃ

全然追いつかないということになる。







「冷戦アタマ」はアメリカも日本も同じ





そしてもっと問題なのは、

冷戦が終わってるのに、周りもいまだに、

冷戦時の発想=抑止力に頼る安全保障

という力学で考えてることだと思います。




安保理常任理事国はみんな核保有国で、

抑止力を手放す気はない。



日本政府も、

「アメリカと軍事一体化を進めることが

抑止力の強化になる」と主張している。




だからどんなに非難しても、

北朝鮮から見れば全然何の説得力もないんだと思う。





自分は安全地帯に入っといて、

相手が同じ安全を求めると非難する、

という理不尽な構造だから。





別に北朝鮮の政権を擁護する気は全くないですが、


「日本だって結局、アメリカの核の傘という

”トラの威”を借りてるだけだろ?」


「お前ら、安全地帯から何言ってんだ?」って、

そりゃ思うでしょ。






ソ連の核の傘が消滅した事態を日本に置き換えると、

「アメリカの核の傘が、今日突然

なくなったらどうする?」

ってことですからね。




「抑止力が無いと、やっぱり怖い」って

思うんじゃないのか?



そしたら、北朝鮮が「抑止力が欲しい」って

思うのは止められないんじゃないか。






だから、この事態が投げかけているのは、

「抑止力の無い世界でどう生きていくのか?」

ってことだと思うんです。





安全地帯じゃないところから、何が言えるのか。






このブログでも引き続き、

ちょっとずつ考えていきたいと思います。







byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。

筆者が知数少ないアラビア語です。

ここでの出会いと、ここまで読んで下さったことに感謝をこめて。

シュクラム!



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by shuklm | 2016-02-09 22:57 | 安保法・安全保障・日米関係/戦争と平和 | Comments(0)