オトナの社会科・中東からの声を手掛かりに。

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「ホルムズ海峡」持ち出すのはやめてくれる? よりによってこの時期に。


イラン核開発問題の交渉が最終合意にいたりました。

これに対してイスラエル政府がどう反応するのか。

合意に反発して、イラン核施設を攻撃するのではないか。


そういうものすごくセンシティブな時期に、

日本の国会で「ホルムズで機雷を掃海することもありうる」って主張してた意味を、どれほどわかってるんだろうか?



「機雷の掃海」は、国際法上、れっきとした戦闘行為で武力行使。

「機雷掃海」を言うことは、「石油のために戦闘行為しに行くよ」っていうメッセージになってしまう。



じゃあ、そもそもペルシャ湾のホルムズ海峡で、誰が機雷を捲くのか? 

現状では地理的に可能なのはイラン。

だから「ホルムズ海峡で機雷掃海」って言ったら、「オマエ機雷捲くだろ?」って仮想敵国としてイランを名指ししてるようなもの。

イランは物凄い親日国家なのに。



ちなみに、伊勢崎賢治さんが、「イランがIS対策でホルムズ海峡に機雷を撒く」という仮定の非現実性を指摘しておられました。

「イランはシーア派だから、IS(スンニ派)とは仲が悪いはず。だからIS対策で機雷を捲く」と考えてるとしたら、短絡的すぎる。

イランがいま一番敵対してるのはサウジアラビア。

「敵の敵は味方」というわけで、サウジアラビアと敵対するISとはイランは手を結ぶ方向。

だから、イランがIS対策で機雷を捲くのはありえない、と。



しかも、「資源のために戦闘行為をする」というのは、「それだけは言っちゃいけない。本音はどうあれそういう戦争は違法である」、というのが国際社会が積み上げてきた地平なのに。

少なくとも建前では、アメリカでさえイラク戦争を「石油のための戦争」とは公言できなかったのに。


首相は「資源のために自衛隊派遣はしない」って引っ込めたけど、いっぺん言ったら取り消せないでしょ。




欧米も武力によらない外交的解決を目指して、ようやく合意にこぎつけたのに、

中東情勢を不要に不安定化させるようなことは、本当にやめてほしい。

他者にとって自らの行為がどう映るのか、その自覚が全くなく振る舞っているのが、一番危険だと思うのです。




byしゅくらむ


シュクラムは、アラビア語で「ありがとう」。

筆者が知数少ないアラビア語です。

ここでの出会いと、ここまで読んで下さったことに感謝をこめて。

シュクラム!



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by shuklm | 2015-07-17 22:41 | 安保法・安全保障・日米関係 | Comments(0)